ホンダヴェゼル購入記№30
画像はホンダ公式サイトからお借りしました。
ホンダの新型EV「e:NS1」は新設計の電気自動車
中国初のHondaブランドのEV発売開始
まずはホンダのニュースリリースから。
Hondaの中国における四輪車生産販売合弁会社である東風本田汽車有限公司(以下、東風Honda)は、新型電気自動車(EV)「e:NS1(イーエヌエスワン)」を4月26日(火)に発売します。また、5月には同じく四輪車生産販売合弁会社である広汽本田汽車有限公司(以下、広汽Honda)も新型EV「e:NP1(イーエヌピーワン)」の予約受付を開始します。
中国初のHondaブランドEVとなるe:NS1とe:NP1は、独創、情熱といったHondaのものづくりのDNAと、最先端の中国の電動化・知能化技術を融合し開発した「e:N(イーエヌ)」シリーズの第1弾です。
「心動 未体験EV」をコンセプトとし、乗る人の心を揺さぶる新しい価値を数多く取り入れました。
Hondaニュースリリース
ニュースリリースにあるとおり、e:NS1は中国初のHondaブランドのEVです。
どうですか皆さん、僕にはヴェゼルにしか見えないんですけど。
好みが分かれるフロントグリルは外気を吸入する必要がなくなるため、すっきりしてます。
お洒落でカッコいいですよね。
グリルの「H」のエンブレムは白色で発光するそうです。
立派な押し出しの強いフロントマスクを好む中国人向けのデザインだと思います。
Hondaは、e:NS1、e:NP1を皮切りに、中国で2027年までに10車種のe:Nシリーズを投入するとしています。
e:NS1の魅力的なスペック 航続距離は510㎞
e:NS1のスペックは以下のとおりです。航続距離は510㎞です。
- さまざまな走行シーンにおいて瞬発的な出力と繊細な制御を両立する電動モーター
- 510kmの航続距離(中国CLTC基準)を実現する大容量バッテリー
- 専用のボディー骨格などで構築される「e:N Architecture F(イーエヌ アーキテクチャー エフ)」
- EV専用の新世代コネクテッド技術「Honda CONNECT 3.0(ホンダ コネクト)」
- 15.1インチの大型ディスプレイオーディオを標準装備
- わき見などの危険行為や眠気などを検知し安全運転を支援するドライバーモニタリングカメラ(DMC)
日本で日産が5月から(半導体不足で3月から変更された)販売開始するアリアの航続距離が470㎞です。
電動車で日本をリードする日産渾身の新型車の航続距離を上回ります。
広大な中国大陸を駆け抜けることへの不安は無いでしょう。
15.1インチの大型ディスプレイオーディオは、目的地の検索や窓の開閉を中国語の音声で操作できます。
広東省や四川省の方言にも対応するそうです。凄いですね。
画面は3分割して様々な機能をワンタッチで使えるようにしています。テスラみたい!
運転者の脇見や居眠りを検知する機能ドライバーモニタリングカメラ(DMC)も備えています。
★★★★★
目指したのはスポーティーで爽快な走り
中国でe:N1にいち早く試乗した日本経済新聞の記者が以下のコメントを出しています。
ちょっと長いけど全文引用します。
「EV酔い」防ぐ工夫随所に
ホンダが「e:N」で特に意識したのが「スポーティーな走り」という。
なかでも最も分かりやすい特徴が「EV酔い」を防ぐ工夫だ。
一般にEVは加速性が高く、ガソリン車に比べて酔いやすいとされる。
記者がe:Nに試乗すると、EV特有の加速性は持ちながら、急停止やカーブでは縦横の揺れは小さく、ガソリン車を運転するときの感覚に近かった。
運転者の目線の縦の動きを抑えるため、サスペンションやブレーキを調整し、加速時やブレーキ時に車の鼻先が上下し過ぎるのを防いだという。
アクセルを踏んだときの駆動力も強すぎたり弱すぎたりしないように調節した。
ホンダは「人の感覚に寄り添う、ちょうど良い加速感」に仕上げたと説明する。
電池も床下に配置することで重心を低くして揚力を減らした。乗員の頭の振られが少なくなって視線が安定し、酔いづらくなるという。
ただこうした特徴は実際に運転しないと理解されづらい。試乗の働きかけや口コミの拡散を地道に進めるほかなく、浸透には時間がかかる可能性もある。
(広州=川上尚志)
日本経済新聞電子版
EV車はアクセル開度を弱めると回生ブレーキが働くため、ガソリン車と違ってコースティングまたはセーリングと呼ばれるような空走状態がありません。
常に加速と減速を繰り返して走るため、同乗者が車酔いすることが多いと言われます。
このe:NシリーズはこのEV酔いを防ぐ工夫が随所にみられたというのです。
非常に気になりますね。
ガソリン車のフィーリングに近いBEV車、e:Nシリーズの乗り心地。
Hondaの中国戦略~ターゲットは中間所得層
「中国電動化戦略」に基づくe:Nシリーズの戦略的な展開
Hondaは2021年10月に「中国電動化戦略発表会」をオンラインで開催し、中国における電気自動車(EV)戦略について以下のように発表しています。
- 2030年以降、中国で新たに投入する四輪車はすべてハイブリッド車やEVなどの電動車とする
- 中国初のHondaブランドEVとなる「e:N」(イーエヌ)シリーズを、5年間で10車種発売中国からの輸出も視野に展開予定
- 第1弾「e:NS1」「e:NP1」をそれぞれ、東風Hondaと広汽Hondaから2022年春に発売
- 3つのコンセプトモデルは5年以内の発売を目指して開発中
- 既存店舗を活用したe:Nシリーズコーナーの設置や、主要都市での将来的なe:N専売店の展開など、本格的なEV事業展開に向けた販売網を拡充
- 広汽Hondaと東風Hondaそれぞれ新たなEV工場を建設。2024年の稼働開始を目指す
- 全方位安全運転支援システム「Honda SENSING 360」を2022年に中国から適用開始。順次グローバル展開し、2030年までに中国を含む先進国で発売する四輪車全モデルへの適用を目指す
「中国電動化戦略発表会」でHondaならではのスポーティーで爽快な走りや、安全・快適でスマートな移動空間、シンプルでシャープなスタイリングを実現した新型EVのe:NS1とe:NP1をシリーズ第1弾として、それぞれ東風Hondaと広汽Hondaより2022年春に発売すると発表しました。
今回発売したのがSUVタイプの新型EVです。
今後はクーペタイプやクーペGTも順次EV化したモデルとして発売するそうです。
中国の中間所得層をターゲットとした価格設定
日本経済新聞社によると、急速に伸びる中国ではEV価格は二極化が顕著だといいます。
ホンダはこのe:NS1を補助金利用後の価格で340万円からと安価にすることで、中間層に照準を定めています。
EVの普及が進む中国では価格の二極化が顕著です。
都市部では30万元以上の高級EVが人気で、テスラや新興の上海蔚来汽車(NIO)などが支持を集めています。
一方、地方都市では上汽通用五菱汽車の約3万元(58万円)の「宏光MINI EV」など格安EVが定着しつつあります。
ホンダはe:Nで20万元(385万円)前後の中間所得層を狙うと日経新聞は伝えています。
販売はオンラインと既存店舗の二本立て
Hondaは中国での販売戦略をニュースリリースで以下のように発表しています。
e:NS1、e:NP1の発売に合わせ、オンライン店舗を本格展開します。オンライン店舗では、一対一のダイレクト対話などにより検討から注文までをオンラインで実現するとともに、e:Nの一触未来の世界にお客様をご案内し、全く新しい購入体験をお届けします。
また、従来からのショールームも刷新します。広汽Hondaは、北京、上海、広州などを皮切りに電動車専門店の展開やショッピングモールへの店舗設置を開始し、東風Hondaは既存の全店舗で「e:Nブランドコーナー」を展開します。
Hondaニュースリリース
オンライン店舗での販売と既存店舗のショールーム刷新の二本立てでの販売戦略です。
日本にはいつ導入されるんでしょうか。
Hondaのe:Nシリーズ、これからも注目の的ですね。
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