こんにちは!びわおちゃんブログ&「レンタカーを使わない旅」へようこそ。
沖縄旅行3日目の午後。僕たちの心は、沖縄県立博物館・美術館「おきみゅー」で時空を超えた冒険を終えたばかりの、知的な満足感で満たされていました。約2万年前のご先祖様「港川人」との対面。沖縄戦で失われた文化財がたどった、悲しくも力強い運命。静かな展示室で過去と向き合った時間は、僕たちの魂に深い栄養を与えてくれました。
でもね、心は満たされても、体は正直なんです。
「…お腹、すいたね」
「すいた。もう、猛烈にすいた」
時計の針は、とっくにお昼を過ぎて午後を示しています。知的好奇心というエンジンをフル回転させた僕たちの体は、今、良質なエネルギー(つまり、美味しいもの!)を激しく求めていました。
今日の那覇は、一年に一度の熱狂に包まれる「那覇大綱挽まつり」の当日。この後のメインイベントは、もちろんその祭りの中心地、国際通りへと繰り出すこと。
でも、その前に。僕らの胃袋が、魂が、沖縄の「あの味」を求めて叫んでいる。
「よし、行こうか。国際通りへ」
「うん。お肉、食べたい!」
そう、僕らが目指すのは、沖縄のソウルフード。知的な探求の次なるステージは、本能が求める、ワイルドで、ジューシーで、最高にパワフルなご馳走。
計画通りにいかないからこそ、旅は面白い。この日の僕たちは、まだ知りませんでした。この後に待ち受ける人混みと、予定外の小さな冒険、そして、旅のハイライトを塗り替えるほどの、夜空の奇跡が待っているなんて。
さあ、波乱と感動に満ちた沖縄3日目の午後。あなたも一緒に、この感情のジェットコースターに乗り込んでみませんか?
知識の後は胃袋を満たせ!国際通りで沖縄ステーキの王道へ
おきみゅーを出ると、時計の針はすでに13時半を回っていました。知的好奇心は満たされても、僕たちのお腹は正直です。
「さすがに小腹が空いたね。次は胃袋の栄養補給かな」
「だね!那覇大綱挽の前に、しっかりパワーチャージしておかないと!」
僕たちは博物館の知的な雰囲気から一転、祭りの熱気が渦巻く国際通りへと向かいました。目指すは、沖縄のステーキ文化を語る上で欠かせない、あの老舗。そう、「ステーキハウス88 国際通り本店」です!
まるで海外旅行?国際色豊かな店内で味わう沖縄時間
国際通りの喧騒を抜け、目的のお店の前に立つと、赤と白を基調にしたアメリカンな看板が僕たちを迎えてくれます。店内に入って驚きました。厨房からもホールからも、聞こえてくるのは南アジア系の言語。従業員はみな南アジア系の男女で、その活気あふれる様子は、まるで一瞬で海外にワープしたかのような錯覚を覚えます。
「すごい、日本じゃないみたい!」と奥さんもキョロキョロ。
しかし、僕たちが席に案内されると、スタッフの女性がにこやかに、そしてとても流暢で丁寧な日本語で話しかけてくれました。
「メニューはこちらです。お決まりになりましたら、こちらのボタンでお呼びくださいね」
このギャップがまた面白い(笑)。多様な文化が交差する沖縄の今を肌で感じた瞬間でした。
【深掘り解説】なぜ沖縄でステーキ?「ステーキハウス88」の魅力に迫る
席に着いてメニューを眺めながら、僕はこの店の歴史に思いを馳せていました。沖縄に来たら一度は食べたいステーキ。その文化の象徴ともいえる「ステーキハウス88」について、少し解説します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 歴史 | 1978年創業の老舗。元々は米軍統治下時代に、米軍関係者が利用を許可した飲食店である「Aサイン」レストランとしてスタートした歴史を持つそうです。屋号の「88」は、創業当時の看板メニューだった「特上サーロインステーキ」が8ドル80セントだったことに由来するという説があります。 |
| スタイル | ステーキを注文すると、スープとサラダ、ライスまたはパンがセットで付いてくるのが基本。特に、少し不思議な味わいのクリーミーなスープは、多くの店で提供される沖縄ステーキの定番となっています。 |
| 特徴 | 豊富な調味料: テーブルには英国生まれの「A1ソース」をはじめ、醤油、にんにく、塩コショウなど、自分好みに味変できるソースやスパイスがずらりと並びます。ボリュームと価格: アメリカンサイズでボリューム満点ながら、価格はリーズナブル。観光客はもちろん、地元の人々にも深く愛されています。「締め」の一食: 深夜まで営業している店舗も多く、飲んだ後の「締めステーキ」という沖縄独自の文化を支える存在でもあります。 |
| 営業時間 | 国際通り本店は、ランチタイムから深夜まで営業しており、昼夜問わず多くの人で賑わっています。 |
戦後、アメリカの食文化が色濃く根付いた沖縄。その歴史を舌で感じられるのが、このステーキハウスなのです。
いざ実食!熱々の鉄板が運ぶ幸福
僕が注文したのは、一番人気の「テンダーロインステーキ」。奥さんは小ぶりな「レディースステーキ」をチョイス。
しばらくすると、「ジュウウウウッ!」という食欲を爆発させる音と共に、熱々の鉄板に乗ったステーキが運ばれてきました。立ち上る湯気と香ばしい匂い。これぞ沖縄ステーキの醍醐味です!
まずは何もつけずに一口。柔らかい赤身肉の旨味が口いっぱいに広がります。次に、沖縄ステーキの代名詞「A1ソース」をかけてみる。独特の酸味とスパイシーさが肉の味を引き立て、ご飯が進むこと間違いなし。
「このスープ、懐かしい味がするね」
「うん、この少しチープな感じが逆にいいんだよね!」
セットのスープをすすりながら、僕たちは夢中でステーキを平らげました。心も体も、そして胃袋もエネルギーで満たされていきます。

お腹もいっぱいになり、大満足で店を出た僕たち。これから始まる那覇大綱挽の熱狂に立ち向かう準備は万端です。
祭りの熱狂へ!昭和レトロな迷宮「平和通り」を抜けて
満腹のお腹をさすりながら、僕たちは再び国際通りの喧騒の中へと戻りました。時刻は午後3時を回り、那覇大綱挽のメインイベントが始まる時間が刻一刻と近づいています。通りの向こう、久茂地(くもじ)交差点の方向からは、すでに祭りのざわめきが風に乗って聞こえてくるようでした。
食後の散歩は迷宮(ラビリンス)の中へ。アーケード街の誘惑
「まっすぐ会場に向かうのも、なんだかつまらないね」
「うん、ちょっと寄り道していこうか」
僕らの目は、国際通りから斜めに伸びる、大きなアーケードの入口に吸い寄せられました。
「平和通り商店街」
その名の通り、どこか懐かしく、穏やかな空気が流れる商店街の入口です。強い日差しや突然のスコールを避けることができるアーケードは、沖縄の街歩きには欠かせない存在。僕たちは、まるで秘密の通路を見つけた子どものように、ワクワクしながらその薄暗い迷宮へと足を踏み入れました。

一歩中に入ると、そこは国際通りの華やかさとは全く違う、ディープな沖縄の世界。観光客向けのカラフルなTシャツやシーサーの置物を売る店の隣で、地元の「おばあ」たちが着るような渋い柄のブラウスが売られている。乾物屋からは出汁のいい香りが漂い、その向かいでは、原色の魚が並ぶ鮮魚店が営業している。このカオス、このごちゃ混ぜ感こそが、アーケード街の魅力です。
ここは沖縄の縮図。観光と日常が交差する人間交差点
天井から吊るされた万国旗(なぜかいつも飾られている)の下を、僕らはゆっくりと歩きます。
「めんそーれ!お兄さん、見てって!」
威勢のいい土産物屋の呼び込みの声。
「今日のアグーは最高だよ!」
精肉店から聞こえる、自信に満ちた声。

その横を、買い物袋を下げた地元のおばあたちが、世間話をしながらのんびりと通り過ぎていく。観光客の喧騒と、地元の人々の日常。その二つが何の違和感もなく溶け合い、独特のグルーヴを生み出しています。ここは、沖縄という島の縮図のような場所なのかもしれません。
アーケードは迷路のように枝分かれしていて、「市場本通り」や「むつみ橋通り」といった、さらにディープな路地へと僕らを誘います。少し前に建て替え工事に入った第一牧志公設市場の周辺も、変わらず活気に満ちていました。
記憶のフラッシュバック。ガイドツアー「那覇まちま~い」で知ったディープな歴史
この迷路のような道を歩いていると、僕は数年前に体験した、ある記憶を思い出していました。それは、「那覇まちま~い」という、那覇の街をガイドさんと一緒に歩く小さなツアーに参加した時のこと。
ガイドさんは、この平和通りが、戦後の闇市から始まった場所なのだと教えてくれました。何もかもが失われた焼け野原から、人々がたくましく立ち上がり、商売を始め、今日の賑わいへと繋がっていった。そんな歴史を知ってからこの道を歩くと、ただの古い商店街が、まるで人々の希望とエネルギーの結晶のように見えてきます。
「あの時、ガイドさんが言ってたよね。この路地の奥に、すごくパワーのある拝所(うがんじょ)があるって」
「ああ、あったね!カーブミラーの裏にある、小さな祠みたいなところ」
ただ景色を眺めるだけじゃない。その土地の物語を知ることで、旅はもっと深く、もっと面白くなる。そんな当たり前のことを、僕はこのアーケードを歩きながら、改めて実感していました。
昭和の時代にタイムスリップしたかのような散歩を終え、僕たちは再び現代へ。アーケードの出口を抜けると、そこには、いよいよ祭りの本番を迎えようとしている、熱気に満ちた光景が広がっていたのです。
熱気、人、そして大混雑!那覇大綱挽、まさかの「ハイブリッド観戦」記
アーケードを抜けた僕たちの目に飛び込んできたのは、信じられない光景でした。普段は車がひっきりなしに行き交う国道58号線が、完全に人で埋め尽くされている。遥か先まで続く、人、人、人の波。

「うわ…、すごい…」
思わず言葉を失います。ステーキで満たされたお腹も、昭和レトロな散歩で落ち着いた心も、この圧倒的な熱量の前に、再び興奮のボルテージが上がっていくのを感じました。
500年の歴史がここに!世界一の大綱が待つ久茂地交差点へ
そして、この祭りの最大の見どころは、なんといってもギネスブックにも認定された「世界一の大綱」。全長200メートル、重さ40トンを超える巨大な綱が、東と西に分かれて引き合われるのです。そのスケールを想像するだけで、胸が高鳴ります。

旗頭(はたがしら)乱舞!祭りのボルテージが最高潮に達する瞬間
僕たちが会場に到着すると、ちょうど綱引きの前に披露される「旗頭(はたがしら)行列」がクライマックスを迎えていました。
「ドンドン!ドドドン!」
腹の底に響く太鼓の音。
「サーサー!サーサー!」
天を突くような、勇ましい掛け声。

各地域を代表する、高さ7~10メートル、重さ50キロ以上もある巨大な旗頭を、旗持ち(むちんだかり)と呼ばれる男たちがたった一人で支え、勇壮に舞わせています。重心を巧みに操り、天高く掲げられた旗頭が、ぐわん、ぐわんと大きくしなる様は、まさに圧巻の一言。男たちの額に光る汗、引き締まった筋肉、そして誇りに満ちた表情。その全てが、この祭りが地域の人々にとってどれほど大切なものかを物語っていました。
見えない!聞こえない!熱狂の果ての絶望
しかし、僕らの興奮は、すぐに別の感情へと変わっていきます。
「…全然、見えないね」
「うん、人の頭しか見えない…」
そう。僕たちがたどり着いた場所は、交差点から少し離れた歩道の上。人の壁が幾重にも重なり、祭りの中心部で何が行われているのか、全く見えないのです。かろうじて、遥か頭上に見える旗頭の先端と、スピーカーから流れる割れた音で、なんとなく状況を推測するしかありません。

「ねえ、あそこで綱を繋げる儀式が始まるみたいだよ」
奥さんが背伸びをしながら言いますが、僕の目には、前の人の後頭部しか映りません。東西の綱の先端(「かぬち」と呼ばれる頭部)を巨大な丸太(かぬち棒)で結合させる「かぬちちじ」は、この祭りのハイライトの一つ。それが見られないなんて。
せっかくこの日のために沖縄に来たのに。ステーキでパワーを充電し、万全の態勢で臨んだはずなのに。僕らの心には、じわじわと落胆の色が広がっていきました。周りを見渡せば、同じように途方に暮れている観光客の姿もちらほら。熱気は感じる。でも、主役が見えない。こんなにもどかしいことがあるでしょうか。
閃きは突然に。21世紀の祭りの楽しみ方「ハイブリッド観戦」
「…あ」
その時、僕の隣で奥さんが小さな声を上げました。彼女は、諦めきれずにスマホで情報を検索していたようです。
「見て。地元のテレビ局が、YouTubeでライブ中継してる!」
画面には、僕らが今いるこの場所の、まさに中心部で繰り広げられている光景がクリアに映し出されていました。歴史上の人物に扮した人々の行列、荘厳な儀式、そして、これから結合されようとしている巨大な綱。
これだ!
僕の頭に、電流が走りました。
「ねえ、こうしない?音と空気はここで生で感じて、映像はこれで見るの。ハイブリッド観戦だよ!」
僕の突拍子もない提案に、奥さんは一瞬きょとんとした後、くすくすと笑い出しました。
「なにそれ!でも、面白いかも!」
僕たちは、歩道の端に少しだけ腰を下ろせるスペースを見つけ、小さなスマホの画面を二人で覗き込みました。
耳には、会場の「サーサー!」という生の掛け声と、人々のどよめきが響いてくる。
肌には、南国のじっとりとした熱気と、祭りの興奮が伝わってくる。
そして目には、ライブ中継で映し出される、特等席からのクリアな映像。
かぬち棒が、ゆっくりと東西の綱に差し込まれ、固定される。その瞬間、会場から「おおおーっ!」という地鳴りのような歓声が上がりました。僕らも、スマホの画面を見ながら、周りの人々と一緒に拍手を送る。なんだか、不思議な一体感。
確かに、少しだけ滑稽かもしれない。でも、このどうしようもない状況を、僕たちは僕たちなりに楽しむ方法を見つけ出したのです。これもまた、忘れられない旅の思い出。そう思うと、見えないことへの落胆は、いつの間にかユニークな体験への愛しさに変わっていました。
衝動は旅のスパイス。ゆいレールで終点「てだこ浦西」への気まぐれな旅
ハイブリッド観戦で祭りのクライマックス(らしきもの)を見届けた僕たち。この後は、いよいよ誰でも参加できる綱引きが始まります。でも、時計を見ても、なかなかその気配はありません。
「綱引き、始まるまでまだかかりそうだね」
「うん。それに、この人混み、ちょっと疲れちゃったかも…」
祭りの熱気は最高だけど、同時にものすごいエネルギーを消耗します。じっとりと汗ばむ肌、前に進むことも後ろに下がることもできない閉塞感。
その時、僕の頭に、またしても突拍子もないアイデアが舞い降りました。
それは、目の前にある「ゆいレール」の路線図を眺めていた時のこと。那覇空港から首里を結んでいたこのモノレールは、数年前にさらにその先へと延伸されたのです。
「ねえ。このまま、ゆいレールの終点まで行ってみない?」
「なぜ今?」を楽しむ大人の選択
「え?終点?てだこ浦西駅?」
奥さんは、目を丸くしています。当然の反応です。那覇最大の祭りの真っ最中に、中心地からわざわざ離れようというのですから。
「うん。なんか、行ってみたくなった。この人混みから、ちょっとだけ脱出したくない?」
僕は、いたずらっぽく笑いかけます。
「でも、綱引きは…?」
「綱引きは、戻ってきてからでも参加できるよ。きっと夜までやってるって」
それは、半分本当で、半分はこじつけでした。でも、この衝動に従ってみたい。計画通りの観光もいいけれど、こういう気まぐれな脱線こそが、旅を忘れられないものにしてくれる。僕には、そんな確信がありました。
幸いなことに、僕の奥さんは、こういう突飛な提案に面白がって乗ってくれる最高の旅のパートナーです。
「わかった。行こう!終点の景色、見てみたい!」
僕たちは、宝探しに向かう子どものように、人混みをかき分け、最寄りの県庁前駅へと向かいました。
喧騒から静寂へ。貸し切りの空中散歩
祭りに向かう人と逆流するように駅のホームにたどり着くと、てだこ浦西行きの車両は驚くほど空いていました。さっきまでの喧騒が嘘のようです。
僕たちは、もちろん先頭車両の一番前の席へ。眼下に広がる那覇の街並みを眺めながら、モノレールは滑るように進んでいきます。
おもろまち駅を過ぎ、首里駅を過ぎる。そこから先は、僕らにとっても未知の領域。観光客の姿はほとんどなくなり、車内は僕らの貸し切り状態になりました。車窓の風景も、ビル街からだんだんと緑の多い住宅地へと変わっていきます。トンネルを抜け、高架橋を渡り、まるで未来都市の乗り物に乗っているような気分。
この、何でもない移動の時間。誰にも邪魔されず、ただ流れていく景色を眺める。この静かで、穏やかな時間が、さっきまでの祭りの熱狂で高ぶった神経を、優しくクールダウンしてくれました。

「てだこ浦西」に降り立つ。何もない、が心地いい。
ガタン、と軽い衝撃と共に、モノレールは終点「てだこ浦西駅」に到着しました。
駅は新しく、広々としていて、とても綺麗です。でも、駅前に広がっているのは、巨大な駐車場と、まだ開発途中の広大な土地。商業施設があるわけでも、特別な観光名所があるわけでもありません。
「本当に、何もないね」
奥さんが笑いながら言います。
「うん。でも、それがいい」
僕たちは駅のベンチに座り、自販機で買った冷たいお茶を飲みました。遠くには、先ほどまで僕らがいた那覇市街のビル群が見えます。西に傾きかけた太陽が、空をオレンジ色に染め始めていました。
ちなみに、「てだこ」とは沖縄の古い言葉で「太陽の子」を意味する言葉だそう。琉球王国の王様を指す尊称でもあったとか。そんな言葉が駅名になっているなんて、なんだか素敵ですよね。
祭りの喧騒もない。観光客の姿もない。ただ、静かな時間が流れていくだけ。でも、この「何もしない時間」が、僕らの旅にとって、とても大切なスパイスになったことは間違いありません。

予定外のクライマックス!夜空を埋め尽くす感動の花火
30分ほどの気まぐれな冒険を終え、僕たちは再びゆいレールに乗り、那覇の中心部へと戻ることにしました。
「綱引き、まだやってるかな?」
「どうだろうね。でも、もう人混みはいいかなって気分」
僕らの気持ちは、一致していました。大綱挽の熱気は十分に感じた。今はもう、穏やかな気持ちで沖縄の夜を過ごしたい。
そんなことを話しながら、ふと車内の路線図に貼られたポスターが目に留まりました。
「那覇大綱挽まつり 市民フェスティバル&花火」
…花火?
旅の神様からの贈り物。奥武山公園へ
「ねえ、もしかして、今日花火が上がるんじゃない?」
スマホで急いで検索すると、まさにその通りでした。大綱挽まつりの期間中は、奥武山(おうのやま)総合運動公園で花火が打ち上げられるというのです。
「行くしかないでしょ、これは!」
僕らは、迷わずゆいレールの奥武山公園駅で下車しました。駅を降りると、そこには昼間の国際通りとはまた違う、お祭りの賑わいが。たくさんの屋台が並び、美味しそうな匂いが漂ってきます。家族連れやカップルが、楽しそうに夜の公園を散策していました。

僕たちは、打ち上げ場所に一番近いと思われる野球場のあたりまで歩いていきました。芝生の上には、すでにたくさんの人がレジャーシートを広げ、思い思いのスタイルで花火を待っています。僕らも、空がよく見える場所を見つけて、芝生に直接腰を下ろしました。
打ち上げ花火、下から見るか?光と音のシンフォニー
開始時刻が近づき、カウントダウンが始まります。そして、ゼロの掛け声と共に、夜空に一筋の光が走り、ヒュルルル…という音の直後、
「ドンッ!!!!」
とてつもない轟音が、僕らの体を突き抜けました。

見上げると、僕らの頭上に、巨大な光の花が開いています。
光と音の新フォリーの開幕です。
👇3分30秒の花火をご覧ください(ファイルが重いかも…)
次から次へと、音楽に合わせて色とりどりの花火が打ち上げられます。それはもう、「見る」というより「浴びる」感覚。火の粉が、星のシャワーのように頭上から降り注いでくる(ように見える)。お腹の底から、地面がビリビリと震えるほどの音圧。
赤、青、緑、金。次々と形を変える光の芸術。ハートの形、スマイルマークの形。その度に、観客から歓声が上がります。
僕たちは、もう言葉もなく、ただただ首が痛くなるのも忘れて、夜空を見上げていました。
「今日、最高の夜だね」
大綱挽がよく見えなかった、小さな残念な気持ち。人混みに疲れてしまったこと。そんなことは、この圧倒的な感動の前では、すべて些細なことに思えました。
むしろ、あの時、衝動的にゆいレールに乗っていなかったら?
あのまま人混みの中にいて、花火の情報を知らずにコンドミニアムに帰っていたら?
この奇跡のような光景に出会うことは、決してなかったでしょう。
計画通りにいかないこと。
寄り道をすることの大切さを、僕らはこの夜、全身で学びました。旅のスケジュール帳は、真っ白なページが多いほうが、きっと面白い。そこに、思いがけない色彩で、最高の思い出が描かれるのだから。
那覇大綱挽の熱気。沖縄ステーキの味。昭和レトロな商店街の空気。そして、この夜空を埋め尽くした光のシンフォニー。点と点だったはずの今日の出来事が、この瞬間、一本の美しい星座のように結ばれた気がしました。
レンタカーを使わない、気ままな旅。それは、時に不便で、計画通りには進まないかもしれない。でも、その不便さや偶然さえも味方につけて、僕らに最高のサプライズを用意してくれていたのです。
さあ、感動に満ちた沖縄旅行もいよいよ最終日。この旅のフィナーレには、いったいどんな景色が待っているのでしょうか。
(次回、今回のメインイベント「ジャングリア」に続く)
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今回はここまで。次回またお会いしましょう。
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