【薬屋】39話『氷菓』~小蘭の危機と猫猫の友情が生んだ冷たい奇跡!

『薬屋のひとりごと』ファンの皆さま、こんにちは!物語は核心に迫りつつ、時折描かれる後宮の日常と、そこに生きる人々のドラマからも目が離せませんね。第39話「氷菓」は、ミステリー解決とは一味違い、猫猫(マオマオ)の友人・小蘭(シャオラン)が引き起こした絶体絶命のピンチと、それを救うために奔走する猫猫の友情と機転が描かれた、心温まり、そしてハラハラドキドキするエピソードでした。

今回は、いつも明るい笑顔の裏に切実な悩みを抱える小蘭が、思わぬ失敗から物語の中心となります。彼女を救うため、猫猫が挑むのは、なんと「氷菓(アイスクリーム)」作り! しかも、その過程では、あの壬氏(ジンシ)様との意味深な駆け引きも…?

当ブログでは、30代以上の大人の女性ファンの皆さまに向けて、第39話「氷菓」の魅力を徹底解説! あらすじはもちろん、小蘭の背景、猫猫が見せた熱い友情、壬氏様の「条件」に隠された思惑、氷菓作りの秘密、そしてラストに現れた子翠(シスイ)の謎まで、深掘りしていきます。猫猫たちの奮闘劇を、ぜひ最後までお楽しみください。

※ご注意: 本記事はアニメ第39話までの内容に深く触れています。ネタバレを避けたい方はご注意ください。

また、玉葉妃の逆子に関する話は、次回のブログで詳細に扱うので今回は割愛させていただきます。

目次

  1. アニメ『薬屋のひとりごと』2期第2クールの概要
  2. オープニングテーマとエンディングテーマ
  3. 公式あらすじ:氷菓
  4. 登場人物紹介:第39話「氷菓」で輝いた人々
  5. 悪夢の始まり:砕け散った氷と小蘭の涙
  6. 1時間で氷菓(アイス)を! 猫猫の知識と壬氏の“取引”
  7. 深まる謎:氷菓を食べる子翠(シスイ)は何者?
  8. 小蘭の背景:猫猫が「寝覚めが悪い」本当の理由
  9. 友情が溶かした氷、そして心の氷
  10. 『薬屋のひとりごと』をもっと楽しむ!魅惑の関連グッズ
  11. 見逃せない!関連イベント&コラボ情報
  12. 2種類のコミックスシリーズ
  13. 『薬屋のひとりごと』原作小説について
  14. Blu-ray(ネット通販割引中)
  15. 「薬屋のひとりごと」を見れるVODは

アニメ『薬屋のひとりごと』2期第2クールの概要

2025年1月より放送中のアニメ『薬屋のひとりごと』第2期。多くのファンが待ち望んだ第2クールは、2025年4月4日からスタートしました。第1クール終盤でついに壬氏(ジンシ)の本当の身分が明かされ、物語は新たな局面へと動き出しています。

第2クールでは、前クールで壬氏を襲った事件の真相究明が進むと共に、西方の国々との関係や、新たな登場人物たちの思惑が複雑に絡み合い、後宮に渦巻く陰謀がより一層深まっていきます。国をも揺るがしかねない大きなうねりが、猫猫(マオマオ)たちを待ち受けているようです。

薬屋のひとりごと 第2期 第2クールKV<span class="footnote-wrapper">[34]</span>” style=”width:362px;height:auto”><figcaption class=薬屋のひとりごと 第2期 第2クールKV

公開された第2クールのキービジュアルは、衝撃的なものでした。吹雪の中、何者かに手を縛られ、連れ去られようとする猫猫。その表情は毅然としていますが、彼女に一体どんな過酷な運命が待ち受けているのでしょうか。PV映像と合わせて見ると、ますます目が離せない展開への期待が高まりますね。

オープニングテーマとエンディングテーマ

第2クールを彩る新しい主題歌も、作品の世界観をさらに深く、豊かに表現しています。

オープニングテーマ:Mrs. GREEN APPLE『クスシキ』

オープニングを飾るのは、圧倒的な人気と実力を兼ね備えたバンド、Mrs. GREEN APPLEによる書き下ろし楽曲『クスシキ』です。

「薬」の語源である古語「奇(くす)し」(神秘的、不思議な)から名付けられたこの曲。ボーカル・ギターの大森さんは、「薬は人の助けにも毒にもなる。そんな両義性からヒントを得て、“今世を超え来世でも変わらない愛”をテーマにした」と語っています。オリエンタルな旋律と疾走感のあるバンドサウンドが、波乱含みの第2クールの幕開けにぴったりです。ノンクレジット映像では、狐の面や蝶といった象徴的なモチーフが散りばめられており、考察するのも楽しいですね。

エンディングテーマ:Omoinotake『ひとりごと』

エンディングテーマは、繊細なメロディと歌声で聴く者の心を掴むピアノ・トリオバンド、Omoinotakeの『ひとりごと』です。

Omoinotakeは、「最愛の人の本音に気づけなかった悲哀、日常にあった会話が『ひとりごと』になってしまった喪失感をテーマにした」とコメントしています。切なくも温かいミドルバラードで、繰り返される転調とオリエンタルな響きが、各話の物語の余韻を深く心に刻みつけ、登場人物たちの複雑な心情にそっと寄り添ってくれます。こちらもノンクレジット映像が公開中。CDは5月21日にリリース予定です。

どちらの楽曲も4月5日からデジタル配信がスタートしています。ぜひフルバージョンで、物語の世界観に浸ってみてください。

公式あらすじ:氷菓

小蘭の不注意により、楼蘭妃に献上されるはずの氷が地面に落ちて割れてしまった。猫猫は青ざめ立ち尽くす小蘭を助けるため、楼蘭妃が所望する氷菓子の代替品を、割れた氷から作ることを思いつくが、それには食材が必要となる。猫猫は嫌な予感はしながらも、背に腹は代えられないと壬氏に相談すると、“とあること”を条件に協力を得る 。
(アニメ「薬屋のひとりごと」公式サイトより引用)


登場人物紹介:第39話「氷菓」で輝いた人々

まずは、今回のエピソードで活躍した主な登場人物たちを、改めてご紹介します。

猫猫(マオマオ) (CV: 悠木碧)

  • 概要: 元花街の薬師で、現在は壬氏付きとして働く少女。薬と毒への探求心が強く、クールでマイペースだが、観察眼は鋭い。
  • 39話の役割: 友人の小蘭の絶体絶命のピンチを救うため、持ち前の知識と機転で「氷菓」作りを計画・実行する。壬氏に協力を仰ぐ際、意味深な「条件」を出される。

小蘭(シャオラン) (CV: 久野美咲)

  • 概要: 猫猫の同僚であり、後宮での数少ない友人。明るく素直な性格。年季明けを控え、次の仕事探しに励んでいる。
  • 39話の役割: 物語の中心人物。妃から貰った(であろう)簪に見惚れて不注意から楼蘭妃への献上品である貴重な氷を割ってしまい、絶望する。猫猫の助けで立ち直り、氷菓作りを手伝う。

壬氏(ジンシ) (CV: 大塚剛央)

  • 概要: 後宮を管理する美貌の宦官(表向き)。正体は皇帝の弟「華瑞月」。猫猫に特別な感情を抱いている。
  • 39話の役割: 小蘭の窮地を知り、助けを求めに来た猫猫に対し、協力する代わりに「園遊会で渡した簪をつけてくること」を条件として出す。猫猫に自身の正体を明かす機会をうかがっている様子。

子翠(シスイ) (CV: 瀬戸麻沙美)

  • 概要: 玉葉妃の侍女頭・紅娘の推薦で翡翠宮に加わった新人侍女。人懐っこいが、どこか謎めいた雰囲気を持つ。
  • 39話の役割: 物語の最後に突如現れ、猫猫たちが作った氷菓の残りを無邪気に食べる。その行動が「子翠=楼蘭妃」説の憶測を呼ぶ。

高順(ガオシュン) (CV: 小西克幸)

  • 概要: 壬氏に長年仕える実直な従者。
  • 39話の役割: 壬氏に付き従い、猫猫と壬氏のやり取りや氷菓作りの様子を静かに見守る。

悪夢の始まり:砕け散った氷と小蘭の涙

物語は、一つの小さな不注意から、大きな波紋を生み出します。

簪(かんざし)に見惚れて… 天国から地獄へ

37話「湯殿」での地道な努力が実を結び始めたのかもしれません。湯殿でのマッサージ奉仕が認められ、妃(おそらく里樹妃あたりでしょうか?)から褒美に美しい簪をもらった(と思われる)小蘭。年季明け後の生活にも少し光が見えてきた…そんな幸福感に包まれ、簪に見惚れて歩いていた彼女は、前方不注意で荷車に激突してしまいます。

衝突の瞬間(イメージ)<span class="footnote-wrapper">[36]</span>” style=”width:802px;height:auto”><figcaption class=前方不注意で荷車に激突

よりによって、その荷車が運んでいたのは、新たな上級妃・楼蘭妃(ロウランヒ) の元へ届けられるはずだった貴重な「氷」。現代のように冷凍技術がないこの時代、特に夏場の氷は金銀財宝に匹敵し、「人一人買える」ほどの価値を持つ超高級品です。それが、小蘭のせいで地面に落ち、バラバラに砕け散ってしまったのです。

「どうしてくれるんだ!」運搬役の宦官は激怒。周囲からは冷ややかな視線が突き刺さります。小蘭は顔面蒼白となり、ショックと恐怖でその場にへたり込み、声を押し殺して泣くばかり。簪を手にウキウキしていた数分前とは一転、絶望のどん底に叩き落されました。この失態は、運搬していた宦官が鞭打ちの刑に処されてもおかしくないほど重大なもの。しかし、見方を変えれば、この状況を引き起こし、未来への希望まで打ち砕かれそうになっている小蘭こそ、一番の被害者なのかもしれません。

小蘭こそ、一番の被害者なのかも

「寝覚めが悪いので」――猫猫、友のために立つ

その一部始終を、前話の終わりから偶然にも見ていた猫猫。彼女の思考回路は、いつものように損得勘定で回り始めます。「小蘭はただの情報源」「貸し借りはない」「助ける義理はない」「面倒な楼蘭妃案件には関わりたくない」…

しかし、目の前で肩を震わせ、絶望に打ちひしがれる友人の姿は、そんな猫猫のドライな心を揺さぶりました。「このままでは、寝覚めが悪い」。論理ではなく、衝動。これまで他者との間に壁を作り、感情を表に出すことの少なかった猫猫が、明確な「友情」のために行動を起こした瞬間でした。

猫猫は、茫然自失の宦官に近づき、毅然として告げます。「その氷、いただけますか? 私がこれを使って別の物を作って用意します。それを楼蘭妃の元へ持って行って頂けないでしょうか」。

砕けた氷を素早く集めると、立ち上がれない小蘭の手を強く引き、走り出す猫猫。残された時間は、わずか1時間。見ているこちらまで緊張が走ります。猫猫の頭の中には、すでに起死回生の策が描かれているのでしょう。


1時間で氷菓(アイス)を! 猫猫の知識と壬氏の“取引”

楼蘭妃が欲していたのは、氷そのものではなく「氷菓」、つまり氷を使った冷たいお菓子だった可能性が高いです。ならば、砕けてしまった氷でも、形を変えれば代用品として通用するかもしれない。猫猫はそこに活路を見出しました。

最大の壁:食材と場所、そして…壬氏の笑顔

しかし、氷菓を作るには牛乳や砂糖、果物といった材料と、それらを調理する場所が不可欠です。砕けた氷はあっても、他がなければ何も作れません。タイムリミットが迫る中、猫猫の視界に入ったのは、一部始終を見ていた(であろう)壬氏の姿でした。

猫猫を見つめる壬氏<span class="footnote-wrapper">[36]</span>“><figcaption class=1時間で氷菓(アイス)を!

あの胡散臭い(失礼!)笑顔は、猫猫にとって不吉な予感しかしません。けれど、今は「背に腹は代えられない」。猫猫は意を決し、壬氏に助けを求めます。「調理場と材料を貸していただけませんか」と。

壬氏の“甘い”条件:「あの簪をつけてこい」

もちろん、壬氏が「はい、どうぞ」と無条件で協力するはずがありません。自分が完全に優位な立場にあることを自覚している彼は、いつものように芝居がかった(?)笑顔で問い返します。「見返りは?」

見返りは?

一刻も早く作業に取り掛かりたい猫猫は、壬氏の問いを無視しようとしますが、すかさず「人の話は最後まで聞け」と釘を刺されます。これは、36話の「そこそこの蛙事件」で猫猫が壬氏の話を遮ったことへの、地味な意趣返しでしょうか?

そして、壬氏が突きつけた条件は、猫猫にとって(そして視聴者にとっても)予想外のものでした。「園遊会で渡した簪(かんざし)を付けて来い」。あの時、猫猫が「李白に譲った」と壬氏が誤解している(そして後に誤解と知るも複雑な心境の)曰く付きの簪です。

簪を贈る行為には、様々な意味があります。求愛や婚約の印、あるいは「自分のお気に入り(=他の者は手を出すな)」というマーキング。壬氏が猫猫に簪を渡した時は、おそらく求愛というよりは「お気に入り」の印としての意味合いが強かったかもしれませんが、猫猫が李白の簪で里帰りした(と誤解した)ことで、壬氏の中でその簪への執着は増しているはずです。

その簪を再び猫猫につけさせることで、壬氏はいったい何をしたいのでしょうか? 猫猫が簪をつけてきたら、「その時に言おう」と含みを持たせる壬氏。これは、ついに自身の正体(皇弟・華瑞月)を明かす決意の表れなのか? それとも、もっと踏み込んだ…例えば「求婚」 のような意味合いまで考えているのか…? 想像が膨らみ、ドキドキしてしまいますね!

猫猫にとっては迷惑極まりない条件ですが、小蘭を救うためには飲むしかありません。こうして、二人の間に奇妙な「取引」が成立しました。

冷たさの秘密:塩と氷の化学反応

壬氏の協力(という名の取引)で、調理場と材料(砂糖、果物、牛乳など)を確保した猫猫は、すぐさま氷菓作りに取り掛かります。

すぐさまとりかかる
  1. 大きな器(盥のようなもの)に砕いた氷を入れ、そこに大量の塩を振りかけます。
  2. 別の小さな器(金属製)に、牛乳、砂糖、刻んだ果物を入れてよく混ぜ合わせ、氷菓の「もと」を作ります。この作業は、小蘭に手伝わせます。
  3. 氷と塩が大量に入った大きな器の中に、氷菓のもとが入った小さな器を入れ子状態にし、小さな器を回転させながら、中の液体をひたすらかき混ぜ続けます。

この製法の鍵は、「氷に大量の塩を加える」 ことにあります。
純粋な水は0℃で凍りますが、食塩水のように不純物が混ざった水は、0℃よりも低い温度にならないと凍りません(これを凝固点降下といいます)。氷に塩をかけると、氷の表面で溶けたわずかな水に塩が溶けて濃い食塩水になり、その部分の凝固点が下がります。0℃という温度では凍ることができなくなった食塩水は、周りの氷から熱を奪ってさらに氷を溶かそうとします(この時に奪われる熱が融解熱)。この化学反応によって、塩と氷を混ぜたものは、温度が氷点下(-15℃~-20℃程度) まで急速に低下するのです。

見事に氷菓(アイス)が完成

猫猫はこの原理を利用し、強力な冷却力で氷菓のもとを短時間で凍らせ、見事なシャーベット状のアイスクリームを作り上げました。文献や見聞きした知識だけでこれを実践できる猫猫の応用力と実行力には、改めて舌を巻きますね。

最高の笑顔:小蘭、至福のひととき

一生懸命に氷菓のもとをかき混ぜる小蘭。作業に没頭するうちに、少しずついつもの明るさが戻ってきたようです。「ねえ、猫猫、これって味見が必要じゃない?」と、ちゃっかりおねだり。猫猫は、そんな小蘭の口に、できたての冷たい氷菓をスプーンで運びます。

うーん!美味しい😋

ひんやりとした甘さが口の中に広がり、小蘭の顔に満面の笑みが咲きました。絶望の淵から救い出してくれた親友と、生まれて初めて食べるかもしれない極上の氷菓。その幸せそうな表情は、見ているこちらも思わず笑顔になってしまう、最高に心温まる名シーンでした。


深まる謎:氷菓を食べる子翠(シスイ)は何者?

猫猫の機転と努力、そして壬氏の協力により、氷菓は見事に完成。楼蘭妃のもとへ無事に届けられ、事なきを得たようです(楼蘭妃の反応は描かれませんでしたが…)。

一件落着、と安堵したのも束の間。なぜか、そこに子翠(シスイ) がひょっこり現れます。そして、猫猫たちが味見用に残していた(?)氷菓の容器を見つけるや否や、「なんか騒がしかったから、仕事抜け出して来てしまいました!」とアイスを手に取り、ペロリと舐め始めるのです。

仕事抜け出して来てしまいました!

この唐突な子翠の登場と行動は、「子翠(シスイ)=楼蘭妃(ロウランヒ)説」 を疑っている僕にとっては、非常に意味深長に映りました

  • なぜ子翠がこのタイミングでここに? 偶然通りかかっただけにしては、あまりにも都合が良すぎるような…?
  • なぜ他人の氷菓を勝手に食べる? しかも、楼蘭妃に献上されたもの(の残り)である可能性が高いのに。楼蘭妃本人だとしたら、自分が所望した(かもしれない)氷菓の出来栄えを、自ら確かめに来たとも考えられます。
  • 楼蘭妃の替え玉説: 楼蘭妃は、自分とよく似た容姿の侍女を何人も侍らせていると言われています。宮で公務などを行っているのは替え玉で、本物の楼蘭妃は子翠として後宮を自由に動き回り、情報収集や何らかの画策をしているのでは…?

もし子翠=楼蘭妃ならば、この場面は「自分が食べるはずだった氷菓の残りをつまみ食いしに来た」と解釈できます。猫猫が、氷菓を食べる小蘭と子翠の二人を見て、一瞬「ん?」と何かを訝しむような表情を見せたのも、単に子翠の食い意地に呆れただけではないのかもしれません。

些細な描写にも伏線が仕込まれているのが『薬屋のひとりごと』。この子翠の行動も、今後の展開に繋がる重要なヒントである可能性は十分にあります。彼女の正体と目的は、第2クールの大きな謎の一つとして、ますます私たちの興味を引きつけます。


小蘭の背景:猫猫が「寝覚めが悪い」本当の理由

猫猫が、面倒事を承知の上で、リスクを冒してまで小蘭を助けようとした理由。それは、表向きの「寝覚めが悪い」という言葉以上に、もっと深いところにありました。

売られてきた少女たちの、見えない絆

小蘭は、貧しい家の口減らしのために後宮に売られてきた、多くの名もなき少女たちの一人です。後宮での下女の仕事は年季奉公であり、小蘭の契約期間満了もあと半年に迫っていました。実家に帰る当てもなく、後宮を出た後の生活のために、彼女は必死でした。読み書きを学び、37話で描かれたように、湯殿でのマッサージという新たな仕事にも積極的に挑戦し、ようやく少しずつ道が開け始めていた…その矢先の出来事だったのです。

もし、この氷の一件で小蘭が厳しい罰を受ければ、彼女のささやかな希望と努力は全て無に帰し、未来は閉ざされてしまいます。いつもニコニコと明るく振る舞う小蘭ですが、その笑顔の裏には、常に厳しい現実と将来への深い不安が隠されていたのです。

猫猫自身も、人買いに攫われ、意に反して後宮に売られたという過去を持っています。境遇こそ違え、本人の意思とは無関係に後宮という閉鎖された世界に囚われ、先の見えない日々を生きる少女たちのやるせなさ、心細さは、猫猫には痛いほど理解できたはずです。

口では「助ける義理はない」と言いながらも、猫猫が小蘭を見捨てることができなかったのは、境遇への「共感」 と、知らず知らずのうちに二人の間に育まれていた確かな「友情」が、彼女の心を強く突き動かしたからに違いありません。


友情が溶かした氷、そして心の氷

第39話「氷菓」は、後宮の日常に起こった一つのアクシデントを通して、猫猫の中に確かに芽生え育っていた友情の温かさと、彼女の持つ知識や機転が、誰かを救う確かな力になることを示してくれた、珠玉のエピソードでした。

小蘭が割ってしまった氷は、物理的な価値もさることながら、彼女の未来への希望をも打ち砕きかねない、重い意味を持っていました。しかし、猫猫の咄嗟の判断と行動力、そして壬氏の(条件付きの)協力という名の後押しによって、最悪の事態は回避され、物語は小蘭の満面の笑顔で幕を閉じました。

猫猫が作り上げた氷菓は、単に楼蘭妃への献上品というだけでなく、絶望の淵にいた小蘭の心を優しく溶かし、二人の友情の絆をさらに強く結びつけた、特別な「氷菓」となったのです。

そして、物語は新たな展開へ。壬氏が猫猫に課した「簪をつけてこい」という条件。猫猫がこの条件を受け入れる時、二人の関係はどのように変化するのでしょうか? さらに、玉葉妃の懐妊に忍び寄る「逆子」という影。そして、子翠の謎めいた行動。日常回と見せかけて、今後の重要な伏線がいくつも散りばめられた、実に見応えのある一話でした。

次回、物語はどのように動くのか。猫猫たちの活躍と、後宮で渦巻く人間模様から、ますます目が離せませんね!

『薬屋のひとりごと』をもっと楽しむ!魅惑の関連グッズ

アニメを見て、もっと深く『薬屋のひとりごと』の世界に浸りたい! そう思ったあなたへ。魅力的なキャラクターたちの素敵なグッズがたくさん登場していますよ。お部屋に飾ったり、日常で使ったり、楽しみ方は無限大です!

  • いつでも側に!定番アイテム:
    • アクリルスタンド・キーホルダー: 美麗なイラストの猫猫や壬氏、お気に入りのキャラクターをデスクやお出かけのお供に。様々な衣装や表情のバリエーションがあります。
    • クリアファイル・缶バッジ: コレクション性が高く、手軽に集められるのが魅力。書類整理やバッグのアクセントにも。
    • ぬいぐるみ・マスコット: デフォルメされた可愛い猫猫や壬氏に癒やされること間違いなし。もちころりんなども人気です。
  • 日常を彩るこだわりグッズ:
    • 美濃焼シリーズ: 猫猫や壬氏をイメージしたデザインのマグカップやお皿など。落ち着いたデザインで普段使いしやすいのが嬉しいですね。
    • かんざし: 作中で猫猫が壬氏から贈られた、あの印象的なかんざしを再現したものも! コスプレだけでなく、和装時のアクセサリーとしても素敵です。
    • 香水・フレグランス: キャラクターをイメージした香りが登場することも。推しの香りに包まれる幸せを体験してみては?
    • 描き下ろしイラストグッズ: イベントやコラボレーション限定で描き下ろされた特別なイラストを使用したグッズは、ファンならずとも手に入れたい逸品。

これらのグッズは、アニメイト、TOHO animation STOREなどの公式ストアや、各種オンラインショップ(Amazon、楽天市場など)、キャラクターグッズ専門店などで購入可能です。人気商品はすぐに売り切れてしまうこともあるので、こまめに情報をチェックするのがおすすめです!

見逃せない!関連イベント&コラボ情報

『薬屋のひとりごと』の勢いは止まりません! アニメの世界観をリアルで体験できるイベントや、楽しいコラボレーション企画も目白押しです。

  • TVアニメ『薬屋のひとりごと』展:
    • ファン待望の初大型展示イベント! 東京会場(松屋銀座)は大盛況のうちに終了し、現在は福岡会場(博多阪急)が開催中(2025年5月12日まで)。今後も全国巡回が予定されています。
    • アニメの名場面を再現した展示や、貴重な設定資料、原画などが満載。まるで後宮に迷い込んだかのような没入感を味わえます。
    • 会場限定のオリジナルグッズも見逃せません!
    • 画像を読み込めません
  • 注目のコラボレーション:
    • 極楽湯・RAKU SPA: 作品をイメージしたコラボ風呂や限定メニュー、描き下ろしイラストを使用したグッズ販売など、お風呂繋がり(?)の楽しい企画。
    • カラオケまねきねこ: コラボドリンクを注文するとオリジナルコースターがもらえるほか、限定グッズも販売。
    • 神田祭: なんと、令和七年(2025年)斎行予定の神田祭との公式コラボが決定! 描き下ろしイラストを用いた授与品(縁起物)や記念グッズが展開されています。歴史あるお祭りとの異色の組み合わせに注目です。
    • リアル脱出ゲーム: 横浜で開催された「謎解き街歩き」など、実際に街を歩きながら謎を解く体験型イベントも人気を集めました。今後、新たな謎解きイベントの開催も期待したいですね。
    • その他: スイーツパラダイスでのコラボカフェや、各地でのPOP UP SHOPなども随時開催されています。
  • 過去のイベントもチェック:
    • AnimeJapanなどの大型アニメイベントでのステージイベントでは、豪華声優陣が登壇し、作品の魅力を語りました。今後もキャストが出演するイベントが開催される可能性があるので、続報を待ちましょう。

最新のイベントやコラボ情報は、アニメ『薬屋のひとりごと』公式サイトのニュースページや、公式X(旧Twitter)アカウントで告知されています。気になる方はぜひフォローして、最新情報をゲットしてくださいね!


いかがでしたでしょうか? 第2期第2クールも、ミステリー、ラブコメ、そして重厚な宮廷ドラマとしての魅力がぎゅっと詰まっていて、1秒たりとも目が離せませんね。第37話「湯殿」で新たに蒔かれた伏線の種が、これからどのように芽吹き、花開いていくのか。猫猫と壬氏のじれったい関係は? そして、謎多き子翠の正体と目的は一体…?

考えるほどに深みにハマる『薬屋のひとりごと』の世界。毎週金曜日の放送を楽しみにしつつ、関連グッズやイベントで、さらに作品愛を深めてみてはいかがでしょうか。次回の放送も、固唾を飲んで見守りましょう!

2種類のコミックスシリーズ

「薬屋のひとりごと」には2種類のコミックスシリーズがあります。それぞれの最新刊情報は以下の通りです。

ビッグガンガン版(スクウェア・エニックス)

  • タイトル: 薬屋のひとりごと
  • 出版社: スクウェア・エニックス
  • レーベル: ビッグガンガンコミックス
  • 作者: 原作:日向夏(ヒーロー文庫/イマジカインフォス)、作画:ねこクラゲ、構成:七緒一綺、キャラクター原案:しのとうこ
  • 最新刊: 15巻(2025年3月25日発売予定)
  • 特徴: より「恋愛コメディ」的な要素が強く、かわいらしい作画で明るい印象の作品です。

2. サンデーGX版(小学館)

  • タイトル: 薬屋のひとりごと~猫猫の後宮謎解き手帳~
  • 出版社: 小学館
  • レーベル: サンデーGXコミックス
  • 作者: 原作:日向夏、作画:倉田三ノ路、キャラクター原案:しのとうこ
  • 最新刊: 19巻(2024年12月19日発売)
  • 特徴: よりクールな作画スタイルで、ミステリー要素を重視した作品です。

どちらも同じ原作小説をコミカライズしたものですが、作画や構成が異なり、それぞれ独自の魅力を持っています。原作小説は現在15巻まで刊行されており、シリーズ累計3,800万部を突破する大人気作品となっています。

アニメはどちらをベースにしているの?

アニメ『薬屋のひとりごと』は、2種類のコミカライズ版のどちらかをベースにしているわけではなく、原作小説を直接アニメ化しています。

アニメ版の原作は、漫画版のどちらでもなく、現在第15巻まで刊行されている小説版の「薬屋のひとりごと」です。アニメと漫画の内容はほぼ同じですが、これはどちらの漫画も原作小説を忠実に漫画化しているからであり、どちらかの漫画のストーリーを採用しているわけではありません。

アニメのキャラクターデザインについても、漫画版のビジュアルが使われているのではなく、小説版のイラストをベースとしたデザインとなっています。アニメのクレジットには、「キャラクター原案」として小説版のイラストを手掛けたしのとうこ氏、「キャラクターデザイン」として中谷友紀子氏の名前が記載されています。

プロデューサーの菱山光輝氏は、本作の制作にあたり「原作小説に誠実にあること」を重要なテーマとして掲げました。原作はコミカライズやドラマCD化など、さまざまに展開して多くのファンを獲得してきた作品であり、ファンの一人一人にそれぞれの解釈が生まれているため、チーム全体としてあくまでベースは原作小説であるという意識を持つことを重要視したとのことです。

ただし、アニメのコメディ描写や衣装、髪型などの要素は、スクウェア・エニックス版(ねこクラゲ氏作画)のコミカライズの影響を受けている部分もあるという意見もあります。しかし、これは公式に明言されたものではなく、視聴者の印象によるものです。

結論として、アニメ『薬屋のひとりごと』は2種類のコミカライズ版のどちらかをベースにしているのではなく、原作小説を直接アニメ化した作品です。

『薬屋のひとりごと』原作小説について

作品概要

『薬屋のひとりごと』は、日向夏氏によるライトノベル作品で、架空の中華風帝国「茘(リー)」を舞台に、後宮に勤める官女「猫猫(マオマオ)」が王宮内に巻き起こる事件の謎を薬学の専門知識で解くミステリー、ファンタジー、ラブコメディ小説です。

この作品は2011年10月に小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始され、人気を博したことから2012年9月に主婦の友社のRay Booksから単行本として発売されました。その後、2014年8月にヒーロー文庫(主婦の友社→イマジカインフォス)から新装刊され、現在も継続して刊行されています。

現在、原作小説は文庫版で15巻まで刊行されています(2024年3月現在)。最新刊の15巻は2024年3月29日に発売されました。

作者・日向夏について

日向夏氏は福岡県在住の作家で、本名や年齢などの詳細なプロフィールは非公開となっています。大学卒業後は会社員として勤めていましたが、東日本大震災後に自宅にいる時間が増えたことをきっかけに、「小説家になろう」で『薬屋のひとりごと』の連載を開始しました。

日向夏氏の得意ジャンルはファンタジーや謎解きで、『薬屋のひとりごと』以外にも『トネリコの王』『緋凰仙華』『路地裏の精霊姫』『繰り巫女あやかし夜噺』など多数の作品を執筆しています。

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2025年4月16日(水)発売初回生産限定版


価格:14,850円(税抜価格 13,500円)

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収録分数:約136分(第25話~第30話収録)+映像特典/DISC枚数:1枚

<特典内容>
【初回生産限定特典】
《封入特典》
◆特製三方背
◆キャラクターデザイン・中谷友紀子描きおろしデジパック



◆スペシャルブックレット(42P)
◆原作小説着せ替えブックカバー

【初回・通常共通特典】
《音声特典》
◆第29話オーディオコメンタリー(猫猫役:悠木碧/壬氏役:大塚剛央/子翠役:瀬戸麻沙美)

《映像特典》
◆第2期ティザーPV 第2弾
◆第2期本PV
◆第2期ファイナルPV
◆ノンクレジットOP
◆ノンクレジットED

「薬屋のひとりごと」を見れるVODは

今回紹介した「薬屋のひとりごと」を見ることができるVODを紹介します。

「薬屋のひとりごと」を視聴できるVODサービス一覧

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☆☆☆☆☆今回はここまで。

※使用した写真および文章の一部はアニメ公式サイトより転載しました。

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