こんにちは!びわおちゃんブログ&レンタカーを使わない旅へ、ようこそお越しくださいました。
今回の旅ブログは、実際の6月の山形の旅から半年近くも経っての更新となります…!時の流れの速さに驚きつつも、記憶の引き出しを開けると、あの日の空気や光、味わった美味の数々が鮮やかに蘇ってきます。
さて、2025年6月。旅の発端は、とてもシンプルな欲望でした。
「旬の、美味しいサクランボが食べたい!」
サクランボ。漢字で書くと「桜桃」。なんだかとてもエキゾチックで、甘く切ないロマンを感じませんか?
そして「桜桃」といえば、作家・太宰治。彼の命日である6月19日は、彼の作品にちなんで「桜桃忌」と呼ばれています。奇しくも、私たちが旅立ったのは、まさにその桜桃忌が過ぎたばかりの週末でした。
これはもう、ただの食いしん坊旅ではない。文学の香りを追いかける、少しだけセンチメンタルな旅になるのかもしれない。そんな予感を胸に、私たちは九州・大分から、遥か東北の地、山形へと飛び立ったのです。
旅のしおり:大分から山形、そして仙台へ
今回の旅は、航空券とホテルがセットになった「じゃらんパック」を利用しました。大分から山形へ飛び、山形で2泊。その後、陸路で仙台へ移動し、そこでも2泊。最後に仙台から大分へ戻るという、4泊5日の行程です。
【利用日】2025年6月21日(土)~6月24日(火)
【1日目のフライト】
- JAL2362便:大分空港 08:55発 → 伊丹空港 09:50着
- JAL2235便:伊丹空港 13:00発 → 山形空港 14:10着
【1日目の宿】
- 山形グランドホテル(山形市)
- プラン:【28日前特典プラン】<朝食付>県産食材と郷土料理のこだわりビュッフェ!
- 部屋:スーペリア・ルーム【25平米~】
【3・4日目の宿】
- ザ・ワンファイブ仙台(仙台市)
【4日目のフライト】
- JAL2210便:仙台空港 15:10発 → 伊丹空港 16:30着
- JAL2367便:伊丹空港 17:50発 → 大分空港 18:45着
レンタカーは使わず、公共交通機関と自分たちの足だけが頼り。だからこそ見える景色、出会える発見があるはず。そんな期待を胸に、旅は始まりました。
桜桃忌の季節に想いを馳せて
この旅のテーマに「文学」というスパイスを加えてくれた太宰治の「桜桃忌」。せっかくこの季節に旅をするのですから、少しだけその背景に触れてみたいと思います。旅の情緒が、より一層深まるかもしれません。
なぜ6月19日は「桜桃忌」なのか
1948年(昭和23年)6月13日の深夜、太宰治は愛人であった山崎富栄と共に、玉川上水に入水しました。長雨で増水した濁流が、二人の姿を飲み込んでいったのです。彼らの遺体が発見されたのは、それから6日後の6月19日。奇しくもその日は、太宰の39回目の誕生日でした。
この「6月19日」という日付と、亡くなる直前に発表された短編小説『桜桃』にちなんで、彼の命日は「桜桃忌」と名付けられました。命名したのは、太宰の友人であり、同じく作家の今官一(こんかんいち)です。毎年この日には、東リンク
京都三鷹市にある禅林寺の墓前に、全国から多くのファンが集い、彼の好きだったお酒や煙草、そしてたくさんのサクランボが供えられます。
太宰治と山形、見えない繋がり
太宰治は青森県出身の作家であり、山形県に住んだり、作品の舞台にしたりといった直接的な記録はほとんどありません。ではなぜ、山形のサクランボの季節に、私たちは彼のことを想うのでしょうか。
それは、サクランボが実るこの季節に、彼が自らの命を絶ったという事実が、私たちの心にロマンチックで物悲しい情景を焼き付けるからかもしれません。初夏の眩しい光の中で、ルビーのように輝く桜桃の実。その甘く短い旬の盛りと、太く短く燃え尽きた作家の生涯が、どこか重なって見えるのです。
👇実に美しい珠玉の宝石ですね🍒
また、彼の妻であった津島美知子さんは、地質学者・石原初太郎の四女ですが、石原家のルーツは山形県に隣接する地域にもあったと言われています。直接的ではないにせよ、東北という大きな括りの中で、見えない縁を感じずにはいられません。
小説『桜桃』が描くもの
では、その名を命日に残した小説『桜桃』とは、どんな作品なのでしょうか。
これは、妻子ある小説家の「私」が、子供たちにサクランボを与えながら、自らの生活の苦悩や本音を吐露する、独白体の短編小説です。
「子供より親が大事、と思いたい。」
こんな衝撃的な一文から始まり、家庭を持つことの息苦しさ、創作活動の苦しみ、そして世間への不満が、冷笑的かつユーモラスな筆致で綴られていきます。しかし、その根底には、子供たちへのどうしようもない愛情が滲み出ています。
「子供は、かわいい。しかし、いとしさのあまり、つい、ためいきがでる。」
この一節に、彼の複雑な心情が集約されているように感じます。小説の最後は、サクランボの種を口から吹き出し、「生きているということは、実に、大事業だなあ。」と呟いて終わります。太宰治という人間の弱さ、ずるさ、そして愛おしさが詰まった、まさに宝石のような作品です。
黄昏時の街歩き~レトロモダンな山形市街へ
伊丹空港での乗り継ぎを経て、山形空港に降り立ったのは14時過ぎ。空港からシャトルバスに揺られて山形駅へ。そこからタクシーで、今回の旅の拠点「山形グランドホテル」に到着しました。なるべく街の中心部、繁華街に近いホテルを、という基準で選んだ宿です。
チェックインを済ませ、荷物を部屋に置くと、時刻は15時半を回っていました。閉館時間は16時30分。急げばまだ間に合う!私たちは、旅の最初の目的地である「文翔館」へと、早足で向かいました。ホテルから歩いて10分ほどの距離です。

時が止まったかのような「文翔館」

七日町のメインストリートから少し入った場所に、突如として現れる荘厳なレンガ造りの建物。これが「文翔館(ぶんしょうかん)」、正式名称を「山形県郷土館」といいます。ここは、1916年(大正5年)に建てられた旧山形県庁舎と旧県会議事堂で、国の重要文化財に指定されています。

・英国近世復興様式の美しき殿堂
文翔館は、大正時代の洋風建築を代表する傑作と言われています。レンガで覆われた外観、天然スレート葺きの屋根、そして中央にそびえる時計塔が特徴的な「英国近世復興様式」というスタイルで建てられました。この時計塔は、札幌の時計台に次いで日本で2番目に古い稼働する時計塔だそうで、今も現役で時を刻んでいます。

・内部へ潜入!贅を尽くした空間
閉館間際で駆け足の見学となりましたが、その内部の美しさには息をのみました。床は寄木張り、壁には漆喰の飾りが施され、階段の手すりや照明器具の一つひとつに至るまで、当時の職人技の粋が集められています。

知事室や貴賓室なども復元公開されており、大正時代の華やかな空気感を肌で感じることができました。このレトロで美しい佇まいは、数々の映画やドラマのロケ地としても使用されており、最近では映画『るろうに剣心』の撮影も行われたそうです。アニメや映画好きにはたまらないスポットですね。


水と緑のオアシス「水の町屋 七日町御殿堰」
文翔館を後にし、もう少し街を散策することに。向かったのは、文翔館からもほど近い「水の町屋 七日町御殿堰(なのかまちごてんぜき)」です。
ここは、江戸時代にかんがい用水として作られた「御殿堰」を再生・整備した、新しい観光スポット。石畳の小径に沿って清らかな水が流れ、その両脇には蔵を改装した蕎麦屋やレストラン、雑貨店などが軒を連ねています。
正直、水路自体は短いのですが、柳の木や季節の花々が彩りを添え、とてもきれいに整備されていました。水のせせらぎを聞きながら歩くだけで、心がふっと和みます。

隣接する「七日町ルルタス」という商業施設も含め、山形の伝統と新しい感性が融合した、おしゃれなエリアでした。

今宵のディナーは、ホテルで贅沢な「おこもり飯」
御殿堰の散策中、私たちの鼻をくすぐる、たまらない香りが…。香りの元をたどると、一軒の精肉店がありました。「佐藤牛肉店」。Googleマップで調べてみると、評価がなんと4.7!これは間違いないと確信しました。
今夜は外食ではなく、この土地の美味しいものをテイクアウトして、ホテルでゆっくり味わうことに決定。私たちはショーケースに並ぶお惣菜に目を輝かせながら、「山形牛の牛肉弁当」と「コロッケ」、そして「ポテトサラダ」を買い込みました。
その後、隣の七日町ルルタスに入っているスーパーでビールや水などを調達し、ホテルへと帰還。
部屋に戻り、まずはPCを開いて、遠征先での恒例行事であるアニメブログの執筆タイム。これもまた、旅の楽しみの一つです。集中して書き上げた後、いよいよお待ちかねのディナータイムです。

蓋を開けた瞬間に立ち上る、甘辛いタレと芳醇な肉の香り。お弁当箱にぎっしりと敷き詰められた山形牛は、一枚一枚が分厚く、美しい照りを放っています。
一口、頬張る。
…なにこれ、美味しい…!
山形牛の特徴は、きめ細やかで柔らかな肉質と、芸術的とさえ言える美しい霜降り。そして、その脂がまったくしつこくなく、口に入れた瞬間、じゅわっと上品な甘みと旨みだけを残して、すっと溶けていくのです。これは、山形の厳しい四季の寒暖差と、清らかな水が育んだ奇跡の味。噛みしめるほどに赤身の深い味わいも感じられ、甘辛いタレが染みた山形米「つや姫」との相性は、もはや言うまでもありません。
今まで食べてきた牛肉弁当の概念が、根底から覆されるような衝撃的な美味しさでした。
サクサク衣のコロッケも、どこか懐かしい味わいのポテトサラダも絶品。山形の食のレベルの高さを、初日の夜から思い知らされたのでした。
なぜ山形は「さくらんぼ王国」なのか
さて、美味しい夕食でお腹も満たされたところで、この旅のもう一つのテーマ、「サクランボ」について深掘りしてみたいと思います。なぜ山形は、これほどまでに「さくらんぼ王国」として名を馳せているのでしょうか。
恵まれた風土と気候が育む宝石
サクランボは、非常に繊細でデリケートな果物。その栽培には、いくつかの絶対条件があります。実は、山形の地形と気候は、その条件を奇跡的に満たしているのです。
- 寒暖差の大きさ: 山形県の多くの地域は盆地地形で、夏は暑く、冬は寒い、そして昼夜の寒暖差が大きいのが特徴です。この寒暖差が、サクランボの糖度を高め、実をきゅっと引き締めます。
- 水はけの良い土壌: サクランボの木は、根が水に浸かるのを嫌います。山形の扇状地に広がる土壌は、水はけが非常に良く、根腐れを防いでくれます。
- 開花期の安定した天候: 花が咲く春先に霜が降りると、実がつかなくなってしまいます。山形は、そのリスクが比較的少ない地域です。
- 収穫期の少雨: サクランボは、雨に当たると実が割れてしまう「雨よけ泣かせ」の果物。山形は、収穫期である6月~7月にかけて、梅雨の影響を受けにくく、比較的降水量が少ない傾向にあります。
これらの条件が絶妙に組み合わさることで、山形では他県には真似のできない、高品質なサクランボが育つのです。
「佐藤錦」誕生の物語
山形のサクランボを語る上で欠かせないのが、王様「佐藤錦」の存在です。この美しい名前は、一人の農家の、血と汗と涙の結晶でした。
明治時代、山形県東根市の佐藤栄助氏は、「ナポレオン」と「黄玉」という二つの品種の交配を始めます。ナポレオンは甘くて美味しいけれど日持ちが悪く、酸味も強い。黄玉は日持ちはするけれど、小粒で食味が劣る。それぞれの長所を併せ持つ、最高のサクランボを作りたい。その一心でした。
気の遠くなるような試行錯誤の末、1914年(大正3年)、ついに理想的なサクランボの木が誕生します。しかし、本当の戦いはここからでした。まだ名前もなかったそのサクランボを、世に広めるための長い道のりが始まったのです。
佐藤氏は、苗木の育成に協力してくれた親友・岡田東作氏と共に、その価値を広めようと奮闘します。そして1928年(昭和3年)、岡田氏の提案により、生みの親である佐藤栄助氏の名と、「砂糖のように甘い」ことから、「佐藤錦」と命名されました。一人の男の情熱と、友との友情が生んだ、まさに奇跡のサクランボなのです。
旬の今だから知りたい、美味しいサクランボの選び方
せっかく旬の時期に食べるなら、一番美味しいものを選びたいですよね。簡単な見分け方のポイントをご紹介します。
- 色とツヤ: 全体的に赤色が濃く、宝石のようなツヤと張りがあるものを選びましょう。
- 軸の色: 軸が緑色で、ピンとしているものが新鮮な証拠です。茶色く変色しているものは避けましょう。
- 実の大きさ: 品種にもよりますが、実が大きくふっくらとしている方が、果肉が厚く食べ応えがあります。
これらのポイントを参考に、ぜひ最高の「初夏のルビー」を見つけてみてください。
撮り忘れた朝食に想いを馳せる
旅の記録として、食事の写真は欠かさず撮るようにしている私ですが…なぜか、翌朝の朝食の写真だけがどこにも見当たらないのです。データが飛んでしまったのか、はたまたあまりの美味しさに撮ることすら忘れてしまったのか…。
というわけで、ここからは私の記憶と想像力、そしてホテルのプラン名を頼りに、幻の朝食ビュッフェを再現してみたいと思います。

プラン名は「県産食材と郷土料理のこだわりビュッフェ!」。
会場に足を踏み入れると、きっとそこには山形の美味がずらりと並んでいたはずです。
つやつやと輝く山形米の最高峰「つや姫」のご飯。その隣には、山形名物の「だし」(夏野菜と香味野菜を細かく刻んで醤油などで和えたもの)や、味がしっかり染みた「玉こんにゃく」。温かい料理のコーナーには、里芋や牛肉、ネギがたっぷり入った醤油味の「芋煮」が湯気を立てていたことでしょう。
新鮮なサラダバーには、みずみずしい朝採れ野菜が並び、パンのコーナーからは焼きたての香りが漂ってくる。デザートにはもちろん、旬のサクランボが惜しげもなく盛られていたに違いありません。
ああ、なぜ写真を撮らなかったのか…!悔やんでも悔やみきれませんが、それほどまでに夢中になるくらい、素晴らしい朝食だったのだと、良い方に解釈しておきます。
こうして、山形の魅力のほんの入り口を覗いただけで、あっという間に1日目が終わりました。
黄昏のレトロな街並み、心に染みる文学の香り、そして胃袋を鷲掴みにされた山形牛。旅は、まだ始まったばかりです。
明日は、いよいよあの場所へ。サクランボを求めて、さらにディープな山形を探訪します。
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今回はここまで。次回またお会いしましょう。
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