4台目のヴェゼル買いました!①3年乗換の理由とWR-Vへの無料乗換を断ったワケ

目次

  1. はじめに:ヴェゼル一筋!僕が4台目の購入を決意した理由
  2. 【購入時の振り返り】3代目ヴェゼル(2023年式)は本当にお得な買い物だったのか?
  3. 突然の甘い提案!WR-Vへ「実質無料」で乗り換えられるって本当?
  4. なぜ僕はWR-Vへの乗り換えを見送ったのか?その極めて合理的な理由
  5. 結論:好機を待つ。それもまた、最高の買い物を実現するための重要な戦略である

はじめに:ヴェゼル一筋!僕が4台目の購入を決意した理由

皆さん、こんにちは!クルマとアニメをこよなく愛する「びわおちゃん」です。

この度、僕が心から愛してやまないホンダ・ヴェゼルをまたしても乗り換えることになり、その購入に至るまでの全記録を、このブログで全5回にわたる大型連載企画としてお届けすることにしました。

これを言うと大抵驚かれるのですが、なんと今回で僕が購入するヴェゼルは4台目になります。初代のガソリンX、スポーティなガソリンRS、そして現在のハイブリッドZと乗り継ぎ、その魅力の虜であり続ける僕が、なぜまたヴェゼルを選んだのか。そこには、僕が長年のカーライフでたどり着いた一つの確固たるポリシーが存在します。

僕のクルマ哲学「初回車検前に乗り換える」という新常識

僕のポリシー、それは「新車は初回車検を受ける前に乗り換える」という、一見すると非常に贅沢に思える乗り換えスタイルです。

「えっ、3年も経たずに乗り換えるなんて、もったいないんじゃない?」
「そんなに頻繁に買い替えて、お金は大丈夫なの?」

きっと、そう思われる方も少なくないでしょう。しかし、僕の経験上、この方法こそが、手持ちの資金が潤沢でなくとも、常に最新の新車がもたらす快適性と安全性を享受し、結果的に最もお得に、そして賢くカーライフを謳歌するための最適解だと確信しているのです。

この乗り換えスタイルの最大のキモは、車の資産価値が大きく下落する前に高値で売却し、その売却益を次の車の頭金に充当することで、手出しや月々の支払いを最小限に抑えつつ、常に新車の恩恵を受け続けられるという、非常にシンプルな経済合理性にあります。

ご存知の通り、新車は購入から3年後、最初の車検を迎えるタイミングで、その価値が大きく下落すると言われています。初回車検には10万円以上のまとまった費用がかかる上に、万が一の故障時に手厚い修理が受けられるメーカーの「一般保証」も、多くの場合このタイミングで終了してしまいます。

つまり、車の価値が比較的に高く維持されている「3年未満」で売却することこそが、最も損失が少なく、効率的な乗り換え術だと僕は結論付けました。このスタイルのメリットは計り知れません。

メリット具体的な内容
経済的負担の軽減高いリセールバリューを維持したまま売却できるため、次の車の購入資金に充当でき、手出しやローン支払いの負担を大幅に減らせます。
常に最新の安全性能常に最新世代の安全運転支援システム(ホンダセンシングなど)が搭載された車に乗れるため、自分自身だけでなく、大切な同乗者の安全性を最大限に高められます。
新車同然の快適性納車されたばかりのような綺麗な内外装と、最高のコンディションを保ったエンジン性能を常に享受できます。もちろん、予期せぬ故障のリスクも極めて低いです。
メンテナンス費用の削減メーカー保証期間内であるため、高額になりがちな修理費用の心配がありません。当然、高額な車検費用も不要になります。
高い満足度とモチベーション定期的に最新の新車に乗り換えることで、日々の運転が楽しくなり、カーライフへのモチベーションや満足感が常に高いレベルで保たれます。

もちろん、このスタイルを成立させるためには、「リセールバリューの高い人気車種を選ぶ」という絶対的な前提条件があります。その点で、スタイリッシュなデザインと優れた実用性で高い人気を誇るホンダ・ヴェゼルは、僕にとってまさに最高の選択肢であり続けているのです。

なぜ僕はヴェゼルに乗り続けるのか?その抗えない魅力を語ります

僕がヴェゼルを3台も乗り継ぎ、そして今回4台目の購入を決断したのには、もちろん明確な理由があります。それは、ヴェゼルという車が、僕たち夫婦のカーライフに寸分の狂いもなく完璧にマッチしているからです。

僕と奥さんの二人暮らしの我が家では、車は主に休日のドライブデートや、2ヶ月に1回程度の泊りがけの旅行に使います。運転は奥さんがすることも多いのですが、彼女はヴェゼルの少し高めのシートポジションがもたらす見晴らしの良さと、日本の道路事情にマッチした大きすぎず小さすぎない絶妙なサイズ感をとても気に入っています。以前、トヨタの人気SUV、カローラクロスへの乗り換えを検討した際には「この車は私には少し大きいかな…」と、ヴェゼルのサイズ感の優秀さを再認識する場面もありました。

しかし、ヴェゼルの魅力はそれだけではありません。

  1. 魂を揺さぶるデザイン性:クーペを彷彿とさせる流麗なフォルムと、SUVならではの力強さを高い次元で両立させたエクステリアデザインは、何度見ても惚れ惚れします。まさに所有する喜びを感じさせてくれる一台です。
  2. 感動的な走行性能:特に僕が乗っているハイブリッドモデル(e)の、モーター駆動を中心とした滑らかで力強い加速フィールは、他のどのハイブリッド車とも違う、運転する本質的な楽しさを教えてくれます。高速道路での静粛性も非常に高く、長距離のドライブデートでも疲れ知らずです。
  3. 家計に優しい燃費性能:遠出が多い僕たちにとって、優れた燃費は非常に重要な要素です。経済的でありながら、走りの気持ちよさを一切犠牲にしていない、その見事なバランス感覚はヴェゼルならではと言えるでしょう。
  4. 常識を覆す居住性と積載性:コンパクトな見た目からは想像もつかないほど、後部座席は驚くほど広く、ホンダ独自の特許技術「センタータンクレイアウト」の恩恵で荷室も広大かつフラット。旅行用の大きなスーツケースも余裕で飲み込んでくれます。

これまで様々な車を検討してきましたが、この4つの要素を高次元で満たしてくれる車は、この価格帯ではヴェゼルをおいて他にないと断言できます。だからこそ、次の車を考えるときも、自然と「やっぱり、次もヴェゼルだよね」という結論に落ち着くのです。

このブログシリーズを通じて僕が本当に伝えたいこと

この連載ブログを通じて、僕は自身の体験を包み隠さず、赤裸々に語り尽くすつもりです。それは、単なる個人的な購入自慢をしたいからではありません。

  • ディーラーの敏腕セールス氏との手に汗握る心理戦と交渉術
  • ディーラーから提示された見積書のどこをチェックし、どこに鋭くメスを入れるべきか
  • 初心者が陥りがちな「下取り価格」と「値引き額」を混同させる巧妙な罠の見抜き方
  • 「リース」や「残クレ」といった一見複雑な購入方法のメリット・デメリットと、賢い活用法

など、これから皆さんが新車を購入する際に、必ず役立つ「超・実践的なノウハウ」を、一つの物語として楽しみながら学んでいただけるように構成していきます。僕のささやかな成功体験も、ちょっぴり恥ずかしい失敗談も、そのすべてが皆さんの「最高の買い物」に繋がる一助となれば、これほど嬉しいことはありません。

まさに「有料級」の情報も惜しみなくお伝えしていきますので、ぜひ最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

さて、記念すべきシリーズ第1回目となる今回は、僕がなぜ4台目のヴェゼル購入という決断に至ったのか、その「序章」ともいえる物語をお届けします。そこには、現在乗っている3代目ヴェゼル購入時の詳細な振り返り、そして一時は僕の心を大きく揺さぶった、セールス氏からの甘い誘惑…「WR-Vへの実質無料乗り換え」という提案との静かなる葛藤がありました。

それでは、僕のヴェゼル購入記、いよいよ開幕です!

【購入時の振り返り】3代目ヴェゼル(2023年式)は本当にお得な買い物だったのか?

さて、物語の本筋に入る前に、まずは現在僕が乗っている3代目ヴェゼル(2023年1月25日契約)の購入当時を少しだけ振り返ってみましょう。この時の買い物が、客観的に見て果たして「成功」だったのかを冷静に自己分析することが、次なる4代目の購入交渉へ向けた極めて重要な布石となるからです。

購入時の見積もりを大公開!乗り出し価格332万円の内訳を徹底検証

2023年1月25日、僕が契約書にサインをしたヴェゼル ハイブリッドZの見積もり内容は以下の通りです。僕の過去のブログでも詳細を紹介していますが、改めてここで共有します。

【2023年1月購入 ヴェゼル ハイブリッドZ 見積書】

項目内容金額(円)
車両本体価格ハイブリッドZ (プラチナホワイトパール, Honda CONNECTディスプレー, マルチビューカメラシステム付)3,284,600
付属品フロアマット、スポーツペダル、エキパイフィニッシャーなど103,730
諸費用税金、保険料、登録関連費用など107,340
小計3,495,670
値引き額車両本体価格および付属品価格から▲ 175,670
支払総額(乗り出し価格)3,320,000

乗り出し価格、332万円
今、この見積もりを改めて見返しても、なかなか会心の条件を引き出せたのではないかと自負しています。しかし、その自己評価は本当に正しいのでしょうか?当時の市場の状況と照らし合わせ、客観的な視点で厳しく検証してみましょう。

当時の値引き相場と徹底比較!この「17.5万円引き」は本当に「買い」だったのか?

2023年の初頭といえば、世界的な半導体不足やサプライチェーンの混乱の影響が色濃く残っており、新車の納期遅延が常態化していました。特にヴェゼルのような超人気車種は、納車まで1年以上待つことも珍しくなく、まさに「作れば作るだけ売れる」という状況。ディーラーも値引きに関しては非常に厳しい姿勢を崩さない「超・売り手市場」の真っ只中にありました。

当時の自動車専門誌やインターネット上の購入レポートなどを見ると、ヴェゼル ハイブリッドZの車両本体からの値引き目標額は、概ね10万円~15万円程度。「付属品からの値引きと合わせて、総額20万円の値引きが引き出せたら特上」というのが、当時の一般的な相場観でした。

その中で、僕が引き出した値引き額は175,670円。これは車両本体と付属品からの合計値引きですが、極めて厳しい市況を考慮すれば、目標額を大きく上回る、紛れもない「特上クラス」の好条件だったと断言して間違いないでしょう。これは、長年にわたって築き上げてきた馴染みのセールス氏との信頼関係と、僕なりの粘り強い交渉術が結実した結果だと、今でも誇らしく思っています。

なぜ僕は「楽まる」を選んだのか?残クレとの違いと知られざるメリット

そして、この3代目ヴェゼルの購入時に、僕は支払い方法として、それまで利用していた「残価設定型クレジット(残クレ)」ではなく、ホンダが提供するカーリース商品である「楽まる」を初めて選択しました。

「リースって、法人や個人事業主が使うものでしょ?」
「結局、いくらお金を払っても自分のものにならないのは損じゃない?」

そう思われる方も多いかもしれません。しかし、僕が実践する「3年で乗り換える」というスタイルにとって、この「楽まる」は残クレ以上に、非常に合理的でメリットの大きい選択だったのです。

「楽まる」と、一般的な「残クレ」の大きな違いを、簡単な表にまとめてみました。

項目楽まる(メンテナンスリース)残価設定型クレジット(残クレ)
車両の所有権リース会社(ホンダファイナンス)使用者(購入者)※ローン完済まではディーラー・信販会社に所有権が留保される
契約に含まれる費用車両代金、登録諸費用、自動車税、重量税、自賠責保険、車検、定期点検、オイル交換など車両代金、登録諸費用のみ
月々の支払い維持費が全てコミコミで完全定額車両代金のみの支払い(税金や点検費用は別途、その都度支払いが必要)
契約終了時の選択肢①新しい車に乗り換える ②同じ車を再リースする ③車両を返却する①新しい車に乗り換える ②残価を支払って買い取る ③車両を返却する
中途解約原則として不可(ただし、同一ディーラーでの新車乗り換え時は例外的に精算が可能)いつでも可能(ただし、ローン残債の一括清算が必要)

僕が「楽まる」を選んだ最大の理由は、なんといっても税金や定期点検、オイル交換といった、車の維持に必要不可欠な費用がすべて月々の支払いにコミコミになっているという点です。これにより、毎年5月にやってくる自動車税の支払いや、半年ごとの点検費用といった突発的な出費が一切なくなり、家計の管理が劇的に楽になります。

まさに「楽して、まるごと任せられる」という、その秀逸なネーミング通りの商品ですね。僕のような、少しズボラな人間にはピッタリのプランなのです(笑)。

👇「楽まると残クレの比較」はこのブログを読んでみてね

まとめ:3代目ヴェゼルの購入は、文句なしの「大成功」だった!

こうして一つひとつを丁寧に振り返ってみると、3代目ヴェゼルの購入は、厳しい市況下で引き出した「特上クラス」の値引き額、そして僕のライフスタイルに完全に合致した「楽まる」という支払い方法の選択、いずれの点においても、当時の状況下で考えうる最善の選択であり、疑いの余地なく「大成功」だったと結論付けることができます。

この成功体験が、僕の「3年乗り換え術」への確信をより一層深いものにしてくれました。そして、このヴェゼルが秘めていた高い資産価値が、次の章で語ることになる、セールス氏からの「甘い誘惑」を生み出すことになるとは、この時はまだ知る由もありませんでした。

突然の甘い提案!WR-Vへ「実質無料」で乗り換えられるって本当?

2023年1月に納車された愛しのヴェゼルとの蜜月は、何の問題もなく順調に続いていました。そして月日は流れ2025年1月、2年目の定期点検を受けるため、僕はいつものホンダディーラーへと足を運びました。この時、馴染みのセールス氏から、まさかあんな心を揺さぶる提案をされるとは、夢にも思っていませんでした。

2年点検でまさかの提案「びわおちゃんさん、一度査定しませんか?」

点検が無事に終わるのをラウンジで待っていると、いつもお世話になっているセールス氏が、満面の笑みをたたえながら僕の元へ近づいてきました。

セールス氏:「びわおちゃんさん、いつも本当にありがとうございます!点検、バッチリ完了しましたよ。絶好調です!…ところで、お話は変わるんですが、今お乗りのヴェゼル、一度査定してみませんか?」

:(ふふ…きたきた。こいつ、何か企んでるな?)

長年の付き合いで、彼の猪突猛進タイプの思考パターンは手に取るようにわかります。この唐突な提案の裏に、当時発売されたばかりでディーラーが販売に最も力を入れていた新型SUV「WR-V」の影がちらついていることは、想像に難くありません。

:「ほう、いいけど。どうせなら、うんと高く査定してくれよ?」

僕はそう言って軽いジャブを返しつつ、彼の提案に乗ることにしました。いずれにせよ、自分の愛車が今どれくらいの価値を持っているのかを知っておくことは、次の乗り換え戦略を練る上で決して損にはなりませんからね。

驚愕の査定額!「235万円」が意味するものとは?

それからしばらくして、セールス氏が少し興奮した面持ちで戻ってきました。

セールス氏:「びわおちゃんさん!出ましたよ!すごい金額が出ました!なんと…235万円です!」

正直、僕は耳を疑いました。2年乗った車の査定額としては、かなり高い部類に入ります。
ここで重要になるのが、僕のヴェゼルが「楽まる」で契約しているという点です。セールス氏はすかさず、中途解約した場合の精算シミュレーションが書かれた紙を僕に見せてきました。

  • 現在のヴェゼルの査定額:2,350,000円
  • 「楽まる」の中途解約時精算額:2,050,000円
  • 差し引き金額:300,000円

セールス氏:「つまりですね、今このヴェゼルを手放していただければ、びわおちゃんさんのお手元に30万円もの大金がお戻しできる計算になるんです!これ、すごくないですか!?」

確かに、2年間快適に乗り続けて、さらに30万円が戻ってくるというのは、にわかには信じがたい、驚異的な話です。これは、ヴェゼル自体の高いリセールバリューに加えて、当時の中古車価格高騰という「追い風」がもたらした、一種の奇跡と言えるでしょう。

そしてここで、セールス氏が隠し持っていた本命のカードが切られます。

セールス氏:「このお戻しできる30万円を頭金にして、今、話題沸騰中の新型車『WR-V』に乗り換えませんか?今ならなんと、0.9%という超低金利キャンペーンも実施中なんですよ!」

WR-Vの見積もりと「実質無料乗り換え」シミュレーション

セールス氏が素早く作成してきたWR-V(最上級グレードのZ+)の見積もりは、諸費用込みで約287万円。彼は、この乗り換えプランがいかにお得であるかを、熱っぽく力説します。

セールス氏:「この287万円のうち、例えば87万円を頭金にしていただければ、残りの200万円を残価設定クレジット(3年)で組んだ場合、月々のお支払いは約21,000円ほどで済みます。今お支払いいただいているヴェゼルの楽まるのリース料と、ほとんど変わりませんよ!」

彼の巧みなシミュレーションを、一度冷静に整理してみましょう。

項目金額(円)備考
WR-V 乗り出し価格2,870,000
設定する頭金870,000
ヴェゼル売却による返金額300,000頭金の一部に充当
自己負担額(手出し)570,000(870,000円 – 300,000円)
ローン元金2,000,0003年残クレ(特別金利0.9%)
月々の支払い額(概算)約21,715

月々の支払いが現在とほとんど変わらずに、ピカピカの新車であるWR-Vに乗れる。一見すると、これは断る理由が見当たらないほど、非常に魅力的な提案に思えます。しかし、百戦錬磨の僕(自称ですが)は、この提案の裏に潜む「甘い罠」と「数字のカラクリ」を見逃しはしませんでした。

まとめ:一見お得に見える「実質無料乗り換え」という言葉の魔力

セールス氏の提案は、「月々の支払額が変わらない」という一点を巧みに強調することで、「乗り換え」という高額な買い物への心理的なハードルを劇的に下げさせる、非常に高度なセールストークです。しかし、一度冷静になって数字全体を俯瞰すれば、57万円という、決して小さくはない「自己負担金」が発生しているという厳然たる事実に気づきます。

インターネット上では「実質無料で乗り換えられました!」といった威勢のいい体験談も散見されますが、その多くは、この「手出し金」の部分を意図的に無視していたり、本来は別物であるはずの「下取り(買取)価格」と「新車の値引き額」を混同してしまっていたりするケースが後を絶ちません。

目先の「月々◯◯円」という言葉のマジックに決して惑わされることなく、乗り換えに必要な総支払額や、実際に自分の財布から出ていく手出し金を正確に把握すること。これこそが、賢い車の買い替えにおける絶対的な鉄則なのです。僕はこの時点でWR-Vへの乗り換えを即決することなく、一度この話を自宅に持ち帰り、冷静に検討することにしたのでした。

なぜ僕はWR-Vへの乗り換えを見送ったのか?その極めて合理的な理由

家に帰り、僕はセールス氏から受けた提案を、妻とも相談しながらあらゆる角度から徹底的に吟味しました。そして、いくつかの明確な理由から、この「WR-Vへの乗り換え」という選択肢をきっぱりと見送る、という結論に至りました。

理由①:57万円の「手出し」を支払ってまで、今乗り換える必要はあるか?

僕が乗り換えを断った最大の理由は、やはり57万円という手出し金の存在です。
仮に月々の支払いが同額だったとしても、今このタイミングで57万円もの大金を支払ってまで、WR-Vに乗り換える緊急性や必要性が僕にあるのか?と、僕は冷静に自問しました。

答えは明確に「ノー」です。現在のヴェゼルには、走行性能、デザイン、燃費、使い勝手のどれをとっても、何一つ不満がありません。むしろ、日に日に愛着は増すばかりです。そんな最高の相棒とのカーライフを、あえて57万円を支払ってまで中断させる理由がどこにも見当たらなかったのです。

さらに言えば、この時のヴェゼルの査定額235万円は、あくまでディーラーの初回提示額。僕のこれまでの数々の交渉経験から言えば、これは交渉のスタートラインに過ぎません。本気で交渉すれば、人気車種であるヴェゼルなら、あと10万円、いや15万円の上乗せは十分に狙えたはずです。

仮に査定額が250万円までアップしたと仮定すると、返金額は45万円に増え、WR-V購入時の手出し金は42万円(頭金87万円 – 返金額45万円)まで圧縮できます。確かに当初の57万円よりは減りますが、それでもなお、新車に乗り換えるための「追い金」としては、気軽に支払える金額ではありません。

理由②:WR-Vは本当にヴェゼルの「乗り換え先」として魅力的なのか?

二つ目の理由は、乗り換え対象である「WR-V」という車そのものに対する、僕自身の評価です。もちろん、WR-Vがコストパフォーマンスに優れた、非常に良い車であることは間違いありません。しかし、それはあくまで**「価格帯を考えれば」**という枕詞がつく話です。

現在僕が乗っているヴェゼル ハイブリッドZと、乗り換えを提案されたWR-V Z+。この2台は、同じホンダのコンパクトSUVというカテゴリーに属しながらも、そのキャラクターや乗り味、そして質感は、全くの別物です。

比較項目ヴェゼル e Z(現行車)WR-V Z+(提案車)
パワートレインe(2モーターハイブリッド)1.5L ガソリンエンジン
走行フィールモーター主体の滑らかで力強い加速。圧倒的な静粛性。軽快で素直なエンジンフィール。必要十分なパワー。
内装の質感ソフトパッドやメッキ加飾を多用し、クラスを超えた上質な空間。ハードプラが中心。実用性・耐久性を重視した作り。
先進安全装備渋滞追従機能付きACC、電子制御パーキングブレーキ、オートブレーキホールドなどACC(渋滞追従機能なし)、足踏み式パーキングブレーキ
車両価格帯高価格帯(約330万円~)低価格帯(約250万円~)

この表を見れば一目瞭然ですが、もし僕がこの提案を受け入れてWR-Vに乗り換えた場合、それは多くの面で明らかな「ダウングレード」を意味します。特に、僕がヴェゼルを愛してやまない理由の一つである、eの感動的なまでに滑らかな走行フィールを失うことは、到底受け入れがたいものでした。

セールス氏が強調していた「0.9%」という超低金利は、確かに魅力的です。しかし、それはあくまでディーラーが今、最も売りたい車であるWR-Vを売るための「撒き餌」に他なりません。その甘い餌に釣られて、自分が本当に満足できる車を手放し、妥協した車選びをしてしまうことほど、愚かなことはないのです。

理由③:今は「交渉のベストタイミング」ではないという戦略的判断

そして、僕が乗り換えを見送った三つ目にして、最も重要な理由。それは、「交渉のタイミングとして、今は最適ではない」という、極めて戦略的な判断です。

僕がセールス氏から提案を受けたのは、1月。世間一般では「初売りセール」などで盛り上がる時期ですが、我々のような「交渉ガチ勢」からすると、1月は決して勝負を仕掛けるべき月ではありません。

新車の値引き交渉において、最も有利な条件を引き出しやすい「ゴールデンタイム」が存在します。それは、言わずと知れたディーラーの「決算期」です。

  • 中間決算期:9月
  • 本決算期:3月

この時期、ディーラーは一台でも多くの販売台数を積み上げ、年度の販売目標を達成するために、通常では考えられないような大幅な値引きや、有利な下取り価格を提示してくれる可能性が飛躍的に高まります。セールス氏も自身の販売ノルマ達成のため、まさに「なりふり構わぬ」状況になるのです。

1月という中途半端な時期に、しかも相手(セールス氏)の土俵で交渉を始めてしまうのは、百戦錬磨の彼らに主導権を明け渡すようなもの。それでは、本当に満足のいく条件を引き出すことはできません。

「勝負を仕掛けるなら、9月の中間決算期だ…」

僕は心の中でそう呟き、今回の提案はあくまで「市場調査」の一環と位置づけ、静かに見送ることを決めたのです。

もし、あの時ヴェゼルに乗り換えていたら?金利4.9%の恐怖

ちなみに、セールス氏が提案してきたのはWR-Vでしたが、もし仮に、同じタイミングで僕が「やっぱり次もヴェゼルが良い」と言い、新しいヴェゼルへの乗り換えを検討した場合はどうなっていたでしょうか?

当時、ヴェゼルにはWR-Vのような低金利キャンペーンは適用されておらず、通常のクレジット金利は4.9%でした。仮に、後期モデルのヴェゼル ハイブリッドZ(約350万円と仮定)を、頭金なしの3年残価設定クレジットで購入した場合、その手数料は恐ろしい金額になります。

【金利4.9%で350万円のヴェゼルを3年残クレで購入した場合のシミュレーション】

  • 車両価格(概算):3,500,000円
  • 3年後の残価(仮に45%と設定):1,575,000円
  • 3年間で支払う元金:1,925,000円
  • 3年間で支払う分割手数料(概算)約373,000円

いかがでしょうか。3年間で支払う金利・手数料だけで37万円以上。WR-Vの0.9%という金利がいかに破格であったか、そして通常金利がいかに高額であるかがお分かりいただけると思います。この事実を知れば、セールス氏がなぜあれほど熱心にWR-Vを勧めてきたのか、その理由も透けて見えますね。

これもまた、僕が1月の乗り換えを見送った、大きな理由の一つだったのです。

結論:好機を待つ。それもまた、最高の買い物を実現するための重要な戦略である

今回の記事では、僕が実践している「3年乗り換えスタイル」のメリットと、4代目ヴェゼル購入の序章となった「WR-Vへの実質無料乗り換え」提案の顛末を、僕なりの考察を交えながらお話しさせていただきました。

【今回のまとめ】

検討事項びわおちゃんの判断と理由
WR-Vへの乗り換え提案見送り
理由①57万円の手出し金を払ってまで乗り換える必要性を感じなかったから。
理由②走行性能や内外装の質感において、現在のヴェゼルからの「ダウングレード」になると判断したから。
理由③決算期ではない1月は、値引き交渉のタイミングとして最適ではないと戦略的に判断したから。
結論現在のヴェゼルに満足しており、焦って妥協した買い物をするのではなく、最高の条件を引き出せる「好機」を待つことを選択。

目先の「お得感」やセールスマンの甘い言葉に決して踊らされることなく、常に冷静に、そして俯瞰的な視点で物事を判断する。そして、自分が本当に納得できる最高の条件を引き出すため、虎視眈々と「勝負の時」を待つ。

これこそが、僕が長年の経験で培ってきた、後悔しないための新車購入術です。

さて、WR-Vへの乗り換えという甘い誘惑を退けた僕ですが、この一件をきっかけに、僕の心の中では次期愛車選びへのカウントダウンが静かに始まっていました。

そして、季節は巡り、灼熱の夏が過ぎ去ろうとしていた8月。
再びセールス氏からかかってきた一本の電話が、いよいよ僕を「決算プレイ」という名の、熱く、そしてスリリングな交渉の舞台へと引きずり込むことになります。

写真はホンダ公式サイトより

次回、【ヴェゼル購入記②】値引き25万円は罠⁉セールスマンが仕掛けた見積書のカラクリと交渉術 では、いよいよディーラーに乗り込み、凄腕セールス氏と繰り広げた第一回交渉の全貌を赤裸々にお届けします。提示された「値引き25万円」という甘い言葉の裏に隠された巧妙なトリックとは?そして、その罠を打ち破るために僕が用意した”最強の切り札”とは一体何だったのか?

次回も、皆さんの新車購入に必ず役立つ「有料級」の情報が満載です!
ぜひ、ブログのブックマークをして、楽しみにお待ちください!

また、僕のもう一つの趣味であるアニメについて熱く語るブログ「アニオタworld!」も絶賛更新中です!こちらもぜひ、覗いてみてくださいね!

それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

☆☆☆今回はここまで、また見てね!


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