白猫がレッスンするの?
12話のタイトルは「白猫のレッスン」。白猫がレッスンするの?と見るまでは何のことやらわからなかったのですが、今回のある意味「主役」が登場して「なるほど!」と膝を打ちました。今回の臨時コーチがバレエ講師、白根琥珀(しろねこはく)先生。ひらがなにすると「しろろねこはく」。「白根」を分解すると「白猫(しろねこ)」と読めることから、このタイトルは言葉遊びになってたんですね。
白根琥珀先生は名古屋にあるバレエ教室「N*K」の講師を務めており、国内のバレエコンクールでの優勝経験もある21歳の男性です。彼のトレードマークはバンダナ。白根琥珀は自由奔放で飄々とした言動の裏に、圧倒的な身体表現と芸術性を併せ持つバレエのプロフェッショナルです。見た目はチャラいですが、メンタルは弱い一面も持っています。

司が白根琥珀先生を呼んだ真意
司が白根琥珀先生を呼んだ真意は、フィギュアスケーターたちの表現力を高めるため、バレエの基礎を学ばせることにありました。特にスケートに必要な正しい姿勢や体のコントロールを改善し、感情をより豊かに表現する技術を身につけさせることを目的としています。白根先生は、バレエを通じて「身体が美しい姿勢を覚える」ことの大切さを教えます。司は、姿勢の大事さをしっかり体に覚えこませている琥珀なら、子供たちにも的確な指導ができると考えました。白根琥珀は、姿勢の大切さを生徒に教え、ジャンプの開始から終わりまでバレエのポーズを維持することで回転軸が安定すると説明します。
司の演技が理凰の心を動かす
司のスケートが理凰に与えた衝撃
理凰が抱えてきた苦悩を知った司は、リンクで理凰のプログラムを自ら踊ってみせます。予想以上の巧さに驚いた理凰は、司のスケーティングが夜鷹純そっくりだと気づきます。司の滑りは指先まで意識された表現力と力みのないスケーティング、そこから大きな動きで視線を奪う緩急が特徴的でした。司の演技は、まるで夜鷹純が乗り移ったかのようだと理凰に感じさせます。

司は、かつて自身が見上げていた夜鷹純の滑りに限りなく近い場所まで到達しており、努力と視点次第で表現の領域に近づけるという新たな可能性を理凰に見出させます。 司の完成度の高いスケーティングは、理凰のトラウマを刺激すると同時に、救いともなります。司の滑りは、他の人間を強く想起させる実質「アイスダンス」であり、体こそ1つでも傍らには見えないパートナーがいるとも言えます。

司の演技を見た生徒たちは「司先生がイケメンに見える錯覚が……」「司先生、こんなに上手だったんだ」と驚いていました。いのりも「滑らかに素早く、繊細で、力強く。深く傾くブレード。長い手足がゆったりと宙を舞う。息が止まりそうなくらい、きれいなスケートができる私の先生……」と釘付けになっていました。

「見なよ、俺の司を」
翌朝、理凰は誰よりも早く合宿所にやってきた司に近づき、「3回転+2回転」と書き込んだ目標達成シートを手渡します。これまで司を認めていなかった理凰が、司の才能を認め、心を開き始めます。理凰は「オレの明浦路先生」と呼ぶようになり、司の指導を受ける決意を新たにします。

一方、いのりは「見なよ、俺の司を」と理凰に自慢げに言い放ち、司への強い信頼と誇りを示します。実はこのセリフは本来、原作ではいのりの心の声として表現されていましたが、アニメでは実際に口に出して言うように変更されたそうです。

このシーンは強烈なインパクトがありましたよね。いのりに「ブスエビフライ」と言い放った理凰に、どや顔で「見なよ、俺の司を」ですからね。いのりの見事な反撃です。

バレエとフィギュアスケートの融合
白根琥珀の登場と指導
白根琥珀がバレエ講師として登場し、いのり達にバレエのレッスンを行います。彼はパンクした軽トラで登場するという破天荒な登場の仕方をするものの、ミケに少し否定されただけで心が折れかけるメンタルの弱さも見せます。

司は白根琥珀の専門知識と指導能力を尊重し、「先生」と敬意を払って励ますことで、彼の指導力を引き出します。白根琥珀がフィギュアスケートの子供たちにバレエを教える意義を見出せずにいた際、司は白根琥珀の良さを引き出すために、彼を励ましました。司は彼の専門知識と指導能力を尊重し、実践を通してバレエの姿勢コントロールがどれだけフィギュアに活きるかを示させることで、生徒たちに質の高いバレエレッスンを提供できるようにしました。
「白猫」の感覚派の指導スタイル
白根琥珀は司とは異なる「感覚派」の指導者として、選手たちに新たな学びの視点を提供しています。 彼は、理屈ではなく、実際に動くことで感覚として理解させるスタイルでバレエの技術を伝えます。

白根琥珀はバレエ教室「N*K」の講師として、選手たちにフィギュアスケートにおけるバレエの重要性を認識させる役割を担っています。彼の指導は、選手たちの姿勢の安定と表現力の強化に繋がり、「魅せる滑り」の基礎を築くことに貢献しているんです。
いのりとミケの成長
バレエレッスンを通じて、いのりとミケは互いに触発され、成長していきます。ミケはバレエを真面目にやっていれば大会での着地をミスらなかったかもしれないと後悔する一方、いのりは今までやっていなかったことを自分の伸びしろとして捉えます。

いのりは6級バッジテストに向けて努力を続けていますが、「遅れて始めた」というハングリー精神だけでは、モチベーションを維持できないと感じ始めています。新たな目標として、光に追いつくこと、メダリストになることを目指しています。6級バッジテストを前に、いのりは過去の自分に感謝を告げ、新たなスタートを切る決意をします。
理凰への影響:夜鷹純との類似性と自己認識
理凰は司のスケーティングに夜鷹純との類似性を見出し、司への新たな尊敬の念を抱くようになります。同時に、自身のプログラムに他者の影響を感じることへの困惑から、「自分自身のスケートとは何か」「自己表現の本質とは何か」について深く考えるようになります。

司のスケーティングは理凰が無意識に軽視していた表現力という概念を浮き彫りにし、理凰は技術だけでなく表現力も重視した演技の重要性に気づき、自己表現のスタイルを確立しようと努力するようになりました。

才能開花の導き手 明浦路司のコーチング
今回の12話「白猫のレッスン」だけでなく明浦路司のコーチングも見どころでした。彼は専門的なコーチング教育を受けていないにもかかわらず、生徒の潜在能力を引き出す才能、生徒一人ひとりに寄り添う熱心な姿勢、そして生徒自身も気づいていない才能を見抜く力によって、理凰やいのりといった生徒から深い信頼を得ています。
彼のコーチングは、技術指導だけでなく、生徒の心を掴み、モチベーションを高める点にあります。司の子供への誠実な接し方は、スポーツのコーチだけでなく、親や先生など、小学生くらいの子どもに接する多くの人に参考になるでしょう。司は、子供たちに目標を決めさせ、意思を尊重し、安心感を与え、具体的な言葉で褒めることを大切にしています。才能だけでなく、リンクにかける執念が重要だと考えており、子供の成長を信じています。

特に、元銀メダリストの息子である理凰に対して、父との違いを一瞬で見抜き、具体的な言葉で褒めることで、彼の心を開いています。司はアイスダンスでの経験から、観察力が非常に優れており、子供の小さな変化を見逃さずに言葉で伝えることで、安心感を与えています。
それでは司コーチのコーチングを3つの視点で解明していきましょう。
視点1.生徒を惹きつける理由:苦難のスケート人生と共感
司自身、スケートを始めたのが14歳と遅く、経済的な負担も大きかったため、選手への道は容易ではありませんでした。全日本選手権に出場したものの4位と結果を出せずに引退した経験が、生徒の苦悩に共感し、寄り添う力となっています。 彼は自身の経験を語ることで、生徒たちに共感と勇気を与え、彼らの心の壁を取り除くことができるのです。
彼の過去には、加護芽衣子との死別といった辛い経験もあり、それが彼のコーチングに深みを与えています。
👇芽衣子との死別はここを見てね。
視点2.高峰 瞳の評価:才能と人間性への信頼
高峰瞳は、元アイスダンスのパートナーとして司の才能を高く評価し、フリーターとして生活していた彼にコーチへの道を勧めました。彼女は司の優れたスケーティング技術だけでなく、「鷹の目」と呼ばれる空間把握能力や夜鷹純に匹敵するスケーティングスキルを見抜いていました。また、選手との繋がりを築く能力や、どんな小さなことでも選手の頑張りを褒める誠実さなど、指導者としての潜在能力も高く評価していました。
瞳は司と共に全日本選手権に出場した経験から、彼の努力と才能を誰よりも理解しており、彼の独特の感性と情熱が選手の才能を最大限に引き出す力になると確信していました。司のことを「ファン」と形容するように、純粋な憧れの気持ちも抱いていたようです。
視点3.アイスダンスで培った戦略的思考と指導力
瞳は、司とのアイスダンスの経験から、チームワークや相手を読む力を培い、それがコーチとしての戦略的な指導スタイルに繋がったと考えています。司の冷静沈着な性格と的確な判断力は、多くの選手たちの成長を支え、司の指導は、選手一人ひとりの個性や潜在能力を見極め、それを最大限に引き出す点に特徴があるのです。
司は「鷹の目」と呼ばれる空間把握能力を持っており、一度見ただけの演技を高精度で再現できます。この能力により、夜鷹純のスケーティングを完璧に模倣することができ、理凰に大きな衝撃を与えました。

未来への約束~線香花火の下で
『メダリスト』第12話の終盤、合宿最終日の夜、バーベキューパーティー後の花火の場面。いのりと司の関係性における重要な転換点を描いています。ここでいのりは、スケートを始めたのが遅かったために「出遅れている」という気持ちが、これまで彼女を突き動かす原動力になっていたことを司に打ち明けます。
いのりは6級バッジテストに合格するということは、その「冷たい気持ち」との「二人三脚」が終わることを意味し、過去の自分に「さよならとありがとう」。を言わなければならないと言い、少し寂しさを覚えていると告白します。
いのりの告白:寂しさの奥にあるもの
いのりの「少し寂しいです」という言葉には、単なる感傷以上の深い意味が込められています。 彼女は、先生と会う前の自分が本当に嫌いだったから、このままではいたくないという「冷たい気持ち」があったからこそ、一生懸命頑張ってこれたのだと打ち明けます。

6級になれた時、その「冷たい気持ち」の役目は終わる。 合格したら、あの時の嫌いだった自分にさよならとありがとうを言わないといけないと感じているのです。
この感情は、自己成長の過程における重要な転換点を示すものであり、過去の痛みが彼女を強くした一方で、その痛みを手放すことへの複雑な感情が、普遍的な自己変革のテーマを反映しています。これは、過去の自分との決別への名残惜しさ、未来への期待と不安が入り混じった感情です。
闇の中密やかに瞬く線香花火は、いのりの原点がかなり暗く、これだけの驚異的な成長を果たしても、なおそこから抜け出しきれていない状況を上手く可視化しています。
司の言葉:本質の肯定と未来への光
司はいのりの言葉を受け止め、「大嫌いだった自分への気持ちが自分の見方になってくれてたんだなって。俺もありがとうって思わないとな」と共感します。司のこの言葉は、自己批判的な感情さえもが、人を成長させる力になり得ることを示唆しています。
さらに「いのりさんは初めて会った時も今もずっと頑張り屋さんで偉いいのりさんだった。そこは何一つ変わっていない」と続けることで、いのりの本質的な努力家としての部分、才能を認め、その才能は過去の経験によって磨かれたものであるといのりに告げています。
司の「何一つ変わっていない」という言葉は、いのりの本質的な努力家としての部分、才能を認め、その才能は過去の経験によって磨かれたものであることを指します。「何一つ変わっていない」という言葉は、過去の経験を受け入れ、未来への糧とすることを促すメッセージであり、自己受容の重要性の強調なのです。
司の言葉は、自己肯定感を高め、自信を持って未来に向かって進むための力となります。司は、暗く冷たい過去が消えてしまうのではないかと不安を口にするいのりに対し、その陰りを肯定した上で新たな言葉を紡ぎ、彼女に光を灯し、未来への希望を与えたのです。
未来への約束:自己受容と他者との絆
この場面は単なる感傷的な会話ではなく、未来への希望に満ちた約束の瞬間です。花火の光の中で交わされる二人の言葉には、師弟関係を超えた信頼と絆が込められています。やがていのりは自身の感情を乗り越え、新たな気持ちで未来に向かって進むことを決意します。司の言葉は、いのりが自分自身を認め、自信を持って前に進むための光となります. 新たな花火が灯るように、彼女の心に希望を灯しました。 この静かな夜の対話は、二人がともに歩む未来への第一歩であり、互いを高め合いながら成長していく約束の証となったのです。
『メダリスト』が描く普遍的なテーマ
『メダリスト』における師弟関係は、単なる技術指導を超えた、人間的な成長を促すものであり、自己肯定感の向上、目標達成へのモチベーション維持、困難を乗り越えるための精神的な支えとなります。これは、スポーツに限らず、あらゆる分野における教育や人間関係において重要な要素となるでしょう。特に、司といのりの関係は、コーチが選手の内面的な成長をサポートすることで、才能を開花させることができるということを示唆しており、教育におけるメンターの重要性を強調しています。
アニメ『メダリスト』第12話では、過去の自分との決別、新たな目標への挑戦、そして未来への希望といった普遍的なテーマが描かれており、視聴者は自身の経験と照らし合わせることで、自己受容や成長について深く考えるきっかけを得られるでしょう. 作品を通じて、人は過去の経験を乗り越え、より良い未来を築き上げることができるというメッセージが伝えられています。
第12話におけるいのりと司の会話は、視聴者に対し、過去の自分を否定するのではなく、受け入れ、感謝することで、より強く、より成熟した自分になれるというメッセージを送っています。 このメッセージは、自己肯定感の低い人や、過去のトラウマに苦しんでいる人にとって、希望の光となるでしょう。
なんか今回、書き続けるうちに熱くなってしまいました。
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『メダリスト』Blu-rayは3月26日より発売開始!原作・つるまいかだ描き下ろしBOXや特製ブックレットなど豪華特典付き。公式ファンブックには描き下ろし漫画や未公開設定も満載です。あなたもぜひ、氷上の感動を手元に。
ブックス&ブルーレイ紹介
コミックス
「メダリスト」は、つるまいかだ氏によるフィギュアスケート漫画で、月刊アフタヌーンで2020年から連載中の注目作品です。夢破れた青年・明浦路司と才能ある少女・結束いのりが出会い、二人三脚でオリンピック金メダルを目指す感動ストーリーが魅力です。
作品の最大の特徴は、フィギュアスケートの技術や演技の魅力を細部まで描き込んだ緻密な描写と、キャラクターたちの心の機微を丁寧に表現する優れた心理描写です。「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で1位を獲得するなど、各方面から高い評価を受けており、2025年1月からはアニメも放送開始しました。
スケートの美しさと登場人物たちの成長を描いた本作は、スポーツ漫画の枠を超えた感動作。ぜひ手に取ってみてください!
公式ファンブック
「TVアニメ化で話題沸騰中!『メダリスト公式ファンブック』は漫画では語られなかったキャラクターの秘密が満載。描き下ろし漫画2本と未発表ネーム2本、さらに衣装デザイン画も収録。ファン必携の一冊で、作品世界をより深く楽しめる宝物です!いのりの母が後ろ向きだった理由や夜鷹の不機嫌の謎など、著者が初めて明かすバックストーリーは必見。キャラクターたちの関係性や考え方まで徹底解説された充実の内容です。」
Blue-Lay
2025年3月26日より順次発売!第1巻には原作・つるまいかだ描き下ろしBOX、キャラクターデザイン・亀山千夏描き下ろしデジパック、特製ブックレットが初回特典として封入!
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VODの紹介
メダリストは地上波では毎週土曜深夜1時30分~の深夜枠なのでなかなかリアルで見るのは大変です。
下に紹介した3つのビデオオンデマンド(VOD)の利用をお勧めします。
配信サービス | 月額料金(税込) | 無料期間 | 特徴 |
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☆☆☆☆☆今回はここまで。
※使用した写真および文章の一部はアニメ公式サイトより転載しました。
☟前回「夜を踊れ」の解説はこちら
☟第10話「夜に吠える」の解説はこちら
【総合版】:全体のあらすじとキャラクター紹介です

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