完璧聖女4話感想:託された思いと動き出す運命 – 確かな変化と深まる謎

目次

  1. 「完璧聖女」の概要
  2. 登場人物
  3. はじめに:交差する姉妹の想い、新たな局面へ
  4. 第4話「託す思い」あらすじ:二つの国、それぞれの戦い
  5. フィリアに訪れた5つの確かな変化
  6. 物語に潜む2つの気になる謎
  7. ジルトニアの闇とミアの苦境
  8. 託された思いが繋ぐ姉妹の絆と未来
  9. 次回への期待:ミアの決断と動き出す物語
  10. 変化の先に待つものは - フィリアの笑顔が見たい
  11. 関連商品
  12. このアニメを見れるVODは

「完璧聖女」の概要

原作について

『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』(以下、「完璧聖女」)は、冬月光輝先生によるライトノベルを原作としたファンタジー・ロマンス作品です。原作小説はオーバーラップノベルスfから刊行されており、シリーズ累計発行部数は150万部を突破しています。また、綾北まご先生によるコミカライズ版が「コミックガルド」にて連載中です。物語は、完璧すぎる聖女フィリアが理不尽な婚約破棄の末に隣国へ売られ、そこで新たな仲間たちと出会い、自身の能力を活かして幸福を掴んでいく姿を描いています。

アニメ化に至る経緯

この作品がアニメ化に至った経緯としては、シリーズ累計150万部突破という人気に加え、「笑わない聖女が売られた先で心を開き笑顔を咲かせる奇跡のファンタジーストーリー」というテーマ性が多くの読者の心を掴んだことが大きな要因と考えられます。読者からの熱い支持がアニメ化プロジェクトを後押ししたことは間違いないでしょう。待望のアニメ化であり、原作ファンを中心に大きな期待が寄せられています。

登場人物

フィリア・アデナウアー (CV:石川由依)

代々聖女を輩出する家系に生まれた、歴代最高の聖女と評されるほど優秀な女性です。幼少の頃から厳しい教育を受けて育ち、完璧に仕事をこなしますが、その完璧さゆえに「可愛げがない」と婚約者のユリウスに婚約破棄され、隣国パルナコルタ王国へ売られてしまいます。当初は感情を表に出しませんが、パルナコルタ王国での温かい人々に触れ合うことで徐々に人間らしさを取り戻し、笑顔を見せるようになります。聖女としての能力を遺憾なく発揮し、様々な問題を解決していく中で周囲からの信頼を得ていきます。妹のミアを大切に思っており、故郷の危機や友人の窮地には自身の力を役立てようと奔走し、過去の因縁と向き合います。

ミア・アデナウアー (CV:本渡楓)

フィリアの妹で、同じく聖女です。姉とは対照的に明るく社交的な性格で、誰からも愛される存在。姉であるフィリアを聖女としても姉としても尊敬しており、フィリアをないがしろにするユリウスや両親に恨みを抱いています。原作では、姉を裏切った者たちへの復讐を決意し、王侯貴族が集う場でユリウスの罪を暴きます。幼い頃から姉を守ろうと決意しており、その強い意志は物語全体を通して重要な役割を果たします。魔物の大群が押し寄せる中で聖女としての使命を果たすため、命を賭して戦う姿も見せます。姉を思う健気な妹として、試練に立ち向かい物語を盛り上げます。

オスヴァルト・パルナコルタ (CV:佐藤拓也)

パルナコルタ王国の第二王子で、農業を愛する気さくな人物です。王位には興味がなく、国民のことを第一に考えています。フィリアの心の傷を癒し、彼女が新たな人生を歩む手助けをしようとします。原作では、フィリアの良き理解者となり、彼女の才能を認めサポートします。フィリアと共に魔物の脅威に立ち向かい、国を守るために尽力。フィリアとの出会いをきっかけに、国の未来のために行動することを決意し、彼女の人生に大きな影響を与えるかけがえのない存在となります。フィリアに真っ直ぐな感情をぶつけ、彼女の感情を取り戻させる重要な役割を担っています。

ユリウス・ジルトニア (CV:天﨑滉平)

ジルトニア王国の第二王子で、フィリアの元婚約者です。プライドが高く自己中心的な性格で、フィリアの優秀さを疎み婚約破棄を突きつけます。原作では、フィリアを手放したことで国が危機に陥り自身の愚かさを後悔しますが、過ちを認めず保身に走るトラブルメーカー的存在です。権力を維持するためには手段を選ばず、物語が進むにつれてその行動はエスカレートし、自身の行動が招いた結果に苦しむことになります。「歪んだ感情から大暴れを見せる」キャラクターとして物語における重要な役割を担っています。

ライハルト・パルナコルタ (CV:立花慎之介)

パルナコルタ王国の第一王子で、オスヴァルトの兄です。物腰が柔らかく穏やかな性格ですが、国の繁栄を第一に考える合理主義者でもあります。原作では、フィリアの能力を高く評価し、彼女をパルナコルタ王国に迎え入れることを歓迎します。国の未来のために、時に非情な決断を下すことも。冷静沈着な性格で常に国の利益を優先して行動しますが、その合理主義的な考え方が、時に周囲との軋轢を生むこともあります。

リーナ (CV:徳井青空)

フィリアのメイド兼護衛を務める、元気で明るい女性です。屋敷のムードメーカー的な存在で、フィリアに様々なアドバイスをします。原作では、メイドとしてだけでなく、護衛としても高い能力を発揮しフィリアをサポートします。明るい性格で周囲を和ませる存在ですが、戦闘能力も高く、いざという時には頼りになります。フィリアの心の変化にいち早く気づき、彼女を支えようとします。

レオナルド (CV:成田剣)

フィリアの執事兼護衛を務める、経験豊富な執事です。以前はパルナコルタ騎士団で騎士として活躍していました。原作では、執事としてだけでなく、戦闘においても頼りになる存在としてフィリアを支えます。冷静沈着で、常にフィリアのことを第一に考えて行動します。過去の経験から戦闘能力も高く、フィリアを守るためにその力を発揮します。

はじめに:交差する姉妹の想い、新たな局面へ

皆様、こんにちは。びわおちゃんです。
アニメ『完璧すぎて可愛げがないと婚約破棄された聖女は隣国に売られる』、物語は第4話「託す思い」を迎え、ますます深みを増してきましたね。第3話では、フィリアがパルナコルタ王国で初めてのデートを経験し、人間らしい感情を取り戻し始めた一方で、故郷ジルトニアでは妹ミアが衝撃の真実を知り、復讐を決意するという、まさに光と影が交錯する展開が描かれました。

そして迎えた第4話。タイトル「託す思い」が示すように、今回は離れ離れになった姉妹、フィリアとミアが互いを案じ、それぞれの場所で困難に立ち向かう姿、そして彼女たちの間に託される「思い」が、物語の新たな局面を切り開いていく様子が丁寧に描かれました。

特に注目すべきは、パルナコルタで着実に変化を遂げるフィリアの内面です。今回は、彼女の中に芽生えた5つの明確な変化と、物語に散りばめられた2つの気になる謎に焦点を当てながら、第4話の世界を深く、そして静かに紐解いていきたいと思います。

第4話「託す思い」あらすじ:二つの国、それぞれの戦い

フィリア姉さん、助言を下さい

物語は、ジルトニア王国に残る妹ミアが、姉フィリアへ宛てて手紙を書くシーンから始まります。
「ジルトニアの森に魔物が増え、犠牲者が出ています。どうかフィリア姉さん、助言を下さい
切実な言葉を綴りながら、ミアの心は不安で満たされていました。聡明な姉ならば、この異変に気づき、何らかの助言を送ってくれるはず。それがないということは、姉は隣国パルナコルタで不自由な、あるいは虐げられた生活を送っているのではないか…そう思うと、ミアの胸は締め付けられるのでした。

ミアの胸は締め付けられる

その頃、フィリアはパルナコルタ王国の王室大聖堂にいました。魔物の脅威から王国を守るための強力な結界、「大破邪魔法陣(だいはじゃまほうじん)」の発動儀式に臨んでいたのです。この儀式は、国王の計らいにより、普段は立ち入りが許されない大聖堂に多くの国民が招かれ、衆人環視の中で行われました。これは、聖女フィリアの存在を国民に広く知らしめ、彼女への敬愛と支持を集めたいという国王の狙いがあったようです。

「大破邪魔法陣」の発動儀式

そんな父王のやり方に、オスヴァルト王子は少し複雑な表情を見せながらも、フィリアを気遣います。そこへ兄である第一王子ライハルトが現れ、「弟と口論した甲斐があるというものです」と意味深な言葉(謎1)と共に、フィリアをパルナコルタに迎えられたことへの感謝を述べます。オスヴァルトは慌てて兄を制しますが、フィリアは二人の会話を意に介さず、ただ目の前の儀式に集中していました。

弟と口論した甲斐があるというものです


「この優しい人たちが暮らすパルナコルタ。たとえ生まれた国が違っても、この人たちを守りたい。私はパルナコルタの聖女でありたい」
強い決意を胸に、フィリアは国民が見守る中、「大破邪魔法陣」の発動見事に成功させます。

「大破邪魔法陣」の発動
見事に成功

歓喜に沸く国民、涙ぐむリーナとレオナルド。

歓喜に沸く国民

まさに、フィリアがパルナコルタの聖女として認められた瞬間でした。

しかし、成功の直後、フィリアの脳裏に「見つけたぞ!」という不気味な声が響き渡ります(謎2)。

「見つけたぞ!」

「大破邪魔法陣」の発動後、フィリアは結界維持のため自室に留まることになりますが、国民からの感謝と称賛は高まる一方。野菜や果物、肉、魚など、たくさんの贈り物がメイドのリーナを通じて届けられ、フィリアは期せずして国民的アイドルのような存在になっていきます。

たくさんの贈り物

部屋にこもりながらも、フィリアは何か研究に没頭している様子。心配したリーナが趣味を尋ねると「読書」との答え。リーナが自身のハマっている恋愛小説の話を振ると、フィリアは「行為を寄せ合う男性と女性の心理描写をルポルタージュした創作物ですね」と、相変わらずの分析的な反応を見せます。しかし、「恋愛に興味はないんですか?」と問われた瞬間、フィリアの脳裏にはオスヴァルトの笑顔が一瞬浮かびました(変化1)。

フィリアの脳裏にはオスヴァルトの笑顔が

そこへタイミングよくオスヴァルトが訪ねてきます。彼は改めて、フィリアが金品で売買されたことへの反対の意と、兄ライハルトとの口論の件に触れ、「あなたに出会えてよかった」と真摯な言葉を伝えます。その言葉に、フィリアは頬を染めるのでした(変化2)。空気を読まないレオナルドのツッコミで場は和みますが、その後の会話でのオスヴァルトの相談事――見習い聖女の家庭教師の話は、今後の伏線となりそうです。

「あなたに出会えてよかった」
フィリアは頬を染める

その夜の夕食。リーナから見習い聖女の話を聞き、フィリアは妹ミアを想います。何度も手紙を出しているのに返事がないことを心配するフィリアに、リーナとレオナルドは温かい食事を勧めます。スープを一口飲んだフィリアは、はっきりと「美味しいです」と感想を述べます(変化3)。

「美味しいです」

その言葉に、リーナとレオナルドは顔を見合わせ、心から嬉しそうな表情を浮かべます。「以前は黙々と食べてらっしゃいましたけど、最近はこうして良くお気持ちを伝えて下さいますよ」とリーナ(変化4)。食卓に並ぶ料理や花が国民からの贈り物だと知ったフィリアは、「誰かとする食事が美味しいこと、一人だったから知らなかったのね」と、新たな気づきを得るのでした(変化5)。

一人だったから知らなかったのね

場面は変わり、ジルトニア王国。ユリウス王子と食事をするミアの姿がありました。「僕の妻になった暁には毎日でもこんな贅沢ができるさ」と能天気に語るユリウスに、ミアは複雑な表情を浮かべます。

毎日でもこんな贅沢ができるさ

一方、パルナコルタのフィリアの元には、ようやくミアからの手紙が届きます。「姉様からお便りがないので、こちらから書きました」という文面から、フィリアの手紙がミアに届いていなかったことが判明。レオナルドは、確実に手紙を届ける方法として、「風魔一族」の忍者に託すことを提案します。彼が「ひまり」と名を呼ぶと、どこからともなく一人の女性忍者が現れます。ひまりは、フィリアがパルナコルタに来た時からずっと、影ながら護衛していたというのです。

影ながら護衛していた「ひまり」

その頃、ミアはジルトニアで孤独な戦いを続けていました。魔物から国を守るための結界を張り続けるミア。しかし、周囲の護衛たちは彼女の作業を見物するだけで、いざ魔物が現れると我先に逃げ出す始末。魔物を撃退し、力尽きかけたミアを抱きとめたのは、護衛に変装していた忍者ひまりでした。ひまりはフィリアからの手紙をミアに手渡し、驚くミアに、今夜自室で話すことを約束して姿を消します。

手を差し伸べるひまり

その夜、ミアの自室を訪れたひまりは、ジルトニア王国の危機的状況を伝え、「事は一刻を争う」と、パルナコルタへの脱出を勧めます。安全にフィリアの元へ連れて行くと手を差し伸べるひまり。ミアはどのような決断を下すのでしょうか――。

フィリアに訪れた5つの確かな変化

第4話では、パルナコルタでの生活を通じて、フィリアの内面にいくつものポジティブな変化が見られました。感情を押し殺し、「完璧な聖女」であろうとしてきた彼女が、少しずつ人間らしい温かさを取り戻していく過程は、見ているこちらも心が温かくなります。ここでは、特に印象的だった5つの変化について、深く掘り下げてみましょう。

変化1:無意識に浮かんだオスヴァルトの笑顔 – 恋心の芽生え?

リーナから恋愛小説の話を振られ、「恋愛に興味はないんですか?」と核心を突かれたフィリア。これまでの彼女なら、感情を排した分析的な答えを返すか、あるいは無反応だったかもしれません。しかし、この時のフィリアの脳裏には、不意にオスヴァルトの優しい笑顔が浮かびました。

フィリアの脳裏にはオスヴァルトの笑顔が

これは非常に大きな変化です。本人はまだ自覚していないかもしれませんが、無意識レベルでオスヴァルトを特別な存在として意識し始めている証拠と言えるでしょう。ジルトニアでは経験することのなかった、誰かに心惹かれるという感情。それは、パルナコルタで彼女が受け入れられ、一人の人間として尊重されているからこそ芽生えた、ささやかだけれど確かな「恋心」の兆しなのかもしれません。この瞬間、フィリアの世界に新たな彩りが加わったように感じられました。完璧な聖女という役割の裏に隠されていた、一人の女性としての感情が、静かに動き出した瞬間です。

変化2:オスヴァルトの言葉に頬を染める – 素直な感情の表出

タイミングよく現れたオスヴァルトから、「あなたに出会えてよかった」という真っ直ぐな言葉をかけられたフィリア。その言葉に、彼女ははっきりと頬を赤らめました。以前のフィリアであれば、たとえ内心で何かを感じたとしても、それを表情に出すことはなかったでしょう。

フィリアは頬を染める

しかし、今の彼女は違います。オスヴァルトの誠実な言葉が、彼女の心の琴線に触れ、喜びや照れといった感情が自然と表情に表れたのです。これは、彼女が自分の感情を肯定し、素直に表現することを恐れなくなってきた証拠です。心を閉ざしていたフィリアが、他者からの温かい言葉を受け止め、それに対して人間らしい反応を示す。この変化は、彼女がパルナコルタで得た安心感と、オスヴァルトへの信頼感の深まりを物語っています。見ているこちらも、思わずドキッとしてしまうような、甘酸っぱい空気感が漂う素敵なシーンでした。

変化3:「美味しいです」 – 味覚と感情の結びつき

夕食のシーンで、レオナルドが作ったスープを口にしたフィリアは、以前のように黙って食べるのではなく、「美味しいです」と言葉にして感想を伝えました。一見些細なことのように思えますが、これもまた重要な変化です。

「美味しいです」

ジルトニアでのフィリアにとって、食事は生命維持のための作業、あるいは栄養摂取の義務のようなものだったのかもしれません。味を感じ、それを「美味しい」と認識し、言葉にする。これは、五感が研ぎ澄まされ、感情が豊かになっていることの表れです。そして、その「美味しい」というポジティブな感情を、他者と共有しようという意志の芽生えでもあります。食事という日常的な行為の中に、フィリアの人間性の回復が見て取れる、象徴的なシーンと言えるでしょう。

変化4:「お気持ちを伝えて下さいますよ」 – コミュニケーションの変化

フィリアの「美味しいです」という言葉を聞いて、リーナは「以前は黙々と食べてらっしゃいましたけど、最近はこうして良くお気持ちを伝えて下さいますよ」と嬉しそうに言います。これは、フィリアが周囲の人々とのコミュニケーションの取り方を変え始めていることを示唆しています。

「お気持ちを伝えて下さいますよ」

以前のフィリアは、必要最低限の言葉しか発せず、自分の感情や考えを内に秘めていました。しかし、パルナコルタでの温かい人間関係の中で、彼女は自分の感じたこと、思ったことを言葉にして伝えることの大切さ、そしてその喜びを知り始めたのではないでしょうか。リーナやレオナルドという、心から彼女を思い、彼女の変化を喜んでくれる存在がいるからこそ、フィリアは安心して心を開き、言葉を発することができるようになったのでしょう。この変化は、彼女が他者との間に信頼関係を築き始めていることの証です。

変化5:「誰かとする食事が美味しいこと、知らなかったのね」 – 孤独からの解放と繋がりの発見

食卓に並ぶ料理や花が、国民からの感謝の気持ちを込めた贈り物だと知ったフィリア。リーナの「なんだかみんなで一緒に食べているような気持になりますね。お食事は誰かと一緒だとよりおいしく感じるんですよ」という言葉を受けて、フィリアは静かに気づきます。「誰かとする食事が美味しいこと、一人だったから知らなかったのね」と。

一人だったから知らなかったのね

これは、フィリアが長年抱えてきた「孤独」からの解放を示唆する、非常に感動的な気づきです。聖女として常に一人で重責を背負い、完璧さを求められる中で、他者と心を通わせ、食卓を囲む温かさを知らずに生きてきたフィリア。しかし、パルナコルタで、彼女は初めて「誰かと共にいること」の喜び、そしてそれがもたらす心の豊かさを実感したのです。国民からの贈り物、リーナやレオナルドとの会話、そしてオスヴァルトへの淡い想い。それらすべてが繋がり、フィリアの中に「人との繋がりの中で生きる幸福」という新しい価値観を芽生えさせているようです。この気づきは、彼女が真の幸福を見つけるための、大きな一歩となるでしょう。

物語に潜む2つの気になる謎

第4話では、フィリアの変化と共に、今後の物語の鍵となりそうな謎も提示されました。これらの謎がどのように解き明かされていくのか、考察を交えながら見ていきましょう。

謎1:ライハルトの言葉「弟と口論した甲斐がある」の意味

大聖堂での儀式の際、第一王子ライハルトがフィリアに感謝を述べた後、オスヴァルトに向かって「弟と口論した甲斐があるというものです」と言い放ちました。オスヴァルトが慌てていたことから、これはフィリアをパルナコルタに迎える経緯について、兄弟間で何らかの意見対立があったことを示唆しています。

「弟と口論した甲斐がある」

考えられる可能性としては、

  1. フィリアの迎え入れ方について: オスヴァルトは、フィリアが金品で売買されるという形での迎え入れに強く反対していたのかもしれません。ライハルトは国の利益を優先する合理主義者であるため、聖女獲得のためには手段を選ばないという考えだった可能性があり、その点で口論になったのかもしれません。結果的にフィリアが無事に来てくれたこと、そして国民からの支持を得ている状況を見て、「口論はしたが、結果オーライだった」という意味で言ったのかもしれません。
  2. フィリアの処遇について: パルナコルタに来た後のフィリアの待遇や役割について、兄弟間で意見が異なっていた可能性も考えられます。オスヴァルトはフィリアを一人の人間として尊重し、彼女の負担を軽減しようと考えているのに対し、ライハルトは聖女としての能力を最大限に活用することを優先していたのかもしれません。

いずれにせよ、この発言は、冷静沈着に見えるライハルトと、情に厚いオスヴァルトという兄弟の性格の違い、そしてフィリアに対する考え方の違いを浮き彫りにしています。今後、この兄弟の関係性が物語にどう影響していくのか、注目したいポイントです。

謎2:「見つけたぞ」 – フィリアに聞こえた闇からの声

「大破邪魔法陣」の発動に成功し、パルナコルタの聖女として認められた歓喜の瞬間。フィリアの脳裏に響いた「見つけたぞ」という不気味な声。これは一体誰の声で、何を意味するのでしょうか?

「見つけたぞ!」

考えられる可能性としては、

  1. 魔界の存在: 「大破邪魔法陣」という強力な聖なる力の発動が、魔界の強力な存在にフィリアの居場所を感知させてしまったのかもしれません。これから本格化するであろう魔物との戦いにおいて、フィリアが特定の敵から狙われることになる前触れである可能性が考えられます。
  2. ジルトニアからの追手、あるいは呪い: フィリアを追い出したジルトニア側の誰か、あるいはフィリアに恨みを持つ存在が、何らかの手段で彼女の居場所を突き止めた、あるいは呪いのようなものを送ってきた可能性も否定できません。ユリウスや、フィリアを快く思わない貴族などが関与している可能性も考えられます。
  3. フィリア自身の内なる声?: 極度の緊張と疲労、そして聖女としての強大な力の発動が、フィリア自身の深層心理に潜む不安や恐怖を呼び覚ました、という可能性もゼロではありませんが、声の質からすると外部からの干渉と考えるのが自然でしょう。

この謎の声は、フィリアがパルナコルタでようやく安らぎを得始めた矢先に投げかけられた、不吉な影です。彼女の今後の運命に、大きな脅威が迫っていることを予感させます。この声の主が誰で、フィリアにどのような影響を与えるのか、今後の展開から目が離せません。

ジルトニアの闇とミアの苦境

フィリアがパルナコルタで温かな光に包まれ、変化を遂げていく一方で、故郷ジルトニアに残されたミアは、ますます深く暗い状況へと追い込まれていました。第4話では、二つの国の状況、そして姉妹の置かれた現実の対比が鮮明に描かれました。

孤独な戦いを強いられるミア

ミアは、増え続ける魔物の脅威から国を守るため、たった一人で結界を張り続けていました。しかし、彼女の周りにいる護衛たちは、その責務を理解せず、まるで他人事のように見物しているだけ。いざ魔物が現れれば、聖女であるミアを守るどころか、我先に逃げ出す始末です。「これではどっちが護衛かわかりませんね」というミアの自嘲的な言葉が、彼女の置かれた状況の理不尽さと孤独を物語っています。姉フィリアが国民から愛され、支えられているパルナコルタとは、あまりにも対照的な光景です。

孤独な戦いを強いられるミア

ユリウスとの食事シーンに潜む欺瞞

ユリウス王子との食事シーンも、ミアの苦境を象徴していました。「僕の妻になった暁には毎日でもこんな贅沢ができるさ」と、状況を全く理解していない能天気な言葉を投げかけるユリウス。彼にとってミアは、姉フィリアの代わりであり、自身の権力欲を満たすための道具でしかないのかもしれません。そんなユリウスの隣で、ミアは復讐の決意を胸に秘めながらも、内心では深い絶望と嫌悪感を抱いていたことでしょう。贅沢な食事とは裏腹に、ミアの心は冷え切っていたに違いありません。

内心では深い絶望と嫌悪感

忍者ひまりの登場:ミアにとっての希望の光となるか

そんな絶望的な状況のミアの前に現れたのが、フィリアからの手紙を携えた忍者ひまりでした。護衛に変装し、危機一髪のミアを救い、姉からの便りを届ける。そして、ジルトニアからの脱出を促すひまりの存在は、ミアにとってまさに希望の光となる可能性があります。

しかし、事はそう簡単ではないでしょう。ミアは姉を裏切った者たちへの復讐を誓っています。姉の元へ行くことは安全を意味しますが、それは同時に復讐の機会を放棄することにも繋がりかねません。ミアがひまりの提案を受け入れ、パルナコルタへ向かうのか、それともジルトニアに残り、危険を承知で復讐の道を歩むのか。彼女の決断が、今後の物語を大きく左右することになるでしょう。

忍者ひまりの登場

託された思いが繋ぐ姉妹の絆と未来

第4話「託す思い」は、物理的に引き裂かれた姉妹が、互いを思いやり、手紙や使者を通じてその「思い」を繋ごうとする姿が印象的でした。

手紙に込められた姉妹の想い

フィリアがミアに宛てて書いた手紙は、両親によって燃やされてしまいましたが、彼女の妹を案ずる気持ちは消えません。一方、ミアもまた、姉の身を案じ、助けを求める手紙を書きました。この手紙のやり取り(あるいは、その不達)は、二人の深い絆と、彼女たちを取り巻く過酷な状況を象徴しています。フィリアの手紙が届かなかった事実はジルトニアの闇を、ミアからの手紙がフィリアに届いたことは、まだ希望が残されていることを示唆しているのかもしれません。

フィリアからの手紙がミアの元へ

そして、忍者ひまりによって届けられたフィリアからの手紙。その内容が具体的に描かれることはありませんでしたが、恐らくはミアの身を案じ、ジルトニアの危機に対する助言や、あるいはパルナコルタへの避難を促す言葉が綴られていたのではないでしょうか。この手紙が、ミアの心をどう動かすのかが、次回の大きな見どころとなりそうです。

忍者ひまり:姉妹を繋ぐ鍵となる存在

レオナルドの采配で登場した忍者ひまりは、単なるメッセンジャーに留まらず、今後の物語において重要な役割を担う可能性を秘めています。彼女はフィリアの影の護衛であり、ミアを安全にパルナコルタへ導くことができる実力者です。彼女の存在は、フィリアとミア、そしてパルナコルタとジルトニアという二つの国を繋ぐ、物理的・情報的なパイプラインとなるでしょう。彼女がもたらす情報や、彼女の行動が、姉妹の運命、そして両国の未来にどのような影響を与えていくのか、注目していきたいです。

影ながら護衛していた「ひまり」

光と影のコントラスト:それぞれの場所で戦う聖女

パルナコルタで国民に愛され、支えられながら聖女としての使命を果たし、同時に人間らしい感情を取り戻していくフィリア。その姿はまさに「光」の中にいるようです。対照的に、ジルトニアで裏切りと欺瞞に囲まれ、孤独な戦いを強いられ、復讐という「影」の道を歩もうとしているミア

人間らしい感情を取り戻していくフィリア

第4話では、この姉妹の置かれた状況のコントラストが、より一層鮮明に描かれました。しかし、どちらが良い悪いという単純な話ではありません。それぞれの場所で、それぞれのやり方で、懸命に生き、戦っている二人の聖女。彼女たちの物語が今後どのように交差し、どのような結末を迎えるのか。その過程を見守ることこそが、本作の醍醐味と言えるでしょう。

復讐という「影」の道を歩もうとしているミア

次回への期待:ミアの決断と動き出す物語

第4話のラスト、ひまりからパルナコルタへの脱出を勧められたミア。彼女がどのような決断を下すのか、次回への最大の注目ポイントです。

  • ミアはジルトニアを脱出するのか? 復讐の念を抱えながらも、姉の元へ向かうことを選ぶのか。それとも、危険な故郷に残り、復讐の機会を窺うのか。彼女の選択が物語を大きく動かします。
  • フィリアとオスヴァルトの関係は? 互いを意識し始めたフィリアとオスヴァルト。二人の関係は今後どのように進展していくのでしょうか。オスヴァルトが相談した「見習い聖女の家庭教師」の話も気になります。新たな登場人物が、二人の関係に影響を与える可能性も?
  • ライハルトの真意と謎の声の正体は? 兄弟間の確執や、フィリアに迫る脅威の正体も、少しずつ明らかになっていくのでしょうか。

物語は確実に動き出し、新たな展開への期待が高まります。フィリアの変化、ミアの決意、そして二つの国を取り巻く状況。すべてが絡み合い、より複雑で魅力的な物語が紡がれていくことでしょう。

変化の先に待つものは – フィリアの笑顔が見たい

『完璧聖女』第4話「託す思い」は、フィリアの中に芽生えた5つの確かな変化を通じて、彼女が人間らしい感情を取り戻し、新たな幸福へと歩み始めていることを感じさせてくれる、心温まるエピソードでした。特に、オスヴァルトへの意識の変化や、食事の場面で見せた感情表現の豊かさは、見ているこちらも嬉しくなるような、希望に満ちた変化でしたね。

しかし、その一方で、ミアの置かれた過酷な状況や、フィリアに迫る不穏な影も描かれ、物語の光と影のコントラストがより際立ちました。まだまだ予断を許さない状況ではありますが、フィリアがパルナコルタで得た温かな繋がりを糧に、困難を乗り越えていく姿を応援したくなります。

今回もフィリアの「笑顔」を見ることは叶いませんでしたが、彼女の内面で起こっているポジティブな変化は、確実にその未来へと繋がっているはずです。いつか、心の底からの、屈託のない笑顔をフィリアが見せてくれる日を、心待ちにしたいと思います。

次回、ミアはどのような道を選ぶのか。そしてフィリアの周りで、物語はどのように動いていくのか。ますます目が離せない展開となりそうです。

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ここではVODを楽しむための観点で説明します。

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☟アニメ見るならここがおすすめ

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☆☆☆☆☆今回はここまで。

※使用した写真および文章の一部はアニメ公式サイトより転載しました。

👇前回はこちら!

完璧聖女3話感想:フィリアに訪れた変化と迫る危機、そしてミアの決意

👇番外編【妄想】です
【完璧聖女】フィリア取扱説明書Ver.1.0~最強聖女の安定稼働マニュアル

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