すずめの戸締り 聖地巡礼~始まりの聖地「豊後森機関庫」と山中の廃墟「天ヶ瀬温泉」

今回のお話

2022年11月11日、新海誠監督の「すずめの戸締り」が封切りされます。

鈴芽が山中の廃墟で見つけたのはぽつんとたたずむ古ぼけた扉。

この扉から物語が動き始めます。

この場所がどこなのか?

ネットで「豊後森機関庫」「天ヶ瀬温泉」というワードが飛び交っています。

すずめの戸締り聖地巡礼。「豊後森機関庫」「天ヶ瀬温泉」に行きました。

画像と動画は映画『すずめの戸締り』公式サイトからお借りしました。

いよいよU-NEXTで見れるようになりました。

☞すずめの戸締りはこちらから!

すずめの戸締りの世界観

ぽつんとたたずむ古ぼけた扉

公式サイトの冒頭にSTORYと題して以下の文章が記載されています。

九州の静かな町で暮らす17歳の少女・鈴芽(すずめ)は、

「扉を探してるんだ」という旅の青年・草太に出会う。

彼の後を追って迷い込んだ山中の廃墟で見つけたのは、

ぽつんとたたずむ古ぼけた扉。

なにかに引き寄せられるように、すずめは扉に手を伸ばすが…。

原作(小説 すずめの戸締り)では以下のように記載されています(文中一部省略)。

かつてこのリゾートの中心施設だったらしい廃ホテルで円形のコンクリート建築。

周囲の廃屋に比べてひときわ大きく目立っている。

廊下から出るとそこはホテルの中庭だった。すっかり天井の落ちたすかすかの鉄骨ドームの下に、百メートル走が出来そうなくらいの広さの円形の空間があり、地面には透明な水が薄く溜まっている。

その水溜まりの中央に、白いドアがぽつんと立っていた。

映画公式サイト画像

始まりは豊後森機関庫

このシーンに酷似していると言われているのが大分県玖珠町にある豊後森機関庫(ぶんごもりきかんこ)です。

旧国鉄の機関庫ですが、地元の有志の保存活動で今ではミュージアムになっています。

写真では蒸気機関車が前面にあるので判りづらいかもしれませんが、後ろが機関庫でその前にゲートのような設備があります。

豊後森機関庫

近づいてみるとこんな感じです。

機関庫の前には格納する機関車を振り分ける円形の転車台があり、その上に鉄製のアーチが組まれています。

機関庫上面のガラスは割れており、廃墟感を醸し出しています。

予告編の動画の最初に出て来る円形の池の真ん中にぽつんと佇む扉

そしてその後方を取り囲む円形のホテルのモチーフとなった風景はここではないかと思います。

【追記】「すずめの戸締り」の扉が全国3か所に出現

映画「すずめの戸締り」は2022年11月11日に封切りされ、2023年5月27日まで半年を超えるロングランとなりました。

この間1,115万人を動員し、興行収入は148億円。歴代14位の大ヒット作になりました。

☞<すずめの戸締まり>最終興収147.9億円 1115万人動員 歴代興収14位

何といっても「扉」に佇む主人公、すずめの後ろ姿が印象的でしたね。

この「すずめの戸締り」の扉、何と全国3か所に出現していました。

出現場所はこちら。出現順に紹介します。

  1. 岩手県山田町(2023年2月28日 毎日新聞からの報告)
  2. 宮崎県日南市(2023年3月9日 日南テレビからの報告)
  3. 大分県玖珠町(2023年7月7日 西日本新聞からの報告)

いずれも「すずめの戸締り」の聖地です。

僕としては大分県玖珠町が最初であって欲しかったな…

まあ、気を取り直してそれぞれご紹介します。

岩手県山田町の「すずめの戸締り」の扉

まずは岩手県山田町に出現した「すずめの戸締り」の扉です。

この地は「扉」とは無関係じゃないかなって思うのですが、山田町の推しの熱量が凄い!

なんと観光協会の公式サイトに「すずめの戸締り」専用ページまで設けています。

映画では後半に駅(三陸鉄道・織笠駅)や鉄道(三陸鉄道)が出てきました。

後半なんで「扉」は関係ないんじゃないかなぁ…と思ってたら何と【番外編】として紹介していました。

なんとも商魂逞しい!

この扉、毎日新聞がYouTubeにアップしています。

☞岩手県山田町版「すずめの戸締り」の扉

宮崎県日南市の「すずめの戸締り」の扉

宮崎県日南市の「すずめの戸締り」の扉。

日南市が「扉」をPRすることには異議ありません。

すずめは明らかに日南市に住んでいるようでしたからね。

この扉、宮崎県建築士会日南支部と宮崎県日南高校美術部の共同製作なんだそうです。

この扉、宮崎県建築士会日南支部と宮崎県日南高校美術部の共同製作なんだそうです。

建築士会が制作した真っ白な扉に美術部員が彫刻刀で傷を入れるという手の込みよう。

日南市の特産品、飫肥杉(おびすぎ)を使ってレンガも再現しています。

製作した「すずめの戸締り」の扉日南バージョンは「道の駅なんごう」に設置されました。

なかなかの力作です。

☞日南テレビのYouTube動画はこちら

大分県玖珠町の「すずめの戸締り」の扉

最後は我が大分県玖珠町の「すずめの戸締り」の扉です。

西日本新聞が取材してくれています。

動画が無いのが淋しいですが、始まりの聖地「豊後森機関庫」に設置されています。

ここを訪れる楽しみがまた1つ増えましたね。

☞「すずめの戸締まり」聖地の大分・玖珠にあの扉

山中の廃墟は天ヶ瀬温泉?

山中の廃墟は古い温泉郷

すずめ(原作では鈴芽)は宮崎在住です。自宅でテレビ宮崎のお天気お姉さんを見ながら食パンをほおばり、学校へ自転車で出かけるシーンがあります。

宮崎には冒頭の扉を連想させる施設や設備はないと思います。

そしてその扉は山中の廃墟にあります。

それは山を登り切り、眼下に見える古い温泉郷だと記載されています。

うっすらと硫黄の匂いが漂う昭和の終わりから平成の初めにかけて隆盛を誇った大きなリゾートであったと言うのです。

豊後の森機関庫から車で25分程の場所にこの温泉郷ではないかと思われる天ヶ瀬温泉(あまがせおんせん)があります。

この温泉郷は2020年7月の豪雨で玖珠川が氾濫し、大災害を被りました。

大分合同新聞 動画ニュース

写真の赤い橋も当時の水害で流され、復旧で掛けなおした橋です。

河川の修復は進んでいますが、今でも玖珠川沿いの多くの旅館やホテルは休業・廃業しています。

天ヶ瀬温泉全景

温泉はほのかな硫黄臭のある硫黄泉で白い湯の花が浮かぶ良質の泉質です。

僕も大好きな温泉の一つで今まで10回ほど泊まりに行っています。

ホテル・旅館によって結構泉質が異なるのも特徴で、ややドロッとした湯の花がたっぷりある温泉から、さらっとして硫黄臭のあまりない軽い感じの泉質の温泉もあります。

良ければ是非行ってみて下さい。天ヶ瀬温泉復旧の応援にもなります。

休業中のホテル
修復中の旅館・ホテル

湯の鶴温泉という話しも

硫黄の匂いが漂う古い温泉郷ということで、熊本県水俣市の鶴の湯温泉ではないかという考察もあります。

天ヶ瀬温泉と比較すると秘境感は上回りますが、温泉リゾートという感じではないため、僕は天ヶ瀬温泉が映画のモデルではないかと考えています。

写真は2017年に湯の鶴温泉あさひ荘に宿泊した際の風景です。

湯の鶴温泉郷
湯の鶴温泉あさひ荘の部屋からの風景

鶴の湯温泉あさひ荘は下のリンクで見てください。いい旅館でしたよ。

「始まりの聖地」豊後森機関庫に行ってみた

豊後の森機関庫とは

ここからは豊後森機関庫のご紹介をします。

Wikipediaには以下のように記載されています。

豊後森機関庫(ぶんごもりきかんこ)は、大分県玖珠郡玖珠町の国鉄(現JR九州)久大本線豊後森駅の東側にあった機関庫である。

2009年(平成21年)2月6日に機関庫及び転車台が「旧豊後森機関区の関連遺産」として近代化産業遺産に認定され、2012年(平成24年)8月13日に機関庫及び転車台がそれぞれ「旧豊後森機関庫」及び「旧豊後森機関庫転車台」として国の登録有形文化財に登録された。

Wikipedia

全景は先ほどお見せしたとおり、機関車と機関庫で、周囲は目に鮮やかな緑の芝生が広がり、子供が乗って楽しめるミニ機関車が走っています(行った日はお休みでした)。

機関車と緑の芝生

「お隣の天使様」真昼ちゃんも来てくれました!

ミニ機関車の格納庫
ミニ機関車のレール

豊後の森機関庫ミュージアム

ミュージアムはもともとあった機関庫の作業員詰め所を改装して作ったそうです。

ミュージアム外観

ミュージアムは年末年始以外無休で10時から16時まで空いています。

入館料は100円。玖珠町観光協会のスタッフの方がお出迎えしてくれます。フレンドリーにいろいろとお話してくれました。

すずめの戸締りの聖地ツアーの方、来ていませんか?って聞いたら昨年の夏からぽちぽちお見えになっているとのこと。

最近は結構増えていますとのことでした。

映画とコラボすればいいのにって言っておきましたが、今のところまだ具体的な案はないとのこと。

「ホントにここが聖地になるんでしょうか?」って若干疑心暗鬼な感じでしたね。

「絶対ここがすずめの戸締り『始まりの聖地』ですっ!!」て言っときました。

ミュージアム入口

ジオラマとグッズ

中に入ると機関庫のジオラマがありました。

機関庫ジオラマ

展示室にはお土産としてのグッズも置いてありました。

グッズの数々

アニメとのコラボもあったそうでフィギュアを展示していましたが、僕にはこれが何だか判りません。

アニメの声優が出したCDのジャケットにここの機関車が使われたそうです。

アニメキャラクターのフィギュア

お隣の日田市は「進撃の巨人」といろんなコラボをしているのでタッグが組めたら面白いなと思います。

「JEREV ジュレブ」は本物志向のカージュエリーオリジナルブランド

すずめの住む街には「道の駅フェニックス」が

自宅は明石海峡大橋から588㎞

小説 すずめの戸締りではダイジンを追って四国から明石海峡大橋を渡り神戸へ向かいます。

その明石海峡大橋上では次のような記載がされています。

陽を浴びて輝く明石海峡大橋の尖塔の巨大さに、いっとき私は見とれる。海もたっぷりと陽射しを浴び、どこまでも続く真っ青な絨毯のようだ。

私はマップを開く。四国を過ぎ、神戸市は目と鼻の先である。

昨日からの移動ログを表示すると、日本列島の1/3が見えるほどまで地図がズームアウトして、

自宅から588㎞と出る。

鈴芽は九州の港を出て八幡浜港から四国に上陸しています。

九州と八幡浜を結ぶルートは大分県の別府市と臼杵市の2か所です。鈴芽が住む宮崎県から八幡浜行の海上ルートはありません。

別府市から出ると明らかに大回りなので臼杵市から四国に渡ったと考えるのが普通だと思います。

すると、以下のような地図になります。

明石海峡大橋から588㎞の宮崎県の沿岸部は道の駅フェニックスです。

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かつての一大リゾートが

道の駅フェニックスは1970年頃までは南国と言えばココ!とまで言われる一大リゾートでした。

1972年に沖縄が米国から日本に返還されてから南国と言えばおきなわというイメージにすり替えられましたが、それまでは新婚旅行のメッカでもあったのが道の駅フェニックスがある堀切峠だと言われています。

今ではやや寂しくなっていますが、かつての一大リゾートの名残を残しています。

「鬼の洗濯板」と呼ばれる切り立った砂岩に埋め尽くされた海岸であるため、原作のような漁港はありません。

でも映画の中ですずめが住んでいたエリアだと想像すると楽しくなりますよね。

宮崎市「道の駅」フェニックスは日南海岸国定公園内「堀切峠」一帯に位置し、「堀切峠」のスポットから約1㎞南下した位置にあります。標高約50mにある展望デッキからは太平洋が一望でき、鬼の洗濯板も眼下に広がる絶景ポイントがございます!

青い空、一面が青く、海面のコントラストが見るたびに変わるキラキラと輝く海、そして「鬼の洗濯板」と呼ばれる奇岩を少し高い位置から見え、自然の力を感じる癒しのスポットです。

また階段を約5分降りると干潮時には鬼の洗濯板の上を歩け、大自然を間近で感じることができます。

そして山側は1年を通して花木・草花なども観賞することができ、山の上の展望台まで約5分上った場所からはフェニックス・水平線がくっきり見える輝く海・鬼の洗濯板・ワシントニアパーム南国情緒あふれる、さらなる絶景が広がります。

道の駅フェニックス オフィシャルサイトより

公式サイトから注意喚起も

映画『すずめの戸締り』公式ツイッターから【聖地巡礼】に対する注意喚起文書が出ました。

くれぐれもマナーを守って”巡礼”を楽しみましょうね。

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原作を読んでから見るか・読まずに見るか

すずめの戸締り、8月24日に角川文庫から「小説 すずめの戸締り」として出版されています。

これを事前に読むべきか否か、意見が分かれるところです。

僕は読みました。

映画の世界観を把握したうえで見たいから。

ネタバレを嫌がる方もいますけど、多分何回も映画を見返すことはしないので、映画でおさらいをしながら見ることでより深く新海誠を知ることができると思ってます。

映画は11月11日封切り。

なぜ11日なの?ってことは原作読んでたら判りますよね。

2011年3月11日に東日本大震災がありました。

11と11が並ぶ年と日です。

今回は月と日で11が並んでいます。

このことを知っているだけでより深く映画を楽しむことができると思うな。

僕は事前に読んでおくことを強くお勧めします。

それでは今回はここまで。

次回また違ったところの考察しようかなって思っています。

また見てね👋

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