こんにちは!びわおちゃんブログ&アニオタworld!へようこそ。
2025年夏アニメ、皆さんはどんな最終回を迎えましたか? 豊作と言われた今期もついに幕を閉じ、心にぽっかり穴が空いたような、でも温かい気持ちで満たされているような、不思議な感覚に包まれている方も多いのではないでしょうか。
さて、この夏、僕が「最高のダークホースになるかもしれない」と放送前から追いかけ続けてきたアニメ『ブスに花束を。』が、ついに感動のフィナーレを迎えました。正直なところ、最終回のブログを書くのは難しいかもしれない…と思っていました。だって、きっと素敵な結末が待っていることは、わかっていましたから。でも、この作品は最後の最後まで、僕たちの予想と腹筋を、良い意味で裏切ってくれたんです!「やばたにえんの無理茶漬け」!このパワーワードで僕の腹筋は完全に崩壊したのでした(笑)
(ネタバレ注意)本ブログはアニメ『ブスに花束を。』の理解を促進するための感想・解説・考察に留まらず、ネタバレになる部分を多く含みます。
【振り返り①】放送前、僕はこんな期待を寄せていた
すべては、ここから始まりました。放送開始直前、僕はこんなタイトルのブログを書いています。
【考察】劣化版ハニレモ?「ブスに花束を。」~「ブス」という言葉の向こう側のリアル
当時は、正直なところ半信半半疑だったんです。「自己肯定感の低いヒロインとスクールカースト上位のイケメン」という設定が、大人気作『ハニーレモンソーダ』を彷彿とさせたから。
主人公の女の子、田端花ちゃんが、どことなく『ハニーレモンソーダ』の羽花ちゃんを彷彿とさせるのですが、もっと自虐的でネガティブ思考が暴走していて、思わず「こっちの羽花ちゃん、色々こじらせすぎ!」と笑ってしまいました。キラキラ青春ラブストーリーの『ハニレモ』に比べて、こちらはギャグ要素がマシマシで、そのテンポの良さにすっかり引き込まれてしまったんです。
こんな風に、『ハニレモ』との比較から入ったんですよね。でも、ただの比較で終わらなかったのは、この作品が持つ「ギャグ」と「リアルな心理描写」の絶妙なバランスに、ただならぬポテンシャルを感じたからでした。
そしてもう一つ、大きな注目ポイントがありました。それは、主人公・田端花を演じる早見沙織さんの存在です。
花役の早見沙織さんがどんな演技をするのかも興味がありました。早見沙織と言えばクールな美少女のイメージしか湧かないからです。
『SPY×FAMILY』のヨルさんや、『鬼滅の刃』の胡蝶しのぶさんのような、美しくもどこか影のあるキャラクターを演じさせたら右に出る者はいない早見さん。そんな彼女が、自虐的でネガティブ思考の塊である「ブス」をどう演じるのか? その一点だけでも、このアニメを見る価値があると思っていました。そしてその期待は、第一話の冒頭から、想像を遥かに超える形で満たされることになったのです。
【振り返り②】物語中盤、もう一人のヒロインに心を奪われた日
物語が中盤に差し掛かった11話の段階で、僕はまた一つ、ブログを書いていました。
【最終回直前】なぜ『ブスに花束を。』は刺さる?花とすみれが教えてくれること
実はこれ、当初書く予定はなかったんです。でも、どうしても書かずにはいられなくなった。その理由は、もう一人のヒロイン、鶯谷すみれという存在が、僕の中でどんどん大きくなっていったからです。
彼女は中盤までは美人でプライドの高い「いやな女」でしたが、花と比較していくなかでだんだんといい女に見えてきたからです。
最初は、恋敵として完璧な美貌と計算高さで花を圧倒する、いわば「悪役」ポジションに見えました。でも、物語が進むにつれて、彼女の完璧な仮面の下にある脆さや、承認欲求に苦しむ人間らしい姿が描かれ始めます。恋に敗れ、プライドを打ち砕かれ、それでも自分の足で立ち上がろうとする彼女の姿に、僕はいつしか花と同じくらい、いや、それ以上に感情移入していたのかもしれません。この記事が、思いがけず多くの方に読んでいただけたのは、きっと僕と同じように、すみれの不器用な生き様に心を揺さぶられた人がたくさんいたからなのでしょうね。
最終章へ…12話・13話あらすじと見どころ
さて、そんなキャラクターたちの想いが交錯し、物語はついにクライマックスへ。公式あらすじを基に、怒涛の最終章を振り返ってみましょう。
第12話「名前のつかない関係」―すれ違いは最高潮へ

ある日の放課後、花のことを考え上の空の陽介。すると花と努が一緒に教室を出て行く場面を目撃してしまう。2人のことが気になった陽介は居ても立っても居られず尾行を開始する。同じ頃、駅前で待ち合わせたすみれと鉄男。2人が向かった先は……。別の日、クラスメイトと共にカラオケにやって来た花。そこで彼女はクラスの女子が陽介に告白する場面に遭遇してしまう。さらに陽介の「好きな人がいる」という言葉を聞いてしまい……。
もう、あらすじだけで胃がキリキリしませんか?(笑) いつも爽やかな上野くんが見せる、初めての嫉妬と焦り。その象徴である「尾行」という行動が、たまらなく人間臭くて愛おしいですよね。一方で、花は花で、カラオケという慣れない場所で、陽介が告白を断る決定的な場面に遭遇してしまう。しかも、その理由が「好きな人がいる」! 私たち視聴者は、その「好きな人」が花だとわかっているのに、自己肯定感ゼロの花がそう捉えられるはずもない。この**「神様の視点」と「主人公の視点」の絶望的な乖離**こそが、この物語の醍醐味であり、もどかしさの源泉でした。そして、そんなドロドロ(?)の恋愛模様の裏で、着実に幸せへの一歩を踏み出す、すみれと鉄男。この対比がまた、見事でしたよね。
第13話(最終回)「どこにでもある恋の話」―そして、伝説へ…

カラオケで思わず花に告白したことを後悔する陽介。これからどうするべきか、頭を悩ます陽介は鉄男に相談してみることに。さっそく彼の家へ行くとなぜかすみれが一緒にいて……。一方、花は告白されて以降、陽介のことで頭がいっぱいになっていた。しかし、いざ学校で顔を合わせると陽介に素っ気ない態度をとってしまい、2人は気まずい空気に。そんな時、努の計らいで花と陽介は映画デートをすることになり……。果たして、ボッチ喪女JKの恋の行方は!?
12話のカラオケでの陽介の告白(これは花には聞こえていない、半ばパニック状態での心の叫びでしたが)から始まる最終回。お互いを意識しすぎるあまり、ギクシャクしてしまう二人。ああ、青春! この甘酸っぱさ、忘れていた感覚を思い出させてくれます。そして、ここで最高の仕事をするのが、お調子者だけど友達思いの新橋努! 彼の計らいで、ついに二人は映画デートへ。タイトル「どこにでもある恋の話」が示す通り、特別な二人の特別な恋が、ついに誰もが経験する「どこにでもある」ドキドキの初デートへと繋がっていく。この王道展開に、誰もが胸をときめかせたはずです。…そう、あのパワーワードが炸裂するまでは。
最終回感想:感動のフィナーレ💛と思いきや「やばたにえんの無理茶漬け!」にやられたっ‼
正直に言います。最終回、僕は泣く準備をしていました。タイトルが『ブスに花束を。』ですから、きっと最後のシーンで上野くんが花ちゃんに「花束」を渡して告白するんだろうな、と。そんなベタだけど美しいフィナーレを想像して、ティッシュを片手(笑)にPCの前に座っていたんです。
…やられました。完膚なきまでに。いい意味で、期待を粉々に打ち砕かれ、笑いの渦に叩き込まれました。
物語は映画チケットから動き出す―その前に、すみれと鉄男の話をしよう
最終回の物語は、上野くんがおばあちゃんからペアの映画チケット「劇場版 ベリィより甘く」をもらうところから動き始めます。この「どうやって花ちゃんを誘うか」という、男子高校生らしいウブな悩みが可愛いですよね。
でも、その前に少しだけ触れさせてください。12話で、あれだけ上野くんに執着していたすみれちゃんが、五反田鉄男くんと彼の家で仲睦まじく鍋をつついているシーン。皆さん、この変化にグッときませんでしたか?

あれは、単に「上野くんを諦めて次の恋に進んだ」という単純な話ではないんです。プライドが高く、常に「見られる自分」を意識して完璧を演じてきたすみれが、恋に敗れて初めて自分の弱さと向き合った。そして、そんなカッコ悪い自分も、見栄を張らない素の自分も、まるごと受け入れてくれる鉄男という存在の温かさに気づいた。だからこそ、二人は「レストランでのデート」ではなく、「家での鍋」なんです。誰かに見せるためじゃない、自分たちが心からリラックスできる関係。その象’徴が、あの鍋パーティーだったんですね。彼女が本当の幸せを見つけた瞬間だったと思います。
腹筋崩壊!伝説のパワーワード「やばたにえんの無理茶漬け」爆誕
さて、話は戻って映画デート。上野くんは一人では花ちゃんを誘えず、親友の新橋努に相談します。そこで、努は自分が想いを寄せるすみれちゃんも誘っての「ダブルデート」を提案! これで大義名分ができると考えた努は、急いで校内ですみれちゃんを探します。
そして、見つけた!…と思いきや、なんと間違えて声をかけたのは、すみれちゃんの親友で、クラスでも目立つ存在のガングロギャル・大塚さーやちゃん! しかも、さーやちゃんは「え、いーよ」とまさかの即OK。かくして、上野&花、努&さーや、そしてさーやから話を聞いて合流したすみれ&鉄男という、奇跡の「トリプルデート」が成立します。

ここからが、伝説の始まりでした。
自分勝手な勘違いと思いつ込みの激しさでは花ちゃんに負けず劣らずの努は、「さーやちゃんは俺のことが好きなんだ…!」と盛大な勘違いをスタート。しかし、自分の心にはすみれちゃんがいる…。デートの途中、さーやちゃんに二人きりで謝ろうとする努。その時、彼の脳裏に、もし本当のことを言ったらこうなるんじゃないか…という最悪の妄想が浮かび上がります。
鬼の形相の黒ギャルさーやが叫ぶ、あのセリフ。

「はーあ?マジやばたにえんの無理茶漬けなんだけどぉ!」
もうダメでした。僕はここで呼吸困難になるかと思うくらい笑い転げてしまいました。皆さん、どうでしたか? 感動の最終回で、こんな不意打ちありますか?(笑)
「やばたにえん」と「無理茶漬け」。二つのキラーワードが合体した、まさに最強のパワーワード。この言葉の破壊力は、僕の腹筋と涙腺(笑い涙のほう)を完全に破壊していきました。
ちなみに、気になって調べてみたんですが、「やばたにえん」は、一時期実際に若者の間で「やばい」の最上級として使われていた言葉らしいですね。永谷園のお茶漬けのCMから来ているとか。でも「無理茶漬け」はあまり聞かないようで、この作品のオリジナルの可能性が高い。だとしたら、作者の作楽ロク先生の言語センス、恐るべしです。「やばたにえんの無理茶漬け 了解道中膝栗毛」なんていう、もはや芸術作品のような言葉も検索で出てきたりして、言葉の面白さを改めて感じました。
「もう許したし」―本当のヒロインは、君だったのかもしれない
しかし、このシーンの本当のすごさは、ここからでした。妄想の中では鬼の形相だった、現実のさーやちゃんは、驚くほど大人で、優しかったのです。

努の挙動不審な様子を見て、彼女はあっさりと言います。
「あー、トムの考えってあれでしょ。上野と花ちんのことっしょ?」
「そのためにうちを誘ったんでしょ?」
全部、お見通しだったんです。僕は、このセリフで完全にさーやちゃんのファンになってしまいました。彼女は、ただの派手なギャルじゃなかった。人の気持ちや状況を冷静に見抜く洞察力と、友人のために一肌脱ぐ優しさを持った、めちゃくちゃ「いい女」だったんです。

「うちの方が上野と付き合い長いから調子合せやすいし」
そう言って、努の気まずさを軽くしてくれるさーやちゃん。その優しさに、努は自分の浅はかさを恥じ、深々と頭を下げて謝罪します。

「ごめん!さーや。どんな理由でも、女子についていい嘘じゃなかった。失礼なことした。こめん!ビンタでもなんでも気の済むように…」
ここ!ここが努の素晴らしいところです。彼はただのお調子者じゃない。自分の間違いを認め、心から謝ることができる誠実さを持っている。この成長に、胸が熱くなりました。

そして、そんな努の言葉を、さーやちゃんは彼の鼻先に人差し指をツンと押し当てて遮るんです。そして、少し照れたように、でもはっきりと、こう言うのです。

「もう許したし」
この一連のやり取り、鳥肌が立ちませんでしたか? 言葉で「いいよ」と言う以上に、その仕草と表情が、努の謝罪を、彼の誠実さを、すべて受け入れたことを示していました。それは、許しであり、労いであり、そしてもしかしたら、ほんの少しの好意の始まりだったのかもしれません。この瞬間、努の胸に「これって?」という、新たな恋の予感が芽生えたのは、言うまでもありません。最終回にして、まさかの新カップル誕生の予感! この作品、どこまで私たちをドキドキさせてくれるんでしょうか。

ちなみに、映画館のシーンで流れた劇中劇「ベリィより甘く」のヒロインの声、すみれちゃんにそっくりでしたよね。おそらく声優も、すみれ役の青山吉能さんが演じていると思われます。これは、ヒロインの「恋なのかな」というセリフに、努のさーやちゃんへの気持ちを重ね合わせる、見事な演出でした。

【総括】『ブスに花束を。』が私たちにくれた、本当の花束
さて、散々笑わせてもらいましたが、もちろん最終回は感動のシーンも満載でした。映画デートの後、ついに上野くんは自分の気持ちを花ちゃんに伝えます。「ブスに花束を」ではなく、「君に花束を」と。彼はずっと、彼女の「ブス」という外面ではなく、「田端花」という内面の美しさを見ていた。その答えが、あの告白シーンに凝縮されていました。

この作品は、一人の「ブス」を自称する女の子が、イケメンと付き合ってハッピーエンド、という単純なシンデレラストーリーではありませんでした。
これは、誰もが心に飼っている「コンプレックス」という厄介な怪物と、どう向き合っていくかの物語だったのだと思います。
- 容姿に悩み続けた花。
- 美貌を鎧にしなければならなかったすみれ。
- お調子者の仮面で本心を隠していた努。
- ギャルという見た目で判断されがちだったさーや。
- そして、誰にでも優しいことが、かえって一人の子を傷つけてしまうと知った陽介。
登場人物全員が、何かしらの不器用さや弱さを抱えていました。そして、彼らがお互いに関わり、ぶつかり、すれ違う中で、少しずつ自分の弱さを受け入れ、相手を思いやり、一歩前に進んでいく。その姿に、私たちは自分を重ね、笑い、泣き、そして勇気をもらったのではないでしょうか。
この物語がくれた本当の花束とは、「不器用な自分も、まあ、悪くないか」と思わせてくれる、温かい肯定の気持ちだったのかもしれません。
2025年夏、最高の思い出をありがとう、『ブスに花束を。』。皆さんの心には、どんなシーンが、どんなセリフが花束としてのこりましたか? よかったら、コメントで教えてくださいね。
これからも、心に響いたアニメや漫画について、熱く語っていきたいと思います。他の作品の考察記事もたくさんありますので、ぜひブログ内を回遊して、あなたの好きな作品を見つけてみてください。それでは、また次の記事でお会いしましょう!
VOD配信はここから
「ブスに花束を」のテレビ放送は終わっちゃいましたけどU-NEXT、ABEMA、Amazon Prime Videoほか、主要配信サイトではまだ見ることができますよ。、もう一度あのシーンを「はーあ?マジやばたにえんの無理茶漬けなんだけどぉ!」(笑)を見返したい方は、ぜひVODサービスをご活用ください。
☆☆☆☆☆今回はここまで。
👉使用した画像および一部の記述はアニメ公式サイトから転用しました。
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