紹介した画像は映画「夏へのトンネル、さよならの出口」公式サイトからお借りしました。
INTRODUCTION&STORY
原作はライトノベルです。作者は八目迷、ガガガ文庫から出版されています。1巻完結です。
マンガ版は全4巻です。中古で安く出回っているので全巻買っても千円くらいでOK。
気になる方は下から見にいってください。
映画公式サイトのSTORYより。
ちょっと判りにくいけど高校2年の少年と少女が偶然見つけたウラシマトンネルで、それぞれが欲しいものを手に入れようと「共同戦線」を張るが・・・ってお話です。
STORY
あの日の君に会いに行く。
デビュー作が第13回小学館ライトノベル大賞において「ガガガ賞」と「審査員特別賞」をW受賞した八目迷による小説『夏へのトンネル、さよならの出口』(小学館「ガガガ文庫」刊)が劇場アニメーションとして2022年9月9日に公開。
劇場アニメーション『夏へのトンネル、さよならの出口』は、監督を映像表現に定評のあるアニメーション監督・田口智久(『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(20)、『アクダマドライブ』)、キャラクター原案・原作イラストを精緻でドラマティックなイラストレーションで知られるくっか(『D_CIDE TRAUMEREI』キャラクター原案)、制作を『映画大好きポンポさん』(21)などを手がける新進気鋭の制作会社CLAPが担当。
ウラシマトンネル――そのトンネルに入ったら、欲しいものがなんでも手に入る。
ただし、それと引き換えに……
掴みどころがない性格のように見えて過去の事故を心の傷として抱える塔野カオルと、芯の通った態度の裏で自身の持つ理想像との違いに悩む花城あんず。ふたりは不思議なトンネルを調査し欲しいものを手に入れるために協力関係を結ぶ。
これは、とある片田舎で起こる郷愁と疾走の、忘れられないひと夏の物語。
登場人物
主な登場人物は以下の3人です。
カオルが暗い表情、あんずは無表情ですね。
それに対して亡くなったカオルの妹、カレンは元気そのものの表情。
この3人の表情がこの物語の先行きを暗示しています。
塔野カオル
KAORU TONO
田舎町の高校二年生。父親と二人暮らし。幼少期のある出来事がきっかけで心に葛藤を抱えている。ひょんなことから願いを叶えるというウラシマトンネルの存在を知る。
花城あんず
ANZU HANASHIRO
東京からきた転校生。容姿端麗で頭脳明晰。転校初日にクラスで浮いた存在となるが、ある出来事をきっかけに、カオルと共にウラシマトンネル探索の協力関係を結ぶ。
塔野カレン
KAREN TONO
事故で亡くなった。カオルがウラシマトンネルで取り戻したい最愛の妹。
映画「夏へのトンネル、さよならの出口」の見どころ
この映画、背景の映像が美しい。
映像の美しさを楽しみたい方にはおススメです。
☟美しい映像です
僕がある意味一番注目したのはこの声優陣。
主役2人は俳優、脇を固めるのが声優です。
よくあるパターンだけど、やっぱり俳優は声優には敵わないなって感想。
主役の搭野カオル役は俳優の鈴鹿央士。
僕はこの人知りませんでした。
棒読みの下手くそではないけど、明らかに違和感があります。
特にセリフ以外の息遣いだとか叫び声が不自然。
カオルはセリフ以外のしぐさで物語るキャラとして描かれています。
この人をこのアニメの主人公役にしてほしくなかったな。
ヒロインの花城あんず役は飯豊まりえ。
彼女可愛いですよね。好きな女優さんです。
あまり違和感はありませんでした。
でも、本職の声優さんと比較するとどうかなぁ・・・。
僕だったら早見沙織さんにお願いしたい役どころです。
出番は少なかったのですが主人公の友人加賀翔平役は声優の畠中祐。
役どころピッタリの演技で「さすが本職の声優は違うな」と感心しました。
そして僕が最も感動したのが搭野カレン役の小林星蘭。
彼女は俳優もこなすマルチな才能のタレントですね。
「実はもう亡くなっている」という設定を押しつけがましくなく解らせててくれる。
天才声優だと思います。
この映画の面白い点は「先の見えない展開」だと思います。
共同戦線を張った2人がウラシマトンネルに入って何をしたいのか。
そしてその結果どうなるのか。
ラストはあんずを置いてひとりでトンネルに入ったカオルがどうなるのか。
一緒にトンネルに入るはずだっあんず。
前日念願のマンガ作家デビューの可能性が生まれ、そのことをカオルに伝えます。
それを知ったカオルはあんずを置いてひとりでトンネルへ。
そしてその先で最愛の妹カレンに出会うという流れはありきたり。
でも、見せ方として先が見えない展開にしているので飽きずに見られました。
残念だった点
そもそもこの映画に「伏線」があったのか微妙ですが、見終わって肚落ちするといった納得性はなかったと思います。
見終わって「???」という感じが残ったな。
時間返してくれ!ってちょっと感じましたね。
でも飲んだくれの父親は再婚できそうだし、あんずは漫画家になれたし、自分は最愛の妹に会えたんだから主人公のカオルにとっては十分フラグ回収できたのかもしれませんが。
もったいないと思ったのは「聖地」が不明ということ。
冒頭に出て来る駅は愛媛県伊予市双海町大久保にある、四国旅客鉄道(JR四国)予讃線(愛ある伊予灘線)の下灘駅らしいということは解りました。
でも、特段聖地巡礼らしき動きはありませんね。
興行収入は1億円のようです。
どうや興行としては失敗だったので「聖地巡礼」が起こらなかったようです。
トンネルから出て来た17歳のカオルを迎えたあんずが30歳に。
トンネルの中と外で時間のスピードが異なるからです。
まあ、見た目は年上のキレイなお姉さんですが、今ならそれもいい。
でも30年後はどうでしょう。
47歳と60歳の年の差夫婦・・・
なんか切なくなるし重苦しい。
この映画をU-NEXTで見たのが2023年9月10日。暦の上では二十四節気の「白露」に入った時節。
日中は30℃を超える暑さが続きますが朝晩はすっかり涼しく、日の出も随分と遅くなった頃。
ある意味この映画を見るには適した気候かなと思います。
でも、ちょっと全体的に重苦しいんです。
僕だけの感じ方かもしれないけど、もう少しライトであってもいいと思う。
全体的に重苦しい展開だったからこそ、ラストに肩透かしを感じてしまいました。
「トンネル抜けたら13歳年上の彼女?」って。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」
というような余韻が欲しかったな。
今回はここまで、それではまたね👋
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