はじめに:新たなる伝説の序章、中央編入!
ついに幕を開けた『ウマ娘 シンデレラグレイ』第一章「中央編入篇」!その記念すべき第7話「トレセン学園」は、我らがオグリキャップが新たな仲間、新たなライバル、そして新たな試練と出会う、まさに波乱万丈の展開となりました。カサマツでの感動的なフィナーレから一転、中央という巨大な舞台に足を踏み入れたオグリとベルノ。彼女たちの目に映るもの、そして待ち受ける運命とは?
今回は、この第7話「トレセン学園」を徹底的に深掘りし、史実のオグリキャップの物語と照らし合わせながら、その魅力と感動のポイントを余すところなくお伝えします。オグリキャップの天然っぷり、六平トレーナーの深謀遠慮、そして立ちはだかる「クラシック三冠」の壁。スリリングな展開と、オグリキャップの大物ぶりを感じさせるエピソード満載でお届けします!
第6話までの振り返り
第6話まで[序章カサマツ篇]はこちらにまとめています。ご覧になってください。
第7話「トレセン学園」あらすじと見どころダイジェスト
まずは、第7話「トレセン学園」の公式あらすじと、物語の重要なポイントを振り返ってみましょう。
中央のトレセン学園に転入したオグリとベルノは、出迎えた六平の案内で広大な学園内を見て回る。
新しい教室で、同級生であり新たな強敵となるウマ娘たちと顔を合わせるオグリ。
次なる目標としてトゥインクル・シリーズのGⅠ『クラシック三冠レース』を目指すことになるが、そこで大問題が発覚する。
カサマツトレセン学園で数々の伝説を打ち立てたオグリキャップ。彼女の最初のトレーナーであった北原穣は、中央のトレーナー免許を持たないため、免許取得に向けて勉学に励むことになりました。その間、オグリキャップは北原の叔父であり、中央トレセン学園に所属する腕利きのベテラントレーナー、六平銀次郎(むさか ぎんじろう)に託されることになります。オグリキャップは六平のことを「ああ、ろっぺいか」とあっけらかんとした顔で呼びますが、その言葉の裏には強い信頼感が感じられました。
六平の案内で、広大かつ最新鋭の設備が整った中央トレセン学園を見て回るオグリとベルノ。そこには約2000人ものウマ娘たちが日々しのぎを削っており、カサマツとは比較にならない規模とレベルの高さに圧倒されます。
新たな出会いとオグリのマイペース
学園の案内中、オグリは生徒会長にして「皇帝」と呼ばれるシンボリルドルフに引き合わされます。その圧倒的なオーラにも、オグリは全く動じる様子を見せません。この大物感こそ、オグリキャップの魅力の一つですね。
担任教師から「地方競馬のカサマツで12戦10勝、2着2回」という驚異的な戦績を紹介され、教室は一瞬にして騒然となります。その圧倒的な実績に嫉妬したのか、クラスメイトの一人、「黒い闘士」ことブラッキーエール(戦績8戦4勝、現在3連勝中と実力者!)がオグリキャップ「田舎者の砂遊び」と挑発的な言葉を投げかけて絡んできます。しかしこれに対し、オグリキャップは「誤解があるようだが、あれはダートと言って…」と、全く的外れな「迷回答」を繰り出し、周囲を唖然とさせます。この天然ボケっぷりが、逆に彼女の底知れぬ大物感を際立たせていました。この一件で、オグリキャップはトレセン学園でも早速「ただ者ではない」という印象を周囲に与えたことでしょう。

ベルノライトの新たな挑戦
一方、オグリキャップと共にトレセン学園にやってきたベルノライトは、競走ウマ娘としてではなく、トレセン学園のスタッフ(スポーツ科学コース)を目指して新たな一歩を踏み出しました。彼女もまた、初日からクラスメイトたちから手厳しい洗礼を浴びたようです。しかし、オグリキャップという唯一無二の親友の存在が、彼女の心の支えになっていることでしょう。ベルノの頑張りにも注目していきたいですね。

「ウマ娘シンデレラグレイ」のキャラクターたち
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』の要なキャラクターたちをご紹介します。それぞれのキャラクターが持つ個性や、主人公オグリキャップとの関係性、そして物語の中で果たした役割を中心に解説します。
オグリキャップ(CV: 高柳知葉)

本作の主人公であるウマ娘です。地方のカサマツトレセン学園にやってきた、灰色の髪を持つ純朴でマイペースな少女です。底知れないスタミナと驚異的な末脚を秘めており、走ることと食べることが大好きです。特にその大食いっぷりは学園でも有名で、周囲を度々驚かせます。
物語序盤では、レースに対する明確な目標を持たず、ただ走ることを楽しんでいる様子でしたが、トレーナーの北原穣やライバルのフジマサマーチとの出会い、そしてレースでの経験を通じて、勝利への渇望や「悔しさ」といった感情を学んでいきます。
カサマツでのレースを通じてその才能を開花させ、やがて「怪物」と称されるようになります。北原トレーナーの指導のもと、フジマサマーチとの激闘を繰り広げながら成長し、ゴールドジュニアでの勝利を機に中央トレセン学園への移籍を決意します。
純粋で天然な言動が多いですが、内に秘めた闘争心は非常に強く、一度レースとなれば圧倒的な集中力と勝負根性を発揮します。故郷や母親への想いも強く、それが彼女の走る原動力の一つとなっています。
北原穣(きたはら じょう)(CV: 小西克幸)

カサマツトレセン学園に所属するオグリキャップの最初のトレーナーです。かつては自身も夢を追いかけていましたが、現在は地方競馬の厳しい現実に直面し、やや情熱を失いかけていました。しかし、オグリキャップの並外れた才能を目の当たりにし、彼女こそがカサマツからスターダムにのし上がる存在だと確信し、再び情熱を燃やします。
オグリキャップに対しては、時に厳しくも愛情深い指導を行い、彼女の才能を最大限に引き出そうと努めます。オグリキャップの中央移籍の話が持ち上がった際には、彼女の将来と自身の夢である「東海ダービー制覇」との間で深く葛藤しますが、最終的にはオグリキャップの可能性を信じ、彼女の背中を押す決断をします。
六平銀次郎は叔父にあたります。史実のオグリキャップに関わった複数の人物(笠松時代の馬主・小栗孝一氏、主戦騎手・安藤勝己氏、管理調教師・鷲見昌勇氏など)がモデルになっていると考えられています。
ベルノライト(CV: 瀬戸桃子)

オグリキャップのカサマツトレセン学園での最初のチームメイトであり、親友となるウマ娘です。栗毛の小柄なウマ娘で、温厚篤実な性格です。オグリキャップのマイペースな言動にツッコミを入れつつも、彼女を温かく見守り、献身的にサポートします。
実家がウマ娘専門の大手スポーツ用品店を営んでおり、用具に関する知識が豊富です。オグリキャップの走りを支えるために新しい靴を用意するなど、裏方としても大きな役割を果たしました。
自身の競走能力は平凡であると自覚しており、オグリキャップの中央移籍を機に、自身も彼女をサポートするためにトレセン学園のスタッフ研修生として中央へ向かう道を選びます。
モデルとなった競走馬は、笠松競馬場時代のオグリキャップと同期だった牝馬・ツインビー号と推測されており、また史実のオグリキャップの装蹄師であった三輪勝氏の要素もキャラクターに反映されていると考えられています。
フジマサマーチ(CV: 伊瀬茉莉也)

オグリキャップのカサマツトレセン学園における最大のライバルです。芦毛のウマ娘で、カサマツには特待生として入学しました。非常にストイックな性格で、高い向上心を持ち、東海ダービー制覇を目標としています。
オグリキャップのデビュー戦で勝利し、彼女に初めて「敗北の悔しさ」を教える存在となります。その後もジュニアクラウンやゴールドジュニアといったレースでオグリキャップと激しい火花を散らし、互いに切磋琢磨し成長していく関係です。
オグリキャップの中央移籍が決まった際には、寂しさを滲ませながらも「お前よりも永くレース場に立ってみせる」と宣言し、彼女なりのエールを送りました。
モデルとなった競走馬は、笠松競馬場時代のオグリキャップの強力なライバルだったマーチトウショウです。
六平銀次郎(むさか ぎんじろう)(CV: 大塚芳忠)

北原穣の叔父であり、中央のトレセン学園に所属する腕利きのベテラントレーナーです。「フェアリーゴッドファーザー」の異名を持ち、数多くのGⅠウマ娘を育て上げた実績があります。
カサマツを訪れた際にオグリキャップの並外れた走りを目にし、彼女の才能に強い興味を抱きます。オグリキャップが中央に移籍する際には、北原の頼みを受け、彼女のトレーナーを(北原が中央ライセンスを取得するまでの代役として)引き受けることになります。
サングラスと帽子がトレードマークで、アロハシャツを好んで着ています。口癖は「馬鹿野郎」。
史実でオグリキャップの中央移籍後の調教師であった瀬戸口勉氏がモデルの一人とされています。
タマモクロス(CV: 大空直美)

関西弁を話す小柄な芦毛のウマ娘です。6話までの「カサマツ篇」では、レースを観戦している姿や新聞記事などで僅かに登場するのみで、オグリキャップとの直接的な絡みはありません。しかし、その存在感は大きく、今後の物語でオグリキャップの強力なライバルとして立ちはだかることが示唆されています。
貧しい家庭で育ったためハングリー精神が旺盛で、喧嘩っ早い性格です。オグリキャップとは対照的ながら、どこか通じ合う部分も持つキャラクターとして描かれることが期待されます。
史実の競走馬タマモクロスがモデルであり、オグリキャップとは数々の名勝負を繰り広げました。
ノルンエース(CV: 渋谷 彩乃)

カサマツトレセン学園のウマ娘で、ルディレモーノ、ミニーザレディと常に行動を共にしている3人組のリーダー格です。当初はオグリキャップに対して高圧的な態度を取り、嫌がらせをすることもありましたが、オグリキャップの圧倒的な実力や純粋な人柄に触れるうちに、徐々に彼女を認めるようになります。特に第3話以降は、オグリキャップの応援をするなど、ツンデレ的な一面も見せるようになりました。
モデルとなった競走馬はいない、アニメオリジナルキャラクターです。
ルディレモーノ(CV: 大地 葉)

ノルンエースと行動を共にするウマ娘の一人です。ノルンエースと共にオグリキャップにちょっかいを出すことが多いですが、根はそこまで悪くない様子も見受けられます。
モデルとなった競走馬はいない、アニメオリジナルキャラクターです。
ミニーザレディ(CV: 井澤 詩織)

ノルンエース、ルディレモーノと行動を共にするウマ娘の一人です。3人の中では比較的おっとりしているように見えますが、やはりノルンエースの意見に従うことが多いです。
モデルとなった競走馬はいない、アニメオリジナルキャラクターです。
柴崎宏壱(しばさき こういち)(CV: 浪川大輔)

フジマサマーチの担当トレーナーです。理論派で、データに基づいた冷静な指導を行いますが、ストイックすぎるフジマサマーチとのコミュニケーションにはやや苦労している様子も見られます。北原トレーナーとは対照的な指導者として描かれています。
特定のモデルは明かされていません。
シンボリルドルフ(CV: 田所あずさ)

中央トレセン学園の生徒会長であり、「皇帝」の異名を持つ絶対的な実力者です。第5話で中京盃を観戦し、オグリキャップの並外れた才能を見抜き、彼女を中央トレセン学園へスカウトするためにカサマツを訪れます。その圧倒的なオーラとカリスマ性で、周囲に大きな影響を与える存在です。
オグリキャップが中央という新たなステージへ進む大きなきっかけを作った重要人物と言えます。
史実の三冠馬シンボリルドルフがモデルです。
ブラッキーエール(CV: 森なな子)

オグリキャップが中央のトレセン学園に転入した際のクラスメイトで、彼女にとって中央での最初の強烈なライバルの一人となります。登場時の二つ名は「黒い闘士」で、その名の通り荒々しい気性と攻撃的な言動が特徴です。鹿毛のウマ娘で、片目が隠れるほど伸びた黒髪に白いメッシュが2本入っており、右耳には複数の飾りがついています。身長は172cmです。
オグリキャップの中央初戦となるペガサスステークスでは、自身も出走し直接対決が実現します。レース前には「負けたら地元に帰って田舎の雑魚共と仲良く傷舐め合ってろ」とオグリキャップを挑発しますが、逆にオグリキャップから「私が勝ったら二度と汚い言葉を使うな」と言い返されることになります。レースでは強気な走りで先行しますが、オグリキャップの驚異的な末脚の前に敗北を喫しました。
モデルとなった競走馬は、1985年生まれのラガーブラックです。ラガーブラックはGⅢシンザン記念を勝利するなど4連勝でクラシック有力候補と目されましたが、オグリキャップの中央初戦となったペガサスステークスでは1番人気に支持されながらもオグリキャップに完敗し2着。その後は一度も勝利を挙げることなく引退しました。
立ちはだかる大きな壁!クラシック三冠への道とダービー出走問題
トレセン学園での生活にも少しずつ慣れてきたオグリキャップ。次なる目標として、ウマ娘にとって最高の栄誉の一つであるトゥインクル・シリーズのGⅠ『クラシック三冠レース』(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)を目指すことになります。しかし、ここでとんでもない大問題が発覚するのです。

発覚!クラシック未登録という衝撃の事実(史実解説)
なんと、オグリキャップはクラシック三冠レースに出走するための事前登録が済んでいなかったのです!地方のカサマツに所属している間は問題ありませんでしたが、中央に移籍した以上、この登録がなければクラシックレースには出走できません。これは、アニメオリジナルの展開ではなく、実際にあった話です。
史実のオグリキャップも、笠松競馬に所属していた当初は、中央のクラシックレースへの出走は想定されていませんでした。当時の地方競馬と中央競馬の間には、登録制度や資格の面で様々な障壁があり、地方所属馬が中央のクラシックレースに出走することは極めて困難だったのです。オグリキャップの最初の馬主は、中央のクラシック三冠よりも、地元東海地区のダービー制覇を目標としていたため、クラシック登録を行っていませんでした。
中央移籍後、その圧倒的な強さからクラシック出走を期待する声が高まりましたが、登録期限はとっくに過ぎており、特例も認められませんでした。このオグリキャップの事例は、当時の競馬界に大きな議論を巻き起こし、後の地方馬に対するクラシック登録制度の改革や門戸開放へと繋がる一つのきっかけとなったと言われています。アニメでは、この重い史実を真正面から描いています。
「ならば実力で!」ルドルフへの直訴とオグリの燃える闘志
クラシック出走不可という絶望的な状況を知らされたオグリキャップ。しかし、彼女は諦めません。なんと、トレセン学園の生徒会長であるシンボリルドルフに「あなたの力で私を日本ダービーに出してくれ」と直談判しに行ったのです!
「皇帝」ルドルフは、「たとえ私でも不可能だ」と一笑に付します。そして、「日本ダービーは一生に一度、同世代のウマ娘が夢見て憧れ、そして数多の傑物がその夢に敗れてきた最高峰のレース。『ダービーウマ娘』とは、その夢の屍の頂点に君臨する者。君がそれになれると?中央を無礼(なめ)るなよ」と、その圧倒的な威圧感でオグリキャップを諭します。

ベルノライトが尻もちをつくほどの迫力にも、オグリキャップは怯みません。逆に闘志を燃やし、こう宣言するのです。
「わかった。ならば実力で覆す。常識も…ルールも!この脚で!」
この言葉には、彼女の不屈の精神と、自らの力で道を切り開こうとする強い意志が込められていました。ルール上、ダービー出走が不可能ならば、他のレースで圧倒的な実力を示し、その常識すらも覆してやるという、まさに「怪物」の片鱗を見せる決意表明でした。

次なる目標はペガサスステークス!強敵との再戦、そして新たな天然伝説
ダービー出走の道が閉ざされた(かに見えた)オグリキャップ。しかし、彼女の闘志は消えるどころか、ますます燃え上がります。そんな彼女に、六平トレーナーは新たな目標レースとして、1ヶ月後に開催されるGⅢレース「ペガサスステークス」への出走を指示します。

六平トレーナーが選んだGⅢレースとその戦略
六平トレーナーがペガサスステークスを選んだのには、明確な理由がありました。
一つは、レースの距離。芝の1600mという距離は、オグリキャップがカサマツでのラストレース(ゴールドジュニア)を勝利した時と同じ距離であり、彼女の力を発揮しやすい条件でした。
もう一つは、対戦相手のレベル。クラシック初戦の皐月賞を狙うようなトップクラスのウマ娘たちは、この時期のGⅢレースにはあまり出走してこないだろうという読みがありました。つまり、オグリキャップが確実に勝利を掴み、中央での実力を証明するための、絶好の舞台だと考えたのです。
「これに勝ったら、強いって証明になるか?」と問うオグリキャップに、六平は「グレードレースだからな。箔が付く」と答えます。それを聞いたオグリは、「ならば出る。中央で誰にも負けないって証明できれば、日本ダービーに出走できるかもしれない」と、新たな目標に向けて決意を固めます。

「ペアルックステータスで勝つ!」オグリの言い間違いとベルノのツッコミ
ここでまたしてもオグリキャップの天然っぷりが炸裂します。ペガサスステークスへの出走を決意した彼女は、高らかに宣言します。
「まずはペアルックステータスで勝つ!」
隣で聞いていたベルノライトは、すかさず「ペガサスステークスね」と冷静にツッコミ。どうやらオグリキャップは、レース名をまたしても盛大に言い間違えてしまったようです。しかし、本人は全く気にする様子もなく、真剣そのもの。この大物感と天然さのアンバランスさが、オグリキャップのたまらない魅力ですね。

因縁再び!ブラッキーエールからの挑発とオグリの反撃
しかし、ペガサスステークスにも一筋縄ではいかない強敵がいました。それが、クラスでの初日にオグリキャップに絡んできた、あのブラッキーエールです。彼女はかなりの場数を踏んでおり、現在3連勝中と絶好調。しかも、オグリキャップに対して並々ならぬ敵意を燃やしています。
そんなブラッキーエールと、オグリキャップは学園の通路で偶然出くわします。ブラッキーエールはすれ違い様に、「ペガサスステークスへ出るらしいな、雑魚ネズミ!」と、またしても汚い言葉で挑発してきます。

これに対し、オグリキャップは静かに、しかし強い意志を込めて言い返しました。
「もし私が勝ったら、二度と人を馬鹿にするような汚い言葉を使うな」

この言葉には、ただ勝つだけでなく、相手の心をも変えようとする、オグリキャップの器の大きさが表れていました。まさに「怪物」の風格です。

六平流トレーニング開始!試練とオグリの天然ボケ劇場
ペガサスステークスに向けて、六平トレーナーによる本格的な指導が始まります。しかし、そのトレーニング方法は一風変わったものでした。
巧妙なブロック戦術!「このままじゃ勝てねえな」の真意とは?
最初の練習は、3人で併走し、六平トレーナーが合図をしたら追い抜くというもの。オグリキャップは、メイクンツカサ、ゴッドハンニバル、クラフトユニヴァという、六平トレーナーが指導する先輩ウマ娘たち(おそらく史実で瀬戸口調教師が管理していた馬たちがモデルでしょう)と共に走り出します。
「これが中央の力か」と感じるほどの速いペースについていくオグリキャップ。そして、六平トレーナーの合図。満を持して追い抜こうとしますが、前の2人のウマ娘が巧妙にブロックしてきて、どうしても前に出ることができません。結局、一度も追い抜けないまま練習は終了してしまいます。

練習後、六平トレーナーは「このままじゃ勝てねえな」と一言。しかし、その口元はなぜかにやりと笑っていました。この笑みの意味するところは一体何なのでしょうか?単にオグリキャップの実力不足を指摘しただけではない、何か深い意図が隠されていそうです。中央のレースでは、地方よりも遥かに激しい位置取り争いや駆け引きがあることを、身をもって教えようとしたのかもしれません。

衝撃のジャージ投げ捨て事件!カサマツからの助言が生んだ大爆笑
レース当日、オグリキャップはカサマツ時代の(元)いじめっ子3人娘、ノルンエース、ルディレモーノ、ミニーザレディ(今ではすっかりオグリキャップの熱狂的なファン!)から、「レース前に颯爽とジャージを投げ捨てて喝采を浴びろ!」というアドバイスを受けます。中央のスターウマ娘がよくやるパフォーマンスだというのです。

純粋なオグリキャップは、そのアドバイスを真に受けて実行しようとします。レース直前、観客が見守る中、おもむろにジャージを脱ぎ捨てようとしますが…その姿は、颯爽とは程遠く、まるで「田舎者が地面に服を投げ捨てた」かのような、何とも言えないシュールな光景に。結果、会場は大爆笑の渦に包まれてしまいました。

ここでもオグリキャップの大物天然ボケぶりが遺憾なく発揮されてしまいましたね。本人は大真面目にやっているからこそ、余計に面白い。この第7話は、本当にオグリキャップの天然エピソードが満載です!

決戦のペガサスステークスへ!「ふわっと走れ」と武者震いの刻
いよいよペガサスステークスのレースが始まろうとしています。ゲート裏へと向かうオグリキャップに、六平トレーナーは一言、こう指示を出します。
六平の謎の指示「ふわっと走れ」にオグリは…?
「オグリ、きょうはふわっと走れ」

このあまりにも抽象的な指示に、隣にいたベルノライトの頭には大きな「?」が浮かびます。「ふわっと…?オグリ、あれで分かったの?」と心配そうに見つめるベルノ。しかし、オグリキャップは「わかった、ふわっとだな」と、あっさりと理解した様子で頷き、スタート位置へと向かっていきました。
この「ふわっと走れ」という指示の真意とは一体何なのでしょうか?力を抜けということなのか、リラックスして走れということなのか、あるいは何か特別な戦術を示唆しているのか…。まるで長嶋茂雄さんのような感覚的な指示ですが、オグリキャップはそれを理解した(ように見える)というのですから、やはり彼女はただ者ではありません。この謎の指示が、レースでどのように活きてくるのか、非常に気になるところです。

ゲート裏の静寂と緊張~ブラッキーエールの罵声も届かない集中力~
スタート前のゲート裏(待機所)。そこは、ウマ娘たちの極度の緊張感と静寂が支配する空間です。そんな中、オグリキャップの隣のゲートに入ったブラッキーエールが、またしても「何突っ立ってんだ、雑魚ネズミ!」と罵声を浴びせかけてきます。
しかし、その声は、極限まで集中力を高めているオグリキャップの耳には届きません。彼女はただ静かに、レースが始まるその瞬間を待っています。この圧倒的な集中力もまた、彼女の強さの秘訣なのでしょう。

「血が沸き立つ!」伝説の武者震いと極限の五感(史実解説)

そして、スタート直前。オグリキャップの身体がブルブルと震え始めます。これは、史実のオグリキャップがレース前に見せたという「武者震い」です。単なる緊張や恐怖からくる震えではありません。風の圧力、差し込む光、草の匂い、そして観客の大歓声。それら全てを五感で感じ取り、全身の血が沸き立つような、極限の興奮状態にあることの証なのです。
「体の中の血が沸き立つ」
そう呟きながら全身を揺らすオグリキャップの姿は、まさにこれから戦いに赴く獣のよう。この武者震いは、彼女がレースに向けて最高の状態に仕上がっていることを示しています。この後、どんな走りを見せてくれるのか、期待は最高潮に達します。

アニメ第7話は、このペガサスステークスのスタート直前で幕を閉じました。このレースは、史実のオグリキャップにとっても非常に重要な一戦でした。
1988年2月21日、東京競馬場で行われたGⅢペガサスステークス(芝1600m)。これが、オグリキャップの中央移籍初戦でした。単勝1.5倍という圧倒的な1番人気に支持されたオグリキャップは、直線で力強く抜け出し、2着に2馬身半差をつける圧勝。中央のファンにその強烈な実力を見せつけ、鮮烈なデビューを飾ったのです。
この勝利は、地方出身の無名の怪物・オグリキャップの名を、一躍全国区へと押し上げる大きなきっかけとなりました。アニメでは、このペガサスステークスがどのように描かれるのか、そしてオグリキャップはどんな走りを見せてくれるのか、次回の放送が待ちきれませんね!
史実とアニメの比較:オグリキャップを巡るドラマの深層
『ウマ娘 シンデレラグレイ』の大きな魅力の一つは、史実の競馬史や名馬たちのエピソードを巧みに取り入れ、感動的なドラマとして昇華させている点です。第7話で描かれたエピソードも、史実のオグリキャップの物語と深く関わっています。
クラシック登録問題の真相 – なぜオグリはダービーに出られなかったのか?
アニメで大きな問題として描かれたクラシック三冠レースへの出走不可問題。これは史実のオグリキャップが直面した大きな壁でした。
- クラシック登録とは?: 日本の競馬におけるクラシック三冠レース(皐月賞、日本ダービー、菊花賞)は、3歳馬にとって世代の頂点を決める最も重要なレースとされています。これらのレースに出走するためには、馬齢2歳の秋頃までに「クラシック登録」という手続きを行う必要があります。
- オグリキャップが登録しなかった理由: オグリキャップの最初の馬主であった小栗孝一氏は、中央競馬の馬主資格を持っておらず、当初はオグリキャップを地方競馬である笠松競馬のみで走らせる予定でした。そのため、中央競馬のクラシックレースへの登録は行っていなかったのです。
- 当時の制度: 当時の競馬法では、一度クラシック登録の機会を逃すと、後から追加で登録する制度(追加登録制度)が存在しませんでした。そのため、オグリキャップが中央競馬に移籍し、どれほど素晴らしい成績を収めても、クラシック三冠レースに出走することはルール上不可能だったのです。
- ファンの声と制度改正への影響: オグリキャップの圧倒的な強さと人気は、「なぜこんなに強い馬がダービーに出られないのか」という大きな議論を呼びました。このオグリキャップの悲劇とも言える出来事が、後の競馬制度改革に繋がり、1992年にはクラシックの追加登録制度が導入されるきっかけの一つとなったと言われています。アニメでオグリキャップが「ならば実力で覆す。常識も…ルールも!この脚で!」と宣言するシーンは、まさにこの歴史的な背景を象徴しているかのようです。
六平銀次郎という男 – 北原から託された想いとオグリの信頼
オグリキャップの中央での新たなトレーナーとなる六平銀次郎。彼は北原穣の叔父であり、「フェアリーゴッドファーザー」の異名を持つ中央のベテラントレーナーです。

- モデルは瀬戸口勉調教師?: 六平銀次郎のキャラクター造形には、史実でオグリキャップの中央移籍後の管理調教師であった瀬戸口勉氏の要素が多く見られると言われています。瀬戸口調教師もまた、数々の名馬を育て上げた名伯楽でした。
- オグリキャップとの関係: アニメでは、北原トレーナーが中央の免許を取得するまでの「代役」としてオグリキャップを託される形になっています。オグリキャップが六平のことを「ろっぺい」と呼ぶのは、彼女の天然な一面と、どこか掴みどころのない六平の人柄を表しているのかもしれません。しかし、その裏には確かな信頼関係が築かれつつあることが伺えます。
- 「ふわっと走れ」の真意: レース前に六平がオグリに伝えた「ふわっと走れ」という指示。これは一見すると抽象的で理解し難いものですが、オグリキャップの持つ天性のレースセンスや、馬自身の判断を尊重する六平の指導方針を示唆しているのかもしれません。あるいは、余計な力みを抜いてリラックスして走れ、という意味合いも込められていたのでしょうか。この言葉の真意は、今後のレース展開で明らかになることでしょう。
シンボリルドルフとの対峙 – 動じないオグリの大物感
中央トレセン学園の生徒会長にして、無敗の三冠ウマ娘という輝かしい実績を持つ「皇帝」シンボリルドルフ。彼女との初対面シーンは、オグリキャップの規格外の大物ぶりを際立たせるものでした。

- 「皇帝」の威圧感: シンボリルドルフが放つ圧倒的なオーラと威圧感は、並のウマ娘であれば萎縮してしまうほどのものです。ベルノライトが思わず尻もちをついてしまう描写からも、その凄まみが伝わってきます。
- 動じないオグリキャップ: しかし、オグリキャップはそんなシンボリルドルフを前にしても全く臆することなく、堂々とした態度を崩しません。クラシック出走を直談判する際も、ルドルフの厳しい言葉に怯むことなく、自らの意志を力強く表明します。この泰然自若とした態度は、まさに「怪物」と呼ばれるにふさわしい大物感を感じさせます。
まとめ~中央編本格始動!オグリキャップの伝説は続く~
『ウマ娘 シンデレラグレイ』第7話「トレセン学園」は、新たな舞台での期待と不安、強敵との出会い、そしてオグリキャップの変わらぬ大物天然っぷりが満載の、非常に見応えのあるエピソードでした。
クラシック登録問題という大きな壁にぶつかりながらも、決して諦めずに自らの力で道を切り開こうとするオグリキャップの姿は、私たちに勇気と感動を与えてくれます。そして、彼女の周りに集う個性豊かなキャラクターたちとの関係性も、今後の物語をますます面白くしてくれることでしょう。
ペガサスステークスという新たな戦いに挑むオグリキャップ。彼女の伝説は、まだ始まったばかりです。この先、どんなドラマが待ち受けているのか、そして彼女はどんな「怪物」へと成長していくのか。一瞬たりとも目が離せません!
次回の『ウマ娘 シンデレラグレイ』も、全力で応援しましょう!最後までお読みいただき、ありがとうございました!
関連商品のご紹介
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』特集号 日刊スポーツ
この商材はこの作品でなければないんじゃないでしょうか。競馬新聞の「シンデレラグレイ特集号」です。
紹介文を記載しておきます。
日刊スポーツでは「アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』特集号 ~オグリキャップ 生誕40周年 芦毛の怪物よ 永遠に~」を制作し、4月29日から発売します。
今回の特集号では、競走馬オグリキャップの手綱を取った騎手を中心に当時の逸話を詰め込みました。安藤勝己 、河内洋 、南井克巳 、そして武豊 …。ライバル馬に乗っていた 柴田善臣 、川原正一騎手にも話を聞きました。「ウマ娘」オグリキャップ役の高柳知葉さんへの特別インタビューも、たっぷり掲載。「ニッカン×ウマ娘」の特集号でおなじみとなった超特大ポスター紙面は、アニメ「ウマ娘 シンデレラグレイ」の描き下ろしオグリキャップイラストと、番組キービジュアルの豪華両面仕様です! ぜひ特集号をお手元に、絶賛放送中のアニメをお楽しみください!
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』コミックス
魂を揺さぶる、灰色の軌跡をコミックスで追体験!
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』で、地方カサマツから中央の頂点を目指すオグリキャップの姿に胸を熱くした方も多いのではないでしょうか。その感動の原点であり、より深く物語を味わえるのが、週刊ヤングジャンプで連載中の原作コミックスです。
圧倒的な画力で描かれる「怪物」の咆哮
コミックス最大の魅力の一つは、作画・久住太陽先生による、息をのむほどにダイナミックで迫力に満ちたレース描写です。アニメで感じたレースの興奮が、ページから溢れ出すような熱量で再現されており、オグリキャップが「怪物」と呼ばれる所以を、視覚的に、そして感情的に理解させてくれます。キャラクターたちの気迫のこもった表情、力強い筋肉の躍動、そして勝利への執念が、緻密かつ大胆な筆致で描かれ、読む者をレースの渦中へと引き込みます。
アニメでは描ききれない、濃密なドラマと心理描写
コミックスでは、アニメでは時間の都合上省略されたエピソードや、キャラクターたちのより細やかな心理描写が丁寧に描かれています。オグリキャップが抱える葛藤、ライバルたちとの絆、そして彼女を支える人々の想いが、より深く掘り下げられることで、物語に一層の重厚感と感動を与えています。特に、オグリキャップがカサマツで出会った仲間たちとの日々や、中央への移籍を決断するまでの心の揺れ動きは、コミックスならではの深みで味わうことができます。
史実へのリスペクトと、新たな発見
本作は、史実のオグリキャップが歩んだ軌跡を深くリスペクトし、そのドラマチックな競走馬人生を丁寧に再構築しています。競馬ファンならば思わず唸るような細やかな描写やエピソードが随所に散りばめられており、史実を知ることでさらに物語の奥深さを感じられるでしょう。もちろん、競馬の知識がない方でも、純粋なスポ根ドラマ、成長物語として十分に楽しむことができます。
こんな方におすすめ
- アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』でオグリキャップの物語に感動した方
- 史実の名馬オグリキャップの伝説をより深く知りたい方
- 熱いスポ根漫画や、逆境を乗り越えるシンデレラストーリーが好きな方
- 『ウマ娘 プリティーダービー』の世界観を別の角度から楽しみたい方
アニメで描かれた「カサマツ篇」の感動を胸に、コミックスでオグリキャップのさらなる激闘と成長の物語を追体験してみませんか。そこには、アニメだけでは味わいきれなかった新たな発見と、より深い感動が待っているはずです。一人の少女が「怪物」へと至るその軌跡を、ぜひその目で確かめてください。
第1クールBlue-Lay
「ウマ娘シンデレラグレイ」を見れるVODの紹介
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☆☆☆☆☆今回はここまで。
👉使用した画像および一部の記述はアニメ公式サイトから転用しました。
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