使用した写真はマツダ公式サイトからお借りしました。
ホンダヴェゼル購入記№65
新車の納期に関するアンケート調査結果
新車の納期を待てる期間は半数以上の52.0%が3か月以内
中古車販売店大手のネクステージが新車の納期に関するアンケートを出していました。
興味深い結果だったのでご紹介します。
ネクステージは8月24日、「車」に関する調査結果を発表した。同調査は7月1日~8日、20~59歳の男女1,102名を対象に、インターネットで実施した。
マイナビアンケート
新車の納期(契約・注文してから納車までの期間)について、どれくらいなら待てますか?という問いに対する回答です。
「新車の納期をどれぐらいなら待てるか」という問いに対するアンケート結果は次のようになります。
- 2~3か月 52.0%
- 4~6か月 24.6%
- 1か月 15.2%
- 7か月から1年 4.9%
- 1年より長い 3.3%
新車の納期を待てるのは半数以上の52.0%が3か月以内が限度と答えています。
半年以内と考えるのは74.6%です。1か月(15.2%)という気の短い方もいますが、半年以上待てると答えた方は8.2%に過ぎませんでした。
新車の納期が長いと納期が短い他の車を探す
次は欲しい車種の納期が長い場合、購入する車種や時期について見直しを検討しますか?という問いに対する回答です。
- 納期が短い他車種の新車を検討する 34.3%
- 検討しない 17.3%
- 納入時期を延期する 11.8%
- 同車種の中古車を検討する 10.7%
- わからない 9.2%
- 繋ぎの車(他車種や安価な車)を検討する 8.9%
- 購入そのものを取りやめる 7.4%
一番多かったのは「納期が短い他車種の新車を検討する」で34.3%でした。次に多かったのは正反対の「検討しない」が17.3%。つまり納期が長くても待つという人です。
同車種の中古車を検討するという人も10.7%います。人気車種の中古車価格が高騰している原因がアンケートの回答にも出ています。
一方で納入時期を延期するは11.8%、購入そのものを取りやめるは7.4%で、今のように納期が長いことで購入を見送る人は2割以下という結果も出ています。
やはり納期が長くてもクルマを手に入れたいという需要はしぼんでないようです。
ところで面白いと思ったのは1番多かった「納期が短い他車種の新車を検討する」という回答です。
他車種の新車ってどの車だったんでしょうか。
2022年7月の普通乗用車の売れ行きランキング
7月のベスト10にトヨタ車が5車種ランクイン
そこで新車の販売状況がどうなっているのかを調べてみました。
下の表は日本自動車販売協会連合会が発表した2022年7月の普通乗用車販売ランキングです。
位 | ブランド通称名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 |
1 | ヤリス | トヨタ | 18,679 | 80.5 |
2 | カローラ | トヨタ | 13,054 | 141.2 |
3 | ノート | 日産 | 8,371 | 125.7 |
4 | ルーミー | トヨタ | 8,133 | 54.9 |
5 | フィット | ホンダ | 6,462 | 121.9 |
6 | セレナ | 日産 | 6,359 | 119.3 |
7 | ライズ | トヨタ | 6,117 | 81.2 |
8 | ステップワゴン | ホンダ | 5,708 | 228.9 |
9 | フリード | ホンダ | 5,462 | 91 |
10 | アクア | トヨタ | 5,168 | 65.4 |
トヨタのヤリスが1位、2位は同じくトヨタのカローラ、そして3位が日産のノートです。
おなじみのメンバーですがちょっと注意しなければいけないのはこの3つは1車種ではないことです。
ヤリスにはヤリスクロスが、ノートにはノートオーラが含まれます。
カローラはカローラクロスなど6車種が含まれています。
メーカーではトップ10のうちトヨタが5車種ランクインです。
さすがトヨタですが、カローラ以外前年比伸び率を下回っているのが気になりますね。
前年比増加率ではマツダが3車種ランクイン
次に、今売れているクルマという観点で前年同月比対比の増加率でランキングしました。
まず1位のシビックと2位のアウトランダーは特殊事情で伸びています。
シビックは2021年9月発売、アウトランダーは12月発売のクルマのため、昨年はほとんど納車できていません。そのため前年比の倍率がとんでもなく高くなっているんです。
この2車種を除いたのが実質の前年比増加率ランキングになります。
するとベスト10(実質はベスト8)にロードスター、CX-3、CX–30とマツダ車が3車種入ってきました。
位 | ブランド通称名 | ブランド名 | 台数 | 前年比 |
1 | シビック | ホンダ | 778 | 3,241.70 |
2 | アウトランダー | 三菱 | 2,620 | 2,543.70 |
3 | デリカD5 | 三菱 | 1,476 | 451.4 |
4 | ロードスター | マツダ | 932 | 282.4 |
5 | スイフト | スズキ | 2,232 | 280.8 |
6 | ステップワゴン | ホンダ | 5,708 | 228.9 |
7 | CX-3 | マツダ | 861 | 207.5 |
8 | エクストレイル | 日産 | 2,561 | 206.4 |
9 | CX-30 | マツダ | 2,370 | 194.6 |
10 | フォレスター | SUBARU | 2,605 | 158.7 |
マツダのほかにはデリカD5(三菱)やスイフト(スズキ)、フォレスター(SUBARU)もランクインしています。
逆にトヨタ車はひとつもランクインしていません。
勘のいい方ならもうお判りですよね。
納期の長い人気車の代わりにこれらのクルマが売れたんじゃないか。と。
特にマツダの3車種はすごい売れ行きです。
マツダはなぜ売れているのか
車種は少なく、バリエーションは多く
マツダのクルマはなぜ売れているのでしょうか。
各社の普通乗用車(福祉車両除く)の台数は以下のとおりです。
- マツダの車種・・・12(特別仕様車含む33)
- トヨタの車種・・・47
- 日産の車種・・・・22(注)日産は同一車種でも駆動方式が異なる場合は別車種としている(EV車とガソリン車など)
- ホンダの車種・・・12
- SUBARUの車種・・・10
- スズキの車種・・・9
- 三菱自動車の車種・・・6
マツダの普通乗用車の車種は12です。ホンダが同じく12、スズキが9.三菱自動車が6なのでこのくらいの車種数であることは納得できます。
ところがマツダは特別仕様車を含むと12車種から3倍近い33車種まで増加します。
この選択肢の広さがマツダの強みの一つとなっています。
「車種は少なく、バリエーションは多く」がマツダの特徴です。
これは一つ間違えば多くの在庫を抱えることになります。
しかしこの点が今の新車不足の際、在庫があるから迅速に納車できるというメリットになっています。
多くの共通部品で生産コストを削減
なぜこれができるかは共通部品が多いからでしょう。
マツダと言えば「マツダ顔」と言われるくらい見た目の似た車が多いという特徴があります。
これも裏返せば「共通部品を使用している」からということになります。
先ほど「車種は少なく、バリエーションは多く」がマツダの特徴と言いましたが、バリエーションが多い点は生産コストが上がるように見えます。
しかし逆なんですね。マツダは「共通部品」を多くしてコスト上昇を抑えながらバリエーションを増やしているんです。
多くの共通部品で生産コストを削減できるので、特別仕様車と言えどもそれほど価格が高くないのがマツダの一つの特長でもあります。
需要に合わせて優先車種をいち早く生産できるのがマツダの強み
共通部品が多いということは生産工程においてもメリットがあります。
マツダは国内では広島市の本社工場と山口県の防府工場があります。
例えば防府工場で現在生産しているのは、MAZDA2・MAZDA3・MAZDA6・CX-3・CX-30・CX-5の6つの車種です。
どうですか?みんな同じ顔のクルマではありませんか。
実はマツダの生産工場では、2002年から「計画順序生産」が導入されました。
計画順序生産とは、1台ごとに車を生産する順序を決めて、工場では順番通りに車を製造し、部品メーカーの部品も順番通りに納品されるという仕組みです。
そのため、マツダの生産工場の組み立てラインには、数種類の車を流すことができます。
なかなか他のメーカーでは真似できないことです。
マツダの向上はひとつの生産ラインで複数の車を生産できます。
3つの強みで迅速な納車を可能に
- 車種は少なく、バリエーションは多く
- 多くの共通部品で生産コストを削減
- 需要に合わせて優先車種をいち早く生産
この3つのマツダの強みが迅速な納車を可能にしています。
☆☆☆☆☆
マツダCX-30。僕が本当にいいなと思ったクルマです。
この記事見てね!!
☆☆☆☆
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