【永久のユウグレ 1話考察】200年後の愛の形「エルシー」と愛するトワサのアンドロイド

こんにちは!びわおちゃんブログ&アニオタworld!へようこそ。

2025年秋、オリジナルアニメの豊作期と言われる中でも、ひときわ異彩を放つ作品が私たちの前に現れました。P.A.WORKSが贈る完全オリジナル本格ラブストーリー、『永久のユウグレ』です。先日YouTubeで無料配信された第0話「朝をこころに、一、二と数えよ」は、10年越しの純愛が成就した最高に幸せな瞬間から、一転して理不尽な暴力によって引き裂かれるという、あまりにも衝撃的な展開で私たちの心を鷲掴みにしました。 しかし、それはまだ序章に過ぎなかったのです。

200年という時を超え、荒廃した未来で目覚めた主人公アキラを待っていたものとは?そして、愛した女性トワサと瓜二つの姿を持つアンドロイド「ユウグレ」の登場。今回配信された第1話「星の海に魂の帆をかけた女」は、その絶望の先にある、さらに壮大で、残酷で、そして美しい物語の幕開けを告げるものでした。この記事では、怒涛の展開を見せた第1話を丁寧に追いながら、そこに散りばめられた謎と、この物語の根幹をなす「人間とは何か?」という深遠なテーマを、あなたと一緒に深く、熱く考察していきたいと思います。この魂を揺さぶる物語の旅へ、ようこそ。

(ネタバレ注意)本ブログはアニメ『永久のユウグレ』の理解を促進するための感想・解説・考察に留まらず、ネタバレになる部分を多く含みます。

目次

  1. 絶望からの目覚め。200年後の荒廃した「ハコダテ」
  2. 失われた常識と新たな価値観。未来の世界が問いかけるもの
  3. 理不尽な暴力と一筋の閃光。衝撃のラスト10分
  4. 物語の核心へ。ユウグレとタイトルの謎を徹底考察
  5. 物語は新たなステージへ。次なる出会いと戦いの予感
  6. 作品情報

絶望からの目覚め。200年後の荒廃した「ハコダテ」

第0話のラスト、テロリストの凶弾に倒れ、薄れゆく意識の中で死を覚悟した主人公・姫神アキラ。しかし、彼の物語はそこでは終わりませんでした。再び目を開けた彼を待っていたのは、信じがたい光景と、あまりにも長い時の流れでした。

「街が…滅びてる」― 函館山から見た絶望の風景

アキラが目覚めたのは、祭壇のような場所に置かれた医療用カプセルの中でした。激しい揺れでカプセルが崩壊し、転がり出たアキラの体には、確かにあの時撃たれた3発の銃創が痛々しく残っています。しかし、彼が生きているという事実以上に衝撃的だったのは、眼下に広がる風景でした。

その景色は、かつて彼が愛するトワサと家族旅行で訪れた、函館山からの眺めに酷似していました。 しかし、そこにあるべき市街地は影も形もなく、美しい夜景は深い森と、まるで巨大な爪痕のように陥没した池に姿を変えていました。「街が…滅びてる」。アキラの愕然とした呟きは、視聴者である私たちの心の声を代弁していたに違いありません。

2039年にトワサと将来を誓い合い、幸せの絶頂にいたあの日から、一体どれほどの時が流れたのか。なぜ世界はこんな姿に変わり果ててしまったのか。文明が滅び、自然に還ったかのような風景は、あまりにも美しく、そしてそれゆえにアキラが置かれた孤独と絶望を際立たせていました。

「全知様」と呼ばれた男。未来で出会った新たな人々

全裸で呆然と立ち尽くすアキラの前に、原始的な衣服をまとった男とその娘が現れます。彼らが話す言葉は、最初は意味を成さない音の羅列に聞こえましたが、徐々に聞き慣れた日本語として認識できるようになります。これは、200年の歳月で言語が少しずつ変化したことを示す、巧みな演出でしょう。

アキラを「全知様」と呼び、ひれ伏す男「リア」とその娘「イディ」。彼らの村に古くから伝わる言い伝えによれば、全知様は「あらゆる知識を授けてくださる神様」であり、アキラが眠っていた遺跡に祀られていたのだと言います。どうやらアキラは、第0話でトワサが開発していた冷凍睡眠技術によって眠りにつき、その存在が神格化され、伝説となっていたようです。

しかし、その出会いは決して神聖なものではありませんでした。娘のイディは全裸のアキラを見て「フルちん!」と無邪気に喜び、父のリアはそんな娘をたしなめる。このどこか微笑ましくもコミカルなやり取りは、極限状況の中に一瞬の安らぎを与えてくれます。しかし、キャラクター紹介にリアの名前がないという事実は、この穏やかな時間が長くは続かないであろうことを、不吉に予感させました。

忍び寄る管理社会の影。統一機構”OWEL”の謎

リアとイディに案内され、アキラは200年後の世界を垣間見ることになります。彼らが住む村の名は「ハコダテ」。かつての日本の地名が、言葉としてかろうじて残っているのです。村の風景は、高床式の住居や半裸に近い服装から、まるで18世紀の東南アジアのよう。函館の緯度を考えればありえない服装ですが、これは地球温暖化の進行を示唆しているのかもしれません。

リアの口から、この時代を支配する存在が語られます。「国」という共同体はもはや存在せず、人々は”OWEL”と呼ばれる統一機構によって管理されているというのです。リアたちの村は、OWELからアキラが眠っていた遺跡の管理を任されているに過ぎません。歴史を閲覧する権利もなく、自分たちが西暦何年に生きているのかさえ知らない。OWELは情報を統制し、人々の知的好奇心や過去へのアクセスを制限することで、その支配を盤石なものにしているようです。

アキラは「遺物」としてOWELに報告されなければならない存在。この言葉が、アキラが単なる「人間」ではなく、管理されるべき「モノ」として扱われる世界の非情さを物語っています。穏やかに見える村の暮らしの背後には、OWELによる冷徹な管理社会の影が色濃く落ちていたのです。

失われた常識と新たな価値観。未来の世界が問いかけるもの

200年という時間は、文明だけでなく、人々の価値観や社会制度をも大きく変えていました。アキラは、かつての世界では当たり前だった「常識」が通用しない現実に直面し、愕然とします。

結婚ではない愛の形。「エルシー」とは何か?

この第1話で最も興味深く、私たちの価値観を揺さぶる概念が「エルシー」です。村の教会で、4人の女性が「エルシー」になる儀式を行っている場面に遭遇したアキラ。イディはそれを「好きな人同士で宣誓してシエラーになること」と説明します。

アキラが「結婚みたいなものか」と尋ねると、イディは「ケッコン?」と不思議そうな顔をします。彼女は結婚という制度を知らないのです。さらに、エルシーは男女の組み合わせに限らず、男同士、女同士、そして人数も自由なのだと言います。

これに対し、アキラが「結婚は一対一で、生涯を共に生きることを誓う神聖な儀式だ」と説明すると、イディはこう返すのです。

「一人しか駄目なんて大変じゃない?エルシーはもっとたくさんでもできるよ」

この言葉は、非常に示唆に富んでいます。現代社会でも、LGBTQという言葉が浸透し、性的指向や性自認の多様性が認められつつあります。恋愛やパートナーシップの形は、もはや男女一対の異性愛だけがスタンダードではありません。エルシーという制度は、その流れをさらに推し進め、ポリアモリー(複数恋愛)や、血縁に基づかない新しい家族の形を肯定する、未来のパートナーシップ制度なのかもしれません。

しかし、この「エルシー」という言葉には、別の響きも感じられます。それは、第0話でトワサが発表した、社運を賭けた新プロジェクト「LC Project」です。

トワサの遺産か、それとも歪んだ進化か。「LC Project」との繋がり

第0話で、トワサは「LC Project」について、AI”いつきしま”にこう語っていました。「開発の障害であるライバル企業と人類の持つ未来への恐れという集合意識、そのどちらにも有効な手よ」。 これは、単なる技術開発ではなく、人々の意識や社会構造そのものを変革しようとする、壮大な計画であったことを示唆します。

そして、200年後の世界で「エルシー」という言葉が、新たなパートナーシップの形として定着している。この事実は、トワサの「LC Project」が、彼女の死後、何らかの形で実現し、世界に広まった可能性を強く物語っています。

トワサが目指したのは、人々が旧来の制度や偏見から解放され、より自由に愛し合える世界の実現だったのかもしれません。それは、人類を次のステージへと導く「精神的なアップグレード」だったのではないでしょうか。しかし、OWELによる管理社会の中で形骸化した「エルシー」は、トワサの理想とは似て非なるものに変質してしまっている可能性もあります。愛の形は自由になったけれど、その代わりに人々は思考する自由を奪われた。もしそうだとすれば、あまりにも皮肉な結末です。

18世紀レベルの文明と温暖化?200年で世界に何が起きたのか

情報が統制された世界で、アキラは学校の図書館を訪れますが、そこにあるのは簡単な教材のみで、歴史を知る手がかりは得られません。この200年間で、一体何が起こったのでしょうか。

第0話で描かれた、AI技術に対する根強い反発運動。これが激化し、テクノロジーを持つ者と持たない者との間で大規模な戦争が勃発したのかもしれません。 その結果、高度な文明は一度リセットされ、人々はOWELの管理下で最低限の生活を強いられるようになった。そう考えるのが自然でしょう。

また、温暖化が進んだかのような服装も気になります。科学技術の暴走が、地球環境に不可逆的なダメージを与えてしまった可能性も考えられます。アキラが目覚めたのは、単に文明が後退した世界ではなく、人類が大きな過ちを犯した後の、罰として与えられた世界なのかもしれません。

理不尽な暴力と一筋の閃光。衝撃のラスト10分

アキラが未来の世界に戸惑っている間にも、OWELの非情な管理の手は着実に迫っていました。そして物語は、第0話の悲劇を彷彿とさせる、あまりにも理不尽で胸糞の悪い展開へと突き進みます。

儚く散る温もり。リアとイディが迎えた悲劇

村人が通報したことで、アキラの存在はOWELの知るところとなります。大男の管理官カニスが率いる部隊が現れ、アキラを「遺跡の遺物」として問答無用で拉致。さらにカニスは、「アキラの存在を知る村人は村ごと跡形もなく消し去れ」と、悪魔のような命令を下します。

アキラを助け、匿ってくれたリアとイディも連れ去られます。抵抗しようとしたリアは、膝を撃ち抜かれ、さらに右膝の腱を鋭いナイフで抉られるという残忍な仕打ちを受けます。貨物列車に乗せられた3人。しかし、カニスは「遺物以外は処分しろ」と吐き捨て、リアとイディは列車から引きずり下ろされ、銃殺されようとします。

ほんのわずかな時間でしたが、アキラにとってリアとイディは、この絶望的な世界で初めて出会った温もりでした。その温もりさえも、無慈悲な暴力によって奪われようとしている。200年前、愛するトワサを守れなかった後悔と無力感。その悪夢が、今、目の前で繰り返されようとしていました。

圧巻の映像美!P.A.WORKSが描く映画品質の戦闘シーン

アキラの絶望が頂点に達したその時、「伏せて下さい」という凛とした声が脳内に響き、天から一条の閃光が迸ります。閃光は貨物列車を正確に爆破し、アキラと囚人たちを解放します。

ここからの展開は、まさに圧巻の一言。制作会社P.A.WORKSの本領が遺憾なく発揮された、超絶クオリティの戦闘シーンが繰り広げられます。フードを目深にかぶった謎の人物が、まるで舞うように、あるいは疾風のように兵士たちを薙ぎ倒していく。動きのキレ、止め絵の効果的な使い方、そしてキャラクターの動きに合わせて描かれる独特のエフェクトライン。そのすべてが、深夜アニメの枠を遥かに超えた、映画品質の映像美でした。これは間違いなく、今期最高峰のアクションシーンの一つと言えるでしょう。

天空から舞い降りた救世主。その名は「ユウグレ」

「ひとつ、お願いを聞いてくださるとお約束頂ければ力添えしますが、いかがしますか?」

謎の人物は、冷静に、しかし有無を言わせぬ迫力でアキラに問いかけます。
「わかった、何でも聞く!」「今より最悪はきっとない。頼む!力を貸してくれ!ふたりを助けて欲しい!」
アキラの悲痛な叫びが、契約の合図でした。

フードの人物―ユウグレは、ここから第二幕の無双劇を始めます。十数人の兵士が構えるマシンガンに対し、彼女は手に持ったライトセーバーのような武器で、一瞬のうちに全員を切り刻んでいきます。血しぶきが舞う描写はかなりグロテスクですが、それ以上に彼女の動きの神がかり的な美しさが目を引きます。

そして、逃走するカニス管理官に対し、ユウグレはアンドロイドとしての真の能力を解放します。足を地面に固定させて体を変形させ、腕からは巨大なレーザーガンが出現。「どうぞお平らにお休みください」という丁寧な言葉とは裏腹に、放たれた極大のレーザーは、カニスもろとも後方の山を吹き飛ばしてしまいました。圧倒的な破壊力。その光景に、アキラも私たち視聴者も、ただ言葉を失うしかありませんでした。

物語の核心へ。ユウグレとタイトルの謎を徹底考察

嵐のような戦闘が終わり、静寂が戻ります。そして、物語は最大の謎と、核心に迫る問いを私たちに突きつけます。

彼女は何者なのか?トワサに酷似したアンドロイド「ユウグレ」の正体に迫る

「状況、終了です」

静かに告げ、人間の姿に戻ったユウグレは、自分がアンドロイドであることを明かします。「私はアンドロイドです。ユウグレと申します」。そして、アキラとの約束について切り出します。

「さて、それでは先ほど交わしたお願いの件ですが」

そう言って彼女がフードを脱いだ瞬間、私たちは息を呑むことになります。そこにいたのは、髪色こそ金髪ですが、その顔立ちは紛れもなく、アキラが愛し、200年前に失ったはずの女性、王真樹トワサその人だったのです。

ユウグレとは一体何者なのでしょうか?いくつかの可能性が考えられます。

  1. トワサの記憶と人格を移植したアンドロイド
    天才科学者であったトワサは、自分の死を予期し、自らのデータをバックアップしていたのかもしれません。そして、そのデータを基に作られたのがユウグレ。だとすれば、彼女の中にはトワサの魂が宿っていると言えるのでしょうか?
  2. トワサをモデルにした、別個の自我を持つアンドロイド
    第0話に登場したAI”いつきしま”が、人間のような感情の萌芽を見せていたように、ユウグレもまた、トワサというモデルはありながら、独自の思考と感情を持つ存在なのかもしれません。その場合、彼女のアキラへの想いは、プログラムされたものなのか、それとも自発的に生まれたものなのか。
  3. トワサの「アキラを守りたい」という願いが具現化した存在
    トワサの最も強い想い、つまり「アキラを愛し、守りたい」という願いだけを抽出してプログラムされた、いわば愛の守護者。だからこそ、彼女はアキラの危機に現れ、圧倒的な力で彼を守ったのではないでしょうか。

どの可能性も魅力的であり、そして切ない。「人間とは何か?アンドロイドと人間はどこが違うのか?」という作品の根幹テーマが、ユウグレという存在そのものに凝縮されているのです。

「星の海に魂の帆をかけた女」― タイトルに込められた意味とは?

ここで、今回の第1話のタイトル「星の海に魂の帆をかけた女」の意味について考えてみましょう。この詩的なタイトルは、この作品のタイトル付けの特徴でもあります。第0話は「朝をこころに、一、二と数えよ」、そして次回第2話は「週末の過ぎた北の地で」。どれもが物語の内容を暗示する、文学的な響きを持っています。

「星の海」とは、広大な宇宙、あるいは200年という果てしない時の流れを象徴しているのかもしれません。「魂の帆をかけた」とは、確固たる意志や目的を持って、その困難な旅に挑む姿を現しているのでしょう。

では、その「女」とは誰を指すのでしょうか?
一つは、もちろんトワサです。彼女は「LC Project」という壮大な計画を掲げ、人類の未来という星の海へ、その天才的な知性と情熱という魂の帆をかけて漕ぎ出しました。
しかし、200年後の今、その帆を引き継いでいるのはユウグレです。彼女は荒廃した世界で、トワサの遺志(あるいは愛)を胸に、アキラを導くという新たな航海を始めようとしています。

つまり、このタイトルは、トワサからユウグレへと受け継がれた、あるいは二重写しになった「魂の旅」を象徴しているのではないでしょうか。星の海に帆をかけた一人の女性の物語は、時を超え、アンドロイドという新たな器を得て、再び始まろうとしているのです。

人間とは何か?アンドロイドの愛は本物か?究極の問い

「私はアンドロイドです」と告げたユウグレ。彼女は自分が人間ではないと認識しています。しかし、その顔は愛した女性そのもの。そして、彼女がアキラに向ける眼差しや、彼を救った行動は、紛れもなく「愛」と呼べるものではないでしょうか。

もし、人間の心が脳内の電気信号の集積であるならば、それを完璧に再現したアンドロイドの心と、人間の心に違いはあるのか? 第0話でトワサが投げかけたこの問いが、今、ユウグレという存在を通して、より切実な形でアキラの、そして私たちの目の前に突きつけられています。

なぜ「ユウグレ」なのか?名前に隠されたトワサの願いと物語の核心

第1話で最も僕の心を揺さぶり、そして大きな謎を残したのが、トワサそっくりのアンドロイドが自らを「ユウグレ」と名乗ったシーンです。なぜ彼女は、アキラが愛した「トワサ」ではなく、「ユウグレ」という名前を持つのでしょうか。ここには、物語の核心に触れる、深くて切ない意図が隠されていると考察します。

トワサ(永久)とユウグレ(夕暮れ)―対極に位置する名前
まず注目すべきは、二つの名前が持つ意味の対比です。

  • トワサ (永久):アキラにとって、彼女との愛は「永遠」であり、不変の象徴です。彼の200年変わらぬ想いは、まさに「永久」そのものです。
  • ユウグレ (夕暮れ):一方、夕暮れは昼と夜の境界であり、光が消えゆく儚い時間。終わりと始まり、過去と未来の狭間を象徴する言葉です。

ユウグレがこの名を名乗ったのは、「私は永久(トワサ)ではない」という明確な自己規定に他なりません。彼女はアキラの記憶の中にいる完璧で永遠の存在ではなく、その面影を宿しながらも、いずれ消えゆくかもしれない「黄昏時」のような、不確かで儚い存在であることを示唆しているのです。

意外な発想:ユウグレは「トワサが遺した最後の詩」ではないか?
ここからさらに踏み込んでみましょう。もし、ユウグレの命名に、かつての天才博士トワサ自身の意志が介在していたとしたら?

第0話で描かれたトワサは、単なる恋する乙女ではなく、AI研究の第一人者でした。彼女が自らの運命、あるいは世界の未来を予期し、アキラのために「ユウグレ」という存在を設計した可能性は十分に考えられます。

その場合、「ユウグレ」という名前は、トワサからアキラへの最後のメッセージ、あるいは「詩」と解釈できます。

「私の存在は永久(とわ)にあなたの記憶の中に。でも、その光が沈んだ夕暮れ(ゆうぐれ)の先に、あなたが生きていく未来がある。だから、私のことは探さないで」

第2弾PVで示唆された「私のことは決して探さないで」というトワサのメッセージは、この解釈と符合します。彼女はアキラに過去(永久)に囚われるのではなく、未来(夕暮れの先)へ進んでほしいと願った。しかし、完全に自分を忘れてほしくもない。その矛盾した切ない願いの結晶が、自らの面影を持ちながらも違う名前を持つアンドロイド、「ユウグレ」だったのではないでしょうか。

結論:「永久のユウグレ」というタイトルが示すもの
この物語のタイトルは『永久のユウグレ』です。これは、「永久(トワサ)の物語」と「ユウグレの物語」が一つであることを示しています。つまり、「トワサという光が黄昏を迎え、ユウグレという存在へと移り変わっていく物語」そのものを指しているのです。

ユウグレが自ら「ユウグレ」と名乗った瞬間、アキラだけでなく、私たち視聴者もまた、この壮大で切ない物語の入り口に立たされたと言えるでしょう。彼女の名前は、単なる記号ではなく、これから明かされていく愛と魂の行方を指し示す、最も重要な道しるべなのです。

アキラはこれから、記憶の中の「人間のトワサ」への愛と、目の前にいる「アンドロイドのユウグレ」からの愛の間で、激しく揺れ動くことになるでしょう。それは、私たちの存在そのものを問う、究極の選択に他なりません。

物語は新たなステージへ。次なる出会いと戦いの予感

衝撃のラストシーンは、私たちに安息を与えるどころか、さらなる謎と波乱の予感を突きつけます。

「私と結婚して下さい」― ユウグレの言葉が意味するもの

トワサと瓜二つの顔で、ユウグレは微笑み、こう告げます。

「アキラ……。私と結婚して下さい」

これは、200年前にアキラがトワサに贈った言葉への、時を超えたアンサーです。しかし、その言葉を発しているのは、トワサではないユウグレ。彼女のこのプロポーズは、何を意味するのでしょうか。トワサの記憶がそうさせているのか。それとも、アキラを繋ぎ止めるための、最も効果的な「お願い」として計算された言葉なのか。あるいは、彼女自身の純粋な願いなのか。この言葉の真意を探ることこそが、今後の物語の大きな推進力となるでしょう。

次回予告に登場する新たなアンドロイドたち(アモル、ヨイヤミ、ハクボ)

最後に流れた次回予告では、ユウグレ以外にも、「アモル」「ヨイヤミ」「ハクボ」といった新たなアンドロイドらしきキャラクターたちが次々と登場しました。彼らはユウグレの仲間なのか、それとも敵対する存在なのでしょうか。ユウグレが「夕暮れ」を意味するなら、「宵闇」「薄暮」といった名前を持つ彼らもまた、同じ計画の産物である可能性が高いでしょう。物語はアキラとユウグレ二人だけの世界から、アンドロイドたちを巻き込んだ、より大きな戦いへと発展していくことが予想されます。

まとめ:週末の過ぎた北の地で、魂の物語は続く

第0話・第1話は、公式サイト及び以下のYouTubeチャンネルにて期間限定で無料公開されています。この衝撃と感動を、ぜひあなた自身の目で確かめてみてください。

オリジナルTVアニメ「永久のユウグレ」第0話&第1話本編映像【期間限定公開】

愛する人を失い、200年後の荒廃した世界で目覚めたアキラ。彼の前に現れたのは、愛した女性の姿を持つ、謎多きアンドロイド・ユウグレでした。彼女の愛は本物なのか、偽物なのか。そして、人間とアンドロイドの魂は、どこで交わり、どこですれ違うのか。『永久のユウグレ』が描くのは、単なるSFラブストーリーではありません。それは、私たちの心の最も深い場所を揺さぶる、魂の物語です。

次回のタイトルは「週末の過ぎた北の地で」。週末=安息の時は過ぎ、物語はさらに過酷なステージへと進むことを暗示しているようです。舞台となった北の地・ハコダテで、アキラとユウグレはどんな未来を紡いでいくのでしょうか。楽しみでなりません。

作品情報

TV放送スケジュール

  • MBS/TBS系28局「スーパーアニメイズムTURBO」枠
    • 第0話:2025年9月25日(木)24:26~
    • 第1話:2025年10月2日(木)24:26~
  • BS日テレ
    • 2025年9月30日(火)24:30~
  • AT-X
    • 2025年9月26日(金)22:30~

※放送日時は変更になる可能性があります。

VOD配信スケジュール

2025年9月25日(木)24:56より、DMM TV、U-NEXT、dアニメストアをはじめとする各種配信サービスにて順次配信開始予定です。詳細は公式サイトをご確認ください。

スタッフ情報

  • 原作:Project FT
  • 監督・シリーズ構成:津田尚克
  • キャラクター原案:タヤマ碧
  • キャラクターデザイン:齊藤佳子
  • サブキャラクターデザイン:GONTA
  • メインアニメーター:鍋田香代子
  • 総作画監督:齊藤佳子、長田好弘、さとう沙名栄
  • 美術デザイン:宮岡真弓、多田周平
  • 美術監督:浅井唯奈、田辺浩子
  • 色彩設計:佐々木梓
  • 2Dworks:向井吉秀
  • 3D監督:市川元成
  • 撮影監督:児玉純也
  • 編集:髙橋 歩
  • 音楽:得田真裕
  • 音響監督:吉田光平
  • 音響効果:小山恭正
  • 音響制作:dugout
  • アニメーション制作:P.A.WORKS

自分のペースでじっくり観たい方は

もしこの記事で『永久のユウグレ』に興味を持っていただけましたら、ぜひ他の記事も読んでみてくださいね。あなたの好きな作品が、きっと見つかるはずです。

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☆☆☆☆☆今回はここまで。

👉使用した画像および一部の記述はアニメ公式サイトから転用しました。

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