43年ぶりに10円から12円に2円値上げ、頑張れうまい棒!

アイキャッチ画像はフェスティバルプラザさんです。こんなデカいのがあるんですね。面白いと思った方は下のリンクから買ってあげてね!


「うまい棒」が43年ぶりに値上げ

こんなニュースが出てました。

うまい棒値上げ  日経新聞 2022.01.25

「うまい棒」を販売するやおきん(東京・墨田)が、同商品を値上げすることが24日までにわかった。関係者が明らかにした。現在の参考価格は税抜き10円。4月出荷分から2円上げて12円とする。原材料費の高騰などが響く。1979年の発売から40年以上、1本10円を維持してきたが値上げに踏み切る。

原材料のコーンや植物油の国際価格が上昇しているほか、包装資材費や運送費も高騰している。商品の継続と安定供給を守るために値上げを決断したようだ。食品の値上げが、長期間価格を維持してきた商品にも及び始めた。

うまい棒は言わずと知れた国民的駄菓子、年間7億本売れているそうです。

なんと43年も同じ100円で販売していたんですね。

このニュースを見て、「うまい棒」、これからも売れて欲しいな、と思いました。

「ガリガリ君」は25年ぶりに値上げ、そして売り上げ増加

同じようなニュースが以前、あったのです。それは赤城乳業の「ガリガリ君」です。

ガリガリ君は2016年4月に60円から70円に値上げしました。それまで25年間、60円を維持してからの10円の値上げです。しかし翌年の売り上げは10%アップしたのです。

当時赤城乳業の社長一同が中庭で深々とお辞儀しお詫びするCMが放映され、話題さらいました。赤城乳業はそもそもCM戦略が上手な会社ですが、売り上げ増加を意図したかどうかはともかく、25年間も60円を維持したこと、そして値上げ後の70円でも商品の価値に対して十分に安いことが再認知され、売り上げ増加につながったのです。

今回の「うまい棒」はどうでしょうか

話は変わりますが、長期間値上げをしなかったうまい棒とガリガリ君がその期間の物価上昇にどのくらい耐えてきたのかを調べてみました。。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構によると、うまい棒が発売された1979年の総合物価指数が69.1、最新の2020年が101.8で、その期間の物価は47%上昇しています。今回の値上げ20%(10円→12円)は値上げ率は大きいですが、いままで47%の物価上昇に耐えてきているのです。(途中サイズをやや小ぶりにするシュリンクフレーションは実施しているようです。)

一方、ガリガリ君でみると、発売開始年の1981の総合物価指数が78.1、値上時2016年が99.9で、この間の物価上昇率28%です。値上げは60円から70円ですから17%上昇です。

うまい棒もガリガリ君も長期間にわたり、物価上昇に耐えて同一価格を維持してきました。特にうまい棒は43年間ですから凄いことです。

「うまい棒」はなぜこんなに認知されているのか

ガリガリ君はインパクトのあるテレビCMで認知度を上げてきましたが、うまい棒はテレビCMを流していません。しかし、みんなうまい棒のことを知っています。なぜこれほどまでに認知されているのでしょうか。

僕はうまい棒を買った記憶が余りないです。路上で配るノベルティやゲームセンターでの商品のイメージがあります。

クルマの展示会や試乗会で10本くらい袋詰めにしたのを頂いたり、ゲームセンターのUFOキャッチャーでうまくいったら数十本どさっと落ちてくるイメージです。

単価が安いけどお菓子として十分においしいし、パッケージも楽しい。

かさばるからなんとなくお得感増し増しだけど軽いんで持って帰る負担も少ない。

まさにノベルティや景品にはぴったりのうまい棒です。

このような商品は他には無いんじゃないでしょうか。もちろんガリガリ君なら溶けてしまうんで絶対無理です。

うまい棒が支持される理由はその美味しさという商価値に対する10円という割安な価格、コミュニケーションツールとして秀逸な遊び心のあるパッケージデザイン、商品の多彩なバリエーションと絶えざるバージョンアップの3つがあると思います。

今回の値上げでその価値の一角が崩れてしまうのですが、消費者はどのように捉えるのでしょうか。

頑張れうまい棒!

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