冬の金沢旅行~ひがし茶屋街、にし茶屋街、主計茶屋街町を歩く

レンタカーを使わない旅  №15

金沢三茶屋街を歩く

レンタカーを使わない旅、これがこのシリーズの唯一のルールです。

理由は夫婦2人でビール片手に車窓から風景を眺めるというのがコンセプトだから。

旅をブログに上げることで記録として残そう、という僕の備忘録です。

今回は2025年1月の金沢の旅。3日目の様子をお伝えします。

1月では珍しいと言われる快晴の中、主計町茶屋街、ひがし茶屋街、西茶屋街と歩きました。

金沢三茶屋街は徒歩で観光できます。

よろしかったらご覧になってください。

今回の行程

ダイジェスト

【今回の行程】

2025年1月11日(土)から14日(火)

大分ー金沢 3泊4日

JALじゃらんパック利用 夫婦2人で203,200円

じゃらんパックでの予約です。

【観光先】

〇宿泊先 THE HOTEL SANRAKU KANAZAWA(ザ ホテル山楽 金沢)

〇1日目 金沢城公園(夜間ライトアップ)と周辺、夕食は香りん寿司

〇2日目 金沢城公園・兼六園、美術館・博物館巡り、にし茶屋街、夕食は居酒屋「風和利」

〇3日目(前半) にし茶屋街、主計町茶屋街、ひがし茶屋街、近江町市場、尾山神社、武家屋敷跡

〇(後半)から4日目 いしかわ四高記念公園、しいのき緑地、鼓門

今回は3日目(前半)の三茶屋街巡りをお送りします。

旅程表

今回の旅程表です。

同一ホテルに3泊とあまりやらないパターン。今回は滞在型の旅をゆっくり楽しむプランです。

3泊4日の場合は大抵2泊と1泊の組み合わせで移動し、2か所観光するというパターンが多いんですが、今回は金沢市内中心部のTHE HOTEL SANRAKU KANAZAWA(ザ ホテル山楽 金沢)に3泊します。

金沢三茶屋街を徒歩で観光

「金沢三茶屋街」について

金沢市には、歴史的な趣を持つ3つの茶屋街があり、これらは総称して「金沢三茶屋街」と呼ばれています。それぞれの茶屋街は独自の特徴を持ち、金沢を代表する観光地として国内外から多くの観光客を魅了しています。


1. ひがし茶屋街

  • 概要: 金沢三茶屋街の中で最も規模が大きく、観光客に人気のエリアです。江戸時代の面影を残す石畳の道と木造建築が並び、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
  • 見どころ:
    • 「志摩」や「懐華樓」など、歴史的な茶屋建築が一般公開されており、当時の文化を体感できます。
    • 金箔製品を扱う「箔座」や、和菓子店、町屋カフェなどが充実しており、食べ歩きやショッピングが楽しめます。
  • アクセス: 金沢駅から金沢ループバスで約10分、「橋場町」バス停から徒歩5分。

2. にし茶屋街

  • 概要: ひがし茶屋街に比べて規模は小さいものの、落ち着いた雰囲気が魅力の茶屋街です。犀川の近くに位置し、静かに散策を楽しみたい方におすすめです。
  • 見どころ:
    • 「金沢市西茶屋資料館」では、茶屋文化や芸妓の歴史を学ぶことができます。
    • 甘納豆や落雁などの伝統的なお土産を扱う店舗や、和モダンなカフェが点在しています。
  • アクセス: 金沢駅から金沢ループバスで約15分、「広小路」バス停から徒歩3分。

3. 主計町(かずえまち)茶屋街

  • 概要: 浅野川沿いに位置し、最も規模が小さい茶屋街です。川のせせらぎとともに、ノスタルジックな雰囲気を楽しめます。
  • 見どころ:
    • 夜にはライトアップされ、幻想的な景観が広がります。
    • 泉鏡花記念館や「暗がり坂」など、文学や歴史に関連するスポットも点在しています。
  • アクセス: ひがし茶屋街から徒歩圏内で、浅野川を渡るとすぐに到着します。

金沢三茶屋街は、それぞれ異なる魅力を持ちながらも、金沢の伝統文化や歴史を色濃く感じられるエリアです。ひがし茶屋街の賑やかさ、にし茶屋街の静けさ、主計町茶屋街の川沿いの風情を楽しみながら、1日で全てを巡ることは十分可能です。僕らは三茶屋街の他に尾山神社や武家屋敷街にも行けたので全然大丈夫でした。

但し、この日の歩数は2万2千歩でしたけどね。

観光の際には、ぜひそれぞれの茶屋街を訪れて、金沢の多彩な魅力を堪能してください。

金沢三茶屋街の特徴まとめ

以下は、金沢市にある「ひがし茶屋街」「にし茶屋街」「主計町茶屋街」の特徴を比較した表です。

茶屋街名特徴見どころ・ポイント雰囲気
ひがし茶屋街– 金沢最大規模の茶屋街
– 重要伝統的建造物群保存地区
– 観光地化が進み、華やかな雰囲気
– 歴史的建築物「志摩」「懐華樓」の見学
– 金箔ソフトクリームや和菓子店
– 木虫籠(きむすこ)の格子が特徴
華やかで賑やか
にし茶屋街– 落ち着いた雰囲気
– 芸妓が最も多く所属
– 小規模で静かな街並み
– 金沢市西茶屋資料館
– 老舗の和菓子店「落雁諸江屋」
– 三味線や太鼓の音が聞こえることも
静かで趣深い
主計町茶屋街– 浅野川沿いに位置
– 重要伝統的建造物群保存地区
– 夜のライトアップが幻想的
– 文豪泉鏡花ゆかりの地
– 「暗がり坂」「あかり坂」
– 浅野川沿いの桜並木やレトロな街灯
静寂でロマンチック

補足情報

  • アクセス: 3つの茶屋街は徒歩やバスで簡単に移動可能な距離にあり、1日で全て巡ることもできます。
  • おすすめの回り方: 徒歩の場合、浅野川を挟んで「ひがし茶屋街」と「主計町茶屋街」をセットで訪れ、その後「にし茶屋街」を巡るのが効率的です。

それぞれの茶屋街は異なる魅力を持ち、金沢の歴史や文化を体感できるスポットです。訪問時には、昼と夜の雰囲気の違いも楽しむことをおすすめします。

徒歩で三茶茶屋街をこんな風に回りました。グーグルマップでは6.4㎞と表示されていますが、実際は2万2千歩歩いてるんで、僕の足が短いからとしても2万2千歩×歩幅60㎝=1万3200m。

つまり倍の13㎞は歩いています。

まあ、この三茶屋街の中を行ったり来たりしたり、次回お届けする近江町市場や武家屋敷街もぐるぐる回ったんでこうなったんでしょうね。三茶屋街だけ巡る散策でも8㎞くらいだと思います。お土産を買ったりしても徒歩で3時間あれば十分に回れますね。

主計町(かずえまち)茶屋街

それではスタートしましょう。ホテル朝9時に出発してまずは主計町茶屋街です。

主計町茶屋街(かずえまちちゃやがい)は、細い路地と伝統的な建物が並ぶ情緒豊かなエリアで、国の重要伝統的建造物群保存地区にも指定されています。江戸時代から続くこの街並みは、観光客にとって魅力的な散策スポットとなっています。特に夕暮れ時には、灯りがともり、幻想的な雰囲気が漂います。

また、主計町茶屋街は、ひがし茶屋街やにし茶屋街と並ぶ金沢三茶屋街の一つであり、観光客が少なく、ゆったりとした時間を過ごすことができる穴場スポットでもあります。実際ほとんど観光客がおらず、ゆっくりと散策できました。

僕は三茶屋街のなかでこの主計町茶屋街が一番風情を感じました。

あかり坂

あかり坂は、金沢市の主計町茶屋街に位置する歴史的な坂道で、作家の五木寛之によって名付けられました。

あかり坂

この坂は、2008年に発表された小説『主計町あかり坂』に由来し、五木氏はこの坂の名前を地元の人々からの依頼を受けて考案しました。彼は、泉鏡花の作品に触発され、「暗い夜の中に明かりをともすような美しい作品を書いた鏡花を偲んで、あかり坂と名づけた」と述べています。

あかり坂は、主計町茶屋街の狭い路地の一部であり、昼間でもあまり陽が当たらないため、薄暗い雰囲気が漂っています。この坂は、茶屋街で働く人々にとっての近道でもあり、夜になると茶屋の明かりが灯り、幻想的な景色を作り出します。坂の下には、あかり坂の標柱があり、五木寛之の言葉が刻まれています。

あかり坂標識

暗がり坂

暗がり坂は、金沢市の主計町茶屋街に位置する歴史的な石段坂で、かつて地元の旦那衆が人目を避けて茶屋に通うために利用していた道です。この坂は、隣町の下新町から久保市乙剣宮の境内を抜けると現れ、狭く急勾配の石段が続いています。昼間でも陽光が遮られるため、名前の通り暗い雰囲気を醸し出しています。

暗がり坂

坂を下ると、茶屋街の建物が見えてきて、まるで別世界に迷い込んだかのような感覚を味わえます。暗がり坂は、主計町茶屋街の中でも特に情緒豊かな場所であり、訪れる人々に昔の金沢の風情を感じさせるスポットとなっています。坂の途中には、木虫籠と呼ばれる独特の格子状の装飾が施された茶屋建築が並び、外からは中が見えにくい一方で、内部からは外の様子が伺える構造になっています。

この坂は、泉鏡花の生家が近くにあり、彼の作品にも登場することから、文学的な背景も持っています。暗がり坂を下り切ると、主計町事務所があり、ここは芸妓さんの稽古場としても知られています。訪れる際には、坂を上るよりも下る方が風情を感じやすく、途中で振り返ることで坂の景色を楽しむこともおすすめです。

暗がり坂標識

主計町(かずえまち)芸妓組合

主計町芸妓組合は、金沢市の主計町茶屋街に位置する伝統的な芸妓の組織で、主に芸妓の稽古や管理を行っています。この組合は、金沢の茶屋文化を支える重要な役割を果たしており、特に主計町の芸妓たちの技術向上や伝統の継承に力を入れています。

主計町芸妓組合の事務所は、暗がり坂の近くにあり、昔ながらの建物が特徴です。この場所は、芸妓たちの稽古場としても利用されており、訪れる人々は伝統的な芸を間近で見ることができます。特に、夏には「金沢芸妓 夏のお稽古風景特別体験会」が開催され、観光客や地元住民が芸妓の演技や稽古を体験する機会が提供されています。

主計町事務所・芸妓組合

主計町の芸妓たちは、三味線や踊りの技術を磨くために、ほぼ毎日稽古を行っています。これにより、金沢の伝統文化を次世代に伝える努力が続けられています。また、主計町芸妓組合は、地域の経済人や文化団体と連携し、伝統芸能の支援や普及活動にも取り組んでいます。

このように、主計町芸妓組合は金沢の文化的なアイコンとして、地域の伝統を守り続ける重要な存在です。

主計町(かずえまち)茶屋街の風景

それではここから主計町茶屋街の風景をご覧ください。

とっても風情がありましたよ。

風情がある主計町茶屋街
お茶屋の入口
主計町茶屋街は路地も素敵
浅野川沿いに並ぶ茶屋建物
遠景で見るとこんな感じで

ひがし茶屋街

金沢最大の茶屋街

ひがし茶屋街は、金沢市にある三つの茶屋街の中で最も有名で、観光客に人気のスポットです。この地区は江戸時代の面影を色濃く残しており、伝統的な茶屋や料亭が立ち並ぶ美しい街並みが特徴です。主計町茶屋街から浅野川を挟んで200mほどの先にあります。

ここは観光客でごった返しています。写真ではあまり人は写っていないかもしれませんが、それは極力写り込みを避けたため。僕は風情をあまり感じられなかったので主計町茶屋街の方が良かったな。

ご覧ください。それにしても1月の北陸とは思えない素晴らしい快晴です!

それにしてもいい天気
観光客の映り込みを避けて
このアングルからの写真が有名

ひがし茶屋街のお土産

ひがし茶屋街は金沢の三大茶屋街でも一番大きく、お土産物屋さんも沢山あります。

こんなお土産品が有名ですね。

金箔製品: 金沢は金箔の生産が盛んで、ひがし茶屋街には金箔を使用した化粧品や雑貨を扱う店舗が多くあります。特に、金箔を贅沢に使ったコスメやアクセサリーは人気です。

和菓子: ひがし茶屋街には、伝統的な和菓子を販売する店が多く、特に「森八」の和菓子は有名です。季節ごとの和菓子や、金沢の名物を使ったスイーツが楽しめます。

伝統工芸品: 九谷焼や加賀友禅、金沢箔など、地元の伝統工芸品を扱うショップも多く、これらはお土産として非常に人気があります。特に、金箔屋さくだ本店では金箔の製造過程を見学できる体験も提供しています。

雑貨: ひがし茶屋街には、金沢の伝統技術を活かした現代的なデザインの雑貨も多く、特に女性に人気のアイテムが揃っています。これらは日常使いにも適しており、手土産としても喜ばれます。

日本酒: 金沢の地酒もお土産として人気で、ひがし茶屋街周辺には日本酒を販売する店舗もあります。地元の酒蔵から直接仕入れた日本酒は、特別な贈り物としてもおすすめです。

茶屋街おすすめ土産ベスト5

金沢には多くの魅力的なお土産がありますが、特に人気のあるものを以下に紹介します。これらはAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングで購入可能です。

1. 和菓子

  • 商品名: きんつば
    • 販売店名: きんつば中田屋
    • 特徴: 艶やかでふっくらとした厳選大納言小豆を使用した伝統的な和菓子。透けるほど薄い皮が特徴で、見た目にも美しい一品です。

2. 福うさぎ

  • 販売店名: 金澤 福うさぎ
  • 商品名: 福うさぎ(5種詰め合わせ)
  • 特徴: かわいらしいウサギの形をした蒸し饅頭で、五郎島金時や能登大納言など地元の素材を使用した餡が入っています。

3. 烏骨鶏かすていら

  • 販売店名: 烏鶏庵
  • 商品名: 烏骨鶏かすていら【金箔】
  • 特徴: 希少な烏骨鶏の卵を使用した贅沢なカステラで、しっとりとした食感と深い味わいが楽しめます。

4. 落雁

  • 販売店名: 落雁 諸江屋
  • 商品名: 落雁(わび タンス箱)
  • 特徴: 和三盆糖を使用した伝統的な和菓子で、口どけの良さと美しい見た目が特徴です。

5. 加賀八幡 起上もなか

特徴: 加賀八幡の郷土玩具をモチーフにした可愛らしいもなかで、香ばしい皮の中にたっぷりの小倉餡が詰まっています。個包装されているため、ばらまき用にも便利です。

販売店名: 金沢うら田

商品名: 加賀八幡 起上もなか

これらのお土産は、金沢の伝統や文化を感じさせる素晴らしいアイテムであり、訪れた際にはぜひ手に入れたい一品ですね。

にし茶屋街

徒歩だと高低差があるので注意

鈴木大拙館からにし茶屋街に向かいます。徒歩だと30分以内とグーグルマップに表示されているんですが、犀川を渡ってから結構な登りで真冬なのに汗をかきながら行く羽目になりました。多分45分くらいかかったんじゃないかな。徒歩だと厳しいのでご注意ください。

にし茶屋街までの徒歩経路(坂道なので実際は45分かかる)

茶屋街自体はコンパクト

さて、このにし茶屋街、お土産物屋さんが一列に並んでいるだけという印象でした。茶屋街自体はコンパクトです。

夕方5時前に行ったので閉まっているところも結構ありましたね。説明の都合三茶屋街を連続しましたが、西茶屋街はこの日ラストで行きました。間に次回お届けする近江町市場や武家屋敷を回っています。

夕刻のにし茶屋街は人もまばら
かわむらの甘納豆が有名

走り去る芸妓さんに遭遇!

金沢のにし茶屋街は、現在も多くの芸妓が活躍している場所として知られています。この茶屋街には、特に「明月」「美音」「はん家」「浅の家」「華の宿」の5軒のお茶屋があり、合計で15名の芸妓が所属しています。この人数は、金沢にある3つの茶屋街の中で最も多いです。

にし茶屋街は、伝統的な茶屋文化が色濃く残るエリアで、夕暮れ時には着飾った芸妓たちが街を歩く姿が見られ、三味線の音色が響くこともあります。

実際に小走りで僕の横を走り抜けた芸妓さんに出会い、思わずシャッターを切りました。

芸妓さん、小走りで(がんばれ!)

西検番事務所

ここが西検番事務所。金沢のにし茶屋街に位置する西検番事務所は、1922年に建設された重要な文化財であり、現在も芸妓たちの稽古場や管理事務所として利用されています。この建物は、洋風のデザインが特徴的で、外壁は柔らかな水色に塗られています。アーチ状の玄関ポーチやバージボード(飾り板)など、当時の洋風建築の要素が取り入れられています。

西検番事務所は、金沢の伝統文化を体験できる特別なプログラムの舞台ともなっており、観光客はここで金沢素囃子やお座敷太鼓の演奏を楽しむことができます。さすがに夕方5時だったので閉まっていました。

西検番事務所は趣がある

ここまでの観光でホテルに戻るのですが。徒歩では1時間を超えてしまい、タクシーを拾う必要があります。たまたまにし茶屋街で降車した車を見つけてお願いしたから僕らは待ち時間なしで乗れましたが、運転手さん曰く、「お客さんたちは運がいいねぇ」とのこと。

インバウンドの観光客増加等の需要に供給が追い付かず、コロナ禍で減少したタクシー台数も戻っていないため、金沢では路上でタクシーを拾うのは絶望的、呼んでも1時間後とかになるとのことでした。

それでは1月の金沢の旅3泊4日、三茶屋街編はここまで。

ちなみにこの日の昼食は百貨店の大和香林坊店のレストラン街に行きました。
レストランからの風景です。雪景色でしたね。

夕食も帰りにここに寄って食材を買い込んでホテルで宴会です。ちなみに写真はありません。

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次回、3日目後半へ続く。

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