GO.17 日産自動車が第2四半期決算を発表~予想より良いがまだ様子見を

日本株でGO! №17

予想より良かった日産自動車の決算だが

日産自動車が2024年度第2四半期決算を発表。

通期利益見通を14.7%上方修正と好決算でした。

コンセンサスを23%上回る結果です。

しかし翌日の株価は急落。

市場からは為替差益によるところが大きいと判断されたようです。

好業績ながら通期見通しの変更はありませんでした。

次期中期経営計画の発表も先延ばし。

中間決算としてはいい数値でしたがしばらく様子見した方が良さそうです。

日産自動車が第2四半期決算を発表

今期最終を15%上方修正

2023年11月9日、日産自動車が2024年3月期第2四半期決算を発表しました。

連結最終利益は第2四半期累計で前年同期比4.6倍に急拡大、通期利益見通を14.7%上方修正するという好決算です。

この日産自動車の決算、僕には意外に映りました。日産と言えばルノーとのアライアンスの見通しが立たないままでいましたし、車もそんなに売れていないのではないかと思っていたからです。

2023年11月09日16時25分

日産自、今期最終を15%上方修正

 日産自動車 <7201> [東証P] が11月9日大引け後(16:25)に決算を発表。24年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比4.6倍の2962億円に急拡大した。
 併せて、通期の同利益を従来予想の3400億円→3900億円(前期は2219億円)に14.7%上方修正し、増益率が53.2%増→75.8%増に拡大する見通しとなった。

株探

意外性のある決算結果、コンセンサスを23%上回る

この決算発表は僕だけでなく市場でもサプライズと捉えられました。

今回の中間決算の経常損益は直近のIFISコンセンサスを22.7%も上回る水準だったのです。

2023/11/09 16:25 

日産自動車 (7201)
2024年3月期連結中間決算、経常損益412,681百万円。IFISコンセンサスを上回る水準。

 【業績予想/決算速報】日産自動車<7201>が11月9日に発表した2024年3月期中間決算の経常損益は412,681百万円、直近のIFISコンセンサス(336,400百万円)を22.7%上回る水準だった。

株予報

株価は4.45%下落

決算を受けた日産自動車株は下落しました。前日対比▲4.45%の607.2円。

決算内容はコンセンサスを上回ったものの、翌11月10日の株価は下落してしまいました。

こちらは9月10日の1分足です。朝方高いところもありましたがずるずると下げる悪い足型です。

出来高も6千万株以上と膨らみ、決算結果を見た投げ売りがでたものと推測されます。

株価自体は高い位置にあったわけではないので翌営業日以降が気になる悪い形のチャートとなりました。

通期見通しは変更なし

なぜこのようなことになったのか。

その最大の理由は通期見通しだと僕は考えています。

決算資料では「2023年度見通し」というギラギラの扉の次に発表がありました。

「23年度台数見通し(前回より変更なし)」

え?これだけ?

増えたり減ったりの見通しはあるだろ?って思うんですが全く素っ気ありません。

これだと何かを隠しているんじゃないか、あるいは見通しが立てられない状況なんじゃないかと勘繰ってしまいます。

好業績は為替のおかげ?

そもそも今回の通期業績予想の上方修正は実力ではなく、為替相場によるものという見方も出ています。

ロイターの記事であh従来の5,500億円から6,200億円に引き上げた営業利益の見通しのうち、為替の影響が400億円あるというのです。

つまり想定より円高が進展したため、ドルでの売り上げを円に変換するときの見かけ上の利益が出たとの見方です。

また、決算会見で11月公表予定であった次期中期経営計画の公表に対して「もう少し時間がかかる」と先延ばしにしたこともマイナスインパクトになりました。

[東京 9日 ロイター] – 日産自動車<7201.T>は9日、2024年3月期の連結業績予想を上方修正した。営業利益は前年比64.4%増の6200億円となる見通しで、従来の5500億円から引き上げた。円安のほか、中国以外で想定以上に販売が増加していることが寄与する。IBESがまとめたアナリスト21人の予測平均値5700億円を上回った。
内田誠社長は同日の決算会見で、11月を目指していた新たな中期経営計画の公表にはもう少し時間がかかると明らかにした。遅くとも今年度内に公表する。
前提為替レートは円安方向へ見直し、1ドル140円(従来は132円)、1ユーロ153円(同139円)とした。従来の業績予想に対し、為替の影響が400億円、販売面の収益向上などが200億円、原材料価格の低下などが100億円それぞれ営業利益を押し上げる。

懸念されたルノーとの資本関係は対等な関係に

日産自動車と言えばルノーとの資本関係が不明瞭なままであったことも懸念材料視されていました。

こちらについてはようやく新たなアライアンス契約にこぎつけました。

11月8日の日経新聞に次のような記事が出ています。

ようやくルノーとの関係が主従から対等になったようです。

これを契機に日産は躍進できるのでしょうか。

ルノーと日産自動車は8日、資本関係の見直しが完了したと発表した。ルノーの日産に対する出資比率を15%に引き下げ、相互に15%ずつを出資する。ルノーは保有する日産の株式(43.4%)のうち、28.4%をフランスの信託会社に移した。両社が対等に議決権を行使できるようにした。

両社は7月26日に資本関係の見直しで最終契約を結び、年内に手続きを完了することで合意していた。このほどすべての契約で必要な規制当局の承認が完了し、11月8日付で新たなアライアンス契約を発効した。

日本経済新聞

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日産自動車の株価はどうなる

バリエーションは割安

日産自動車のPERは6.1倍(15倍が目安)、PBRは0.41倍(1倍以上が望ましい)なので株価収益率からみても株価純資産倍率からみても割安水準です。

自動車産業自体がそもそも割安な位置に留まっているので日産自動車だけがこの水準で割安とは言えませんが、今回の決算内容から見ると決して割高ではないと思います。

需給はあまりよくない

バリエーションでは割安ですが、需給はあまりよくありません。

信用倍率は16.08倍。主な自動車メーカーの信用倍率は次のようになっています。

・トヨタ自動車4.69倍

・ホンダ13.42倍

・マツダ8.43倍

・SUBARU12.77倍

・スズキ4.10倍

どのメーカーよりも高くなっています。

信用倍率が高いということは需給が重いということ。株価が上を目指すためのハードルにはなります。

レーティングは2つに分かれる

日産自動車の決算後の。証券会社による目標株価は分かれました。

本日11月10日の株価は607.2円。

それに対して2社が目標株価を発表しましたが、750円と上回る見方と600円と下回る見方に分かれました

株価に対する好反応は限定的という結果です。

日産自動車はしばらく様子見

将来の株価に断定的なことを言及するのはご法度ですが、しばらく様子見と僕は考えています。

理由は通期の見通しが不明瞭なうえ、需給が重いからです。

特に「23年度台数見通し(前回より変更なし)」というのはがっかりしましたね。

今回のお話しであなたに日産自動車の株の売買を推奨する意図は一切ありません。

株式投資は自己判断でお願いします。

それじゃ、またね👋

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