ホンダヴェゼル購入記№7
カローラクロスの破壊力
車格はカローラクロスが上
新型ヴェゼルより半年遅れで登場したカローラクロスのサイズは 全長4,490×全幅1,825×全高1,620で、新型ヴェゼルの 全長4,330×全幅1,790×全高1,590をいずれも上回っており、車格はヴェゼルより一クラス上のクルマに仕上がっています。
ラゲッジルーム(487L)もヴェゼル(390L)より広いです。一方、前席と後席の間の余裕はヴェゼルには及びません。これはカローラクロスが最初に投入されたのがタイ(2020年7月)、その後台湾、米国に展開されたという背景があるようです。後席の居住性より荷室の積載性を重視した、世界戦略車だということでしょう。
但し、写真で判る通り、ヴェゼルは荷室が完全にフラットになるのに対し、カローラクロスは10㎝程の段差が発生します。
サイズ感とスペック
ここまでは車格が上回るカローラクロスが良く見えます。しかし、僕の条件は①車幅が1.8m以内であること、②アイポイントが高いSUVであることの2点です。アイポイントは合格ですが、車幅が35㎜ヴェゼルより上回っているのが気になります。また、試乗してみて判ったのですが、このクルマ、サイドミラーがヴェゼルより左右に張り出しており、狭い道での離合などはヴェゼルより気を遣うことになりそうです。
ただし、最小回転半径はカローラクロスが5.2m、ヴェゼルは5.5mとなっています。車格が上であるにも関わらず、カローラクロスの方が小回りが利きます。一方で最低地上高はカローラクロスが160㎜であるのに対して195㎜あります。ロードクリアランスはヴェゼルに軍配が上がります。山坂道が好きな僕にとってはヴェゼルの方が安心できます。
価格はヴェゼルより安い
カローラクロスのグレード展開は2WDハイブリッド車で上位車種のZが299万円、中間のSが275万円(発売は2022年2月)でヴェゼルの場合はZ(290万円)、X(266万円)です。カローラクロスのZはヴェゼルZより価格が9万円高いんですが、ヴェゼルはオーディオレスなのでナビを付けると価格差は逆転します。カローラクロスはインチディスプレイが標準装備で、29千円の追加で9インチに変更できます。
その他こまごまとしたオプションのあるなしで価格が変わっていきますが、基本的にZグレード同士では価格は同じと考えて良さそうです。
一方、中間車種のSもヴェゼルの中間車種Xより9万円より高いのですが、タイヤサイズが17インチでヴェゼルの16インチを上回ります。正直ヴェゼルほどのデザイン性能が高いクルマに16インチタイヤでは格好がなぁ・・・。
パノラマルーフが選べる
パノラマルーフがZとSで選べるのがカローラクロスのいいところです。ヴェゼルは特別仕様車のPLaYに標準装備されていますが、その他のクルマでは付けることができません。そもそもPlaYは人気が集中し、新型コロナの影響が工場稼働に対して深刻で、手作業で付けるパノラマルーフの作業ができないことや、半導体不足の影響もあり、現在生産中止となっており、買うことすらできません。中間車種ならカローラクロスの方が売れるかなと思います。
パドルシフトがない!
上位車種のZ同士で比較すると、カローラクロスはヴェゼルにはないパワーシートがあります。僕は必要性を感じないのですが、魅力に思う人は多いでしょうね。一方でステアリングヒーターとあの「パドルシフト」(減速セレクター)の設定が無いのです!
この時点でカローラクロスの選択肢は無くなったのですが、ヴェゼルの強力な対抗車として研究してみることにしました。
カローラクロスの販売チャネル
全チャンネルでの販売
カローラはトヨタを長い間けん引し続け、カローラ店という販売チャネルを持っています。知らない人は少ないとは思いますが、だからといってカローラ店で買う必要もありません。トヨタ店、トヨペット店、ネッツ店でも取り扱っています。要はトヨタ車販売店全てで購入できます。
つまり、購入者にとっては競合させられるディーラーが4つあるということです。東京都などの都市部では販売チャネルそのものの統合も始まっているようですが、僕の住んでいる地域には4つのチャネルが残っています。
条件設定・いよいよスタート
購入車種を中間グレードのS(275万円)とし、色はホワイトパールマイカ(33千円)、必須オプションをパノラマルーフ(110千円)、ドラレコ(60千円)、フロアマット(21千円)、9インチディスプレイ(29千円)、ETC(21千円)、トノカバー(21千円)にしてみました。合わせると295千円で、合計はざっと305万円です。これにメンテナンスパックと諸経費を加え値引いた結果、300万円を切ることができるかという交渉をしてみました。
パノラマルーフ11万円はそんなに欲しくはなかったけど、ヴェゼルの価格交渉の際、「おんなじ位の金額でカローラクロスSはルーフ付き」という交渉材料にできる(実際はヴェゼルZの方が上位車種なんでおんなじというのはウソです)と思ったからです。
また、ドラレコ6万円はぎりぎりの交渉の際、「予算が足りないんでドラレコは諦めて市販のを買います。その代わりに取付料1万円で付けてくれません?」という奥の手用です。ネットで購入すれば結構いいドラレコがたくさんあります。僕のお気に入りはコムテックの ZDR016で、今のヴェゼルに付けています。アマゾンで1万8千円くらいで買えます。6万円を無しにして取付料を払っても3万円で収まるので、実質値引3万円の値引材料にできます。
☆コムテック前後ドラレコZDR016 Amazonベストセラー1位です☆
☆☆☆☆☆
各ディーラーを訪問するにあたり、新型ヴェゼル購入をほぼ決めていたがカローラクロスが出てきて迷っている。納期に時間がかかりそうなので1か月以内に決める。価格は300万円以下が希望。という条件を事前に電話で伝えています。
支払いは下取車無し、頭金100万円で期間3年の残価設定ローンという条件です。さて、どのディーラーが頑張ってくれるのでしょうか。
4つのディーラーの見積比較
地域によって違うとは思うのですが、僕が訪ねてみた4つのディーラーでの見積比較結果をお話しします。
カローラ店
カローラクロス発売開始直後の9月中旬に行ってみました。もちろん実車はディーラーにも届いていなかったのでカタロブでの商談です。僕が行ったディーラーは女性の方が対応してくれました。他のカローラ店でもそうだったのでカローラ店は女性社員が多いんでしょうか?。
お店は手書きのPOP広告が多く、親しみやすい雰囲気でした。イベントも隔週土日くらいのペースでやっているようでいろんな案内があります。
面白いのはディーラー独自のカーリースをやっていたことです。基本5年リースなんですが、2年半経過後はいつでも返却(つまり乗換)可能で、リース期間が短いほど次回購入車の値引額が拡大するというものです。僕はいいな、と思いましたが、このディーラーはいろんなオプションがあって判りにくかった(それだけ顧客を絡め取ろうとしているんですね・・・だからセールスさんが女性だったのかな?)
交渉3回、値引額21万円、メンテナンスパック9万円付きでちょうど300万円となりました。200万円台にするとシステム入力の都合やり辛いので、オプション値引きならまだ行けますとのことでしたが、あくまでも購入価格を下げるのが目的なので、これ以上の追及はやめときました。なお、支払いを頭金100万円のリース60回とすると、毎月28,000円です。手数料率は3.5%とのことでした。(なお、他のディーラーでは回数36回ですが、ここは「最初の回数が多いほど中途解約は有利」というよくわからない説明で60回払いにしてみました。)
トヨタ店
なんだかんだでカローラ店との交渉に時間がかかり、10月中旬になりました。高級車が多く店が暗いという印象です。あまりPOPなどもありません。個室ブースみたいなところであまりやる気のなさそうなセールス氏だったのですが、僕が紙にに書いて渡したオプションを手にし、別室に引きこもってしまいました。
期待していいのかなぁ?ひょっとして外れか?と20分くらい待ったでしょうか。お待たせしました。と現れ、商談メモを渡されたのですが、3,01x,xxx円という微妙な金額が記載されていました。「あの・・・300万円以下にはなりませんかね?」と聞いてみると。「判りました。」とボールペンで金額を二重線で消し、「300万円」と記載してくれました。メンテナンスパック5万円付きで値引額18万円です。すごいあっさりとした対応だったので、「295万円!」とか言っとけばよかったな・・・と更改しました。
支払い額は頭金100万円の残価設定ローン36回で毎月24,200円。金利は3.9%と4店の中では一番高かったです。
トヨペット店
11月上旬、買い物に行ったついでだったので電話してすぐの訪問でした。向こうの方も準備ができておらず、偉い人は接客中とのことで若いお兄さんが相手をしてくれました(接客中の「偉い人」は接客途中で名刺交換に来てくれました)
説明資料がとにかく多い。ほぼ飛び込みと変わらない僕に対してもクルマの説明は営業の方、保守面はメカニックの方と分担して話してくれました。総じて元気のいいお店という印象でした。
気になる支払い額は305万円。メンテナンスパック3万円付きで値引額13万円です。頭金100万円の残価設定ローン36回で毎月24,400円。金利は3.5%です。残価設定額が一番少ない1,375千円(他は140万円代後半)だったので、その点は気になります。
週末にフェアがあり、その際5万円相当のオプションプレゼントがあるので実質300万円です、とのことでした。行きませんでしたけど。
ネッツ店
最後は11月中旬のネッツ店、いかにも若者向けと言った感じのカジュアルな店舗でした。ここに唯一展示車もあり、やっと試乗することができました。
今まで散々(僕が勝手に押しかけてるので「散々」は無いですかね)クルマの説明を聞いてきたんで、今までの3ディーラーを訪問したことを告げ、見積と試乗をお願いしました。
試乗については展示車にはバッテリー残量が少ないことを理由に断られましたが、週末にフェアがあるとのこと、「その際思い切った値引きと試乗体験をしていただきます。」とのことで金額提示に至らず、試乗車を見ただけで引き上げました。
さて、フェア当日、見積書を2枚提示されました。1枚目は僕が出したお願い条件で、305万円でした。そしてもう一枚が340万円。希望価格より40万円も高くなっています。説明を聞くと、このクルマはこのディーラーさんが厳選した様々なオプション60万円分を40万円値引いた「大変お買い得」なものなんだそうです。今日と明日の2日間限定だとのこと。中身を見ると10万円のなんとかコートとかもちゃっかり入っていいました。
「この305万円の見積、よそのディーラーさんでは300万円になってるんですが・・・」と告げると、「上司に相談します。」と一旦席を立ち、「お待たせしました、300万円の見積りにしました。それからよそのディーラーさんと全く同じじゃ選んでいただけないですよね、ローン金利を2.2%にしました。」との回答です。
僕が腕組みしていたら次の予約のお客さんが来たようで、「ご興味があったら電話ください。」と話を切り上げられてしまいました。また、見積書は当日限りなのではお渡しできないという理由でもらっていません。
その後、そのセールスさんから電話もメールもありませんでした。こちらとしてはこのディーラーさん、試乗までさせて頂き、ローン金利も安かったんで、カローラクロス購入ならここにしたんですけどね。
購入車種を中間グレードのS(275万円)下のオプションを付けて、合計はざっと305万円です。
これにメンテナンスパックと諸経費(合計で大体30万円)を加え値引いた結果、300万円を切ることができるかという交渉をしてみました。
【335万円-300万円=35万円の値引きレースです。】
- 色はホワイトパールマイカ:33千円
- パノラマルーフ:110千円
- ドライブレコーダー:60千円
- フロアマット21千円
- 9インチディスプレイ:29千円
- ETC21千円
- トノカバー:21千円
- 【合計額】:295千円
見積まとめ(各ディーラーの残価設定額は異なる)
カローラ店 :300万円 60回リース 金利3.5% 毎月28,000円
トヨタ店 :300万円 36回残価設定 金利3.9% 毎月24,200円
トヨペット店 :305万円 36回残価設定 金利3.5% 毎月24,400円
ネッツ店 :300万円 36回残価設定 金利2.2% 見積書なし
結局どこが一番いいのかよくわかんない結論でした。でも、それぞれのディーラーで競合してみることはいいことだということがお分かりいただけたと思います。
ところで、カローラクロスって意外と値引くんですね。これもディーラー間の熾烈な争いがあるからなんでしょうね。
次回は新形ヴェゼルの最大のライバル、カローラクロスを買うのか買わないのか・・・です。
前回の記事はこちらからどうぞ!