GO.25 公募増資で株価が25%希薄化するGSユアサは買い?~売り出し価格を見逃すな!

日本株でGO! №25

GSユアサの株が公募増資で25%希薄化

バッテリー大手のGSユアサが公募増資を決定しました。

発行済み株式総数の25%に当たる大規模なもの。

理論的には25%下落ですが、今のところ12%下落で踏み留まっています。

増資先の一部はホンダ。第2位の大株主となります。

売り出し価格が理論値の1,775円を下回るか否か。注目です。

GSユアサの発行済株式数が25%増加

GSユアサが公募とホンダへの第三者割当増資を発表

2023年11月20日、GSユアサが公募とホンダへの第三者割当増資を発表しました。

発表後の株価は大きく下落しています。

2日間で12%の下げです。

しかし発表後2日目の11月22日はわずかながら陽線を引き、終値は2228.5円。

僕はこの株の動きが気になりました。

発行済み株式は25%増加

今回の報道を見てみましょう。「発行済み株式総数は最大で24.81%増加する。」とあります。

理論的には株価は希薄率同様の下げとなるはずです。

ならば25%下落してもおかしくありません。

しかし発表後2日間の下げは12%。しかも2日目はわずかながらですが陽線で踏み留まりました。

2023年11月20日17時44分

GSユアサが公募とホンダへの第三者割当増資を発表、最大471億円調達

 ジーエス・ユアサ コーポレーション<6674>は20日の取引終了後、国内外での公募増資とホンダ<7267>を割当先とする第三者割当増資、需給状況に応じたオーバーアロットメントによる株式売り出しを決議したと発表した。公募により新株1521万9400株を発行。発行価格は11月29日から12月5日までのいずれかの日に決める。ホンダを割当先とする新株249万7700株の発行に加え、上限228万2900株のオーバーアロットメントによる売り出しを行う予定。発行済み株式総数は最大で24.81%増加する。

 GSユアサは手取り概算で最大約471億6300万円を調達し、電気自動車(EV)用リチウムイオン電池向けの新工場の設備投資や次世代電池の研究開発などに充てる。ホンダも持ち株比率は3.00%から4.89%に上昇する見通し。

株探

出来高658万株の多くが信用買いか

この2日間の急落で出来高は658万株でした。先ほどの出来高の棒グラフを見ていただければ大量の株が売却されたことが解るでしょう。

直近の信用買い残は34万株。信用倍率は24.03と大幅な買い残の銘柄です。

恐らく今回の急落に伴う買いには信用買いが大量に含まれていると思います。

急落を見て買いと判断した個人投資家が多数参入したと考えられるからです。

仮に300万株が信用買いだとすると買い残は10倍に膨らみます。

需給は重いと言えます。

大幅な買い超過は株価の上昇を阻害する要因になりそうです。

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471億円の使い道

ホンダが第2位の大株主に

GSユアサはは今回の公募増資とホンダへの第三者割当増資で最大約471億円を調達します。このうち300億円をEV用リチウムイオン電池の新工場に、100億円は次世代電池などの開発に充当する予定です。残りはHV用の生産工場の増設に使用します。

GSユアサの公募増資は2009年以来14年ぶりです。この調達資金は、電気自動車(EV)に載せるリチウムイオン電池の生産や研究開発関連の投資に充てられます。

ホンダへの第三者割当増資ホンダはGSユアサの第2位の大株主となります。

リチウムイオンの電池の新工場を建設

GSユアサは、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の生産能力を拡大するため、子会社のブルーエナジー(京都市南区)の現工場(京都府福知山市)敷地内に第2工場を建設しています。新工場は2022年度の稼働開始を目指しており、投資額は250億円弱を見込まれています。

新工場の外観(イメージ)

新工場では、現在の生産能力約2000万セル/年から、2023年度は約5000万セル/年(予定)と、倍以上に引き上げる計画です。

ホンダと共同でリチウムイオン電池の量産開始

また、GSユアサはホンダと共同で、電気自動車(EV)や住宅に使うリチウムイオン電池(LiB)の開発や量産に約4300億円を投じる計画を発表しています。滋賀県内に新工場を建設する方向で検討を始めたLiB工場は年20ギガワット時以上の生産能力を目指しています。

EHW5/EHW5Bセル・モジュールの外観

今後の業績拡大に期待

今回の増資で471億円を手にしたGSユアサ。

そしてホンダとの強固な関係も築きました。

リチウムイオン電池の市場は拡大しており、2027年には28兆円に達すると予測されています。また、2030年には1,440億米ドルに達すると予測されています。

リチウムイオン電池の市場拡大の背景には、次のようなものがあります。

  • 脱炭素化の流れが世界中で加速していること
  • 電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の需要拡大が見込まれること
  • リチウムイオン電池の性能で未来の技術が左右されると考えられていること

この将来性の高さがGSユアサの今後の業績拡大を期待させます。

当然株価にも反映してくるでしょう。

中長期的には株価は上昇すると考えられます。

GSユアサの株はどうなる

売り出し価格決定まで様子見

今回の公募増資は「発行価格は11月29日から12月5日までのいずれかの日に決める。」

と発表されています。

まずは売り出し価格決定まで様子見ですが、売り出し価格は通常前日終値の3-5%ディスカウントで決定します。

その日まで株価は乱高下するでしょうが、それはデイトレードの駆け引きの結果。

長期保有を考えるなら売り出し価格を見てからの検討が王道です。

現在の株価は下落余地を含んでいる

GSユアサの今回の株式売り出し発表前日の終値は2,490円でした。

25%希薄化するので理論的には1867.5円になります。

11月22日現在の株価は2228.5円。

まだ361円の下落余地を残しています。

これは今後の上昇期待の強さの表れかもしれませんが、

売り出し価格が1,775円を下回るか否か

GSユアサの今回の公募増資の発行価格は11月29日から12月5日までのいずれかの日に決まります。

この価格が25%希薄化の理論価格1867.5円にディスカウントのマイナス5%を乗せた1,775円を上回るか下回るかに注目しています。

もし下回るのなら理論的には割安です。

買い出動してもいいと考えています。

公募増資が注目されるかがポイント

GSユアサは地味な株なんで今まであまり注目されてないように思います。

月足チャートを見ても2014年以降1,500円から3,500円の間のボックスレンジで推移しています。

今回の公募増資が注目されて、発行価格に妙味があれば爆発的に上がることがあるかもしれません。

まずは発行後数日の動きをウォッチしましょう。

GSユアサの月足チャート

☆☆☆

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今回はここまで。

僕はしばらくウォッチする予定ですが、あなたにGSユアサの株の売買を推奨する意図は一切ありません。

株式投資は自己判断でお願いします。

それじゃ、またね👋

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