日本株でGO! №3
3月10日に理論株価を一気に超える
DNPの日足チャートです。3月10日に高値4,160円を付けて大陰線を引いてます。
その前に2回大きな動きがありますが、この点については前回お話しました。
DNPの理論株価4,058円と現状の乖離
DNPについては2月28日にこの記事を作成しました。
話の内容はDNPは2月9日に公表した「DNPグループの経営の基本方針」に株価が反応して高騰しているというもの。
DNPが『ROE10%を目標に掲げ、PBR1.0 倍超の早期実現を目指します。』と公表したことに皆が驚いたという趣旨です。
DNPの理論株価は4,058円(1株当たり純資産)です。
前回の記事作成時点ではPBR1.0倍の発表で3,745円まで高騰しました。
しかしまだ理論株価までは313円の乖離がありました。
いつ株価4千円を試すかは時間の問題でした。
3,000億円の自社株買いとPBR1.0倍の早期達成
3月10日の場が開けた直後、以下のニュースが出ました。
大日印はカイ気配スタート、上限15%の自社株買いと新中期計画の骨子を発表
大日本印刷<7912>はカイ気配スタート。9日の取引終了後、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の15.05%)、取得総額1000億円を上限とする自社株買いを実施すると発表した。更に、23年度から始まる3カ年の新たな中期経営計画の骨子についても公表した。
営業利益を1300億円以上、自己資本1兆円、ROE(自己資本利益率)10%とする目標。
加えて、政策保有株式を純資産の10%未満に縮減するとともに、資本効率向上に向け3000億円の自己株式取得を計画し、PBR(株価純資産倍率)1.0倍の早期達成を目指す。これらの施策を評価した買いが集まったようだ。
kabutan
発表されたのが3,000億円の自社株買い、そしてPBR1.0倍の早期達成です。
このニュースで一気にDNPの株価は理論株価4,058円を超えたのです。
3月10日の相場環境は逆風
3月10日の市況は以下の状況でした。
10日の東京株式市場で日経平均株価は6営業日ぶりに反落し、大引けは前日比479円18銭(1・67%)安の2万8143円97銭だった。下げ幅は今年最大で、日銀が金融緩和策の修正を決めた2022年12月20日(669円61銭安)以来の大きさ。前日の米株式相場の大幅な下落を受けて投資家のリスク回避姿勢が強まり、幅広い銘柄に売りが出た。大引け間際には下げ幅を500円超に拡大する場面もあった。
日本経済新聞
この下落には前日のNY市場の下落が背景にあります。3月10日の雇用統計発表を前にNYダウが下落したのです。
NYダウはその後も下落しており、3月13日からの動向が気になります。
雇用統計が予想外の就業者数であったこともあり、当面調整局面でしょう。
FRBの利上げペースが落ち付くという予想ですが、予想通りにならなかった場合、さらなる波乱があるかもしれません。
これに対して日経平均はどうでしょうか。NYダウほど悲惨ではありませんが3月13日からの週が下落基調で開始されそうなのは予想できます。
株価は5,000円を目指すか
もう一度3月10日のDNPの株価を見てみましょう。
大陰線を引いてはいますが、当日の市場の環境が悪かったことを考えると再度また上を目指す形に見えますね。
日経平均株価は479.18円、1.67%の下落でした。プライム値上がり銘柄数125、値下がり銘柄数1673です。
DNPの株価はどうなるんでしょうか。
下の図はDNPの年足チャートです。
直近高値は2006年3月の4380円。これはもうすぐです。
次の高値は1989年1月の5331円。
僕は市場環境で一旦下がるかもしれませんが、環境が落ち着いたら5000円を目指して上に行くんじゃないかと思うんですが、いかがでしょうか。
なら、下がった時買うのは絶好の買い場になるかな?
なお、DNPの株購入を推奨するものではありませんのでご了承ください。
あくまでも投資は自己責任でお願いしますね。
使用した画像は大日本印刷株式会社公式サイトからお借りしました。